「社会学講座」アーカイブ(競馬学関連・10)

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講義一覧

3/27 競馬学特論 「駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜04年春シリーズ・暫定第2戦・高松宮記念」
2/21 
競馬学特論 「駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜04年春シリーズ・暫定第1戦・フェブラリーS」
2/15 競馬法学 「検証・競馬法改正案」
↑2004年分 /↓2003年分
12/27 
競馬学特論 「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・最終戦・有馬記念」
12/13 
競馬学特論 「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第9戦・朝日杯フューチュリティS」
12/6 
競馬学特論 「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第8戦・阪神ジュべナイルフィリーズ」
11/29 
競馬学特論 「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第7戦・ジャパンカップ」
11/22 
競馬学特論 「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第6戦・マイルチャンピオンシップ」

 

2003年第118回講義
3月27日(土) 
競馬学特論
「駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜04年春シリーズ・暫定第2戦・高松宮記念」

 諸事情により、講義の準備開始がドバイワールドカップの終了とほぼ同時刻になってしまいました。毎度毎度、開始時刻の遅い講義でご迷惑をおかけしております。アドマイヤドンの惨敗グセがここに来て出るとは残念至極であります。
 ……しかしまぁ、当たらない予想を極力遅く出すという意味では、迷惑を最小限に留めているという見方も出来ますか(笑)。まぁ、笑いのタネにでもなれば幸いです。

暫定第2戦・高松宮記念(中京・1200芝)
馬  名 騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

        ホーマンアピール 大西
3歳前半は重賞戦線で活躍するも、復帰後2走は共に2ケタ着順で完敗。デキの良さでどこまで順位を上げられるかだろう。入着まで。
×       ギャラントアロー
前走で思わぬ大敗を喫したが、強引に逃げても粘り切る底力は依然としてファンの支持を集める。今回も先行激化が予想される展開をいかに乗り切るかがカギに。
サニングデール 福永

前年の2着馬が漸く完全復調。今回は展開もハマりそうで、一気に主役へと踊り出た。1200mのスペシャリストだけに、このレースがこの馬にとって春の総決算。モチベーションも高そうだ。

 

      シルキーラグーン 小林淳

昨秋から一気の本格化で遂にG1にまで辿り着いた。条件は厳しいが、道中でロス無く脚を貯められれば直線一気の大駆けまで。

    ×   アタゴタイショウ 藤田

ローカル専門の“善戦マン”が、前哨戦での大健闘の余勢を駆ってG1登場。ポイントはやはり先行ジリ脚をどう克服するか。

        サクラタイリン 二本柳
条件戦を一気に脱出し、久々のオープン復帰。NZトロフィーでギャラントアローに詰め寄った経歴はいかにも不気味だが……
  × シーイズトウショウ 中館

もうフロックとは言わせぬ前走の力走は印象鮮烈。斤量1キロ減で、CBC賞勝ちと同条件のコースとなれば期待も高まる。先行に固執せず、自在性のある脚質を活かせれば。

デュランダル 池添

昨秋の短距離チャンプがいよいよ始動。ぶっつけ本番は先にある目標(安田記念)を見据えた行動とも受け取れ、ここは試走の意味合いも強かろうが、実力最右翼だけに到底無視は出来ぬ。問題は直線一気に向かない小回りコースをどう克服するかだが……?

        ワンダフルデイズ 太宰

追い込み一辺倒ながら、時折素晴らしい伸びを見せて良績を挙げるクセ馬タイプ。デキも良いが、末脚の信頼度がハッキリしないのが弱味。

    ×   10 カフェボストニアン 岡部幸

G2、G3クラスなら上位を賑わすが、G1では頭打ちの感も。ジリ脚ゆえ先行粘り込みが身上だが、今回の展開では果たして……?

        11 モンパルナス 赤木

赤木騎手のG1初挑戦はこの馬から。しかし、デキも下降気味、厳しい展開予想とあっては到底強気に出れぬ。

      × 12 ウインクリューガー 武幸

高知競馬から中5日での連闘・強行軍。1400ダートを叩いてスピードへの対応を図るが、初めてづくしの条件の中でどこまでやれるか。実績は文句ナシなのだが……。

        13 フルブラスト 本田

果敢な格上挑戦の意気込みは認めるが、ダート向きの傾向あるだけに、この条件は余りにも厳しそう。

        14 フィールドスパート 野元

休み明け以来、5連続二ケタ着順で惨敗中。もはや上積みも求め辛く、終いからのケイバでどこまで順位を上げるかが興味の対象に。苦戦必至。

  15 テンシノキセキ 横山典

ビリーヴを苦も無く差し切った昨秋のセントウルSの記憶が未だに鮮やか。休み明けを叩いて体調もすごぶる良好で、このメンバーでも地力は有力候補の一角。ただ最近目立つようになったジリ脚の傾向は心配材料。

  ×   16 リキアイタイカン 竹之下
忘れちゃいけない昨年の3着馬。近走不振だが、「忘れた頃の一発」が絶えず気になる怖い怖い追い込み馬。人気薄だけにかえって怖さも。
×   17 サーガノヴェル 小牧太

強烈なスピード内包するも、極度の気性難が出世を阻んで来た。外枠利して揉まれない流れは思っても無いチャンス。ノーマークの利も加え、大穴劇のヒロインを狙う。

 

×     18 キーンランドスワン 四位

相手強化の壁に突き返された格好の前走。デキは全く悪くないが、ここではさすがに格負けしそう。左回りコースの実績に乏しいのも懸念材料で。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 純粋な逃げ馬はギャラントアローのみ。前走同様、強引にでもハナを切っていくだろう。単騎ゆえにマイペースの逃げが打てる可能性もあるが、前々でレースをしたい馬の位置取り争いに巻き込まれて厳しい展開になる可能性が高い。ちなみに逃げ脚質の連対は、このレースが今の条件に変わって以来、ショウナンカンプの1頭だけ。
 さて、そういった事情からペースそのものはかなりのハイペースになる可能性が大。特に位置取り争いが厳しい好位勢は、どの馬も息切れの懸念がつきまとう。むしろ先手を取り切れずに中位程度からのケイバを強いられた馬の方に勝機がありそうだ。
 ハイペースとなれば、やはり気になるのは後方からの直線一気だが、さすがに小回りの中京コース。差し、追い込みは直線入口で10番手くらいのポジションが欲しいところ。いかにもサニングデールが恵まれそうな話だが、最後方近い位置から仕掛けるデュランダルに果たして勝機は……?

●駒木ハヤトの「負け犬エレジー」●
《本命:サニングデール》
 

 フェブラリーSに引き続き、手堅いにもほどがあるフォーカスになって申し訳無い(苦笑)。
 単勝人気上位の馬は出来るだけ軽視しようと頑張ってみたのですが、諸々のファクターから考えるとサニングデールから行かざるを得ません。1200mオンリーのスペシャリストという事で、このレースが勝負駆けという気配もプンプン匂って来ますし、何よりも展開に恵まれ過ぎといったところ。
 シーイズトウショウは敢えて中位程度までポジションを下げざるを得なくなった場合を想定しての○印。桜花賞やCBC賞での好走例を見るまでもなく、好位粘り込みよりもむしろ、中団からの差し込みに魅力を感じさせる脚質ではあります。問題は乗り慣れない、しかも逃げたがりの鞍上がどういった作戦を採るかですが……。
 実力ナンバー1のデュランダルは、明らかに目標は安田記念と見て、ここは評価を落としました。テンシノキセキも地力は認めるものの、差して味のあるタイプではなく、脚質に融通が利かないという事で連下まで。×印2頭はイレギュラーな展開になった場合に台頭。

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 オッズ
(28日未明時点)
単勝 100円 4.0
馬連 3-7 100円 9.3
  3-8 100円 7.4
  7-8 100円 11.9
  3-15 100円 13.8
  3-17 100円 131.8
  2-3 100円 13.6
馬単 3→7 100円 16.9
  3→8 100円 16.7
三連複 1-4-10 100円 11.9


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:デュランダル》

 有力馬が多くて目移りしてしまうこのレースですけれども、やはりここは、休み明けでも秋の短距離チャンピオンに敬意を表してデュランダルを本命にさせてもらいました。サニングデールも迷ったんですが、実績の差でこっちを選びました。博士と本命被るのも怖いですし(笑)。
 ちょっと穴狙いで面白いと思うのが8枠の3頭ですね。印が足りなくてサーガノヴェルだけ無印になってしまったのですが、こっそりプライベートで狙いたいところです(笑)。

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 オッズ
(28日未明時点)
単勝 100円 3.8
馬連 3-8 100円 11.7
  8-15 100円 17.5
  3-15 100円 13.8
  7-8 100円 11.9
  8-18 100円 53.7
  8-16 100円 412.9
馬単 8→3 100円 13.4
  8→15 100円 27.4
三連複 3-8-15 100円 18.7


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:サーガノヴェル》

 差し、追い込み有利ってことは誰でも分かるレースなんですけど、それだけに強い差し馬はどれも人気になってて、わたしとしては困ったところですね〜(苦笑)。デュランダルもサニングデールも、もうちょっと人気薄になると思ったんですけど甘かったです。
 ……というわけで、ちょっと今回は無茶を承知で大穴狙いに走ってみます。前々走でサニングデールに先着している、地力だけならどの馬にも負けないサーガノヴェルから。中央の騎手になってから少しスランプ気味の小牧太騎手ですけど、こういう時にガツンとカマしてくれるのが一流のジョッキーだと思いますしね。
 でも、サーガノヴェル、ちょっと人気しなさすぎじゃないですか? なんだかオッズ見てると怖くなります(笑)。

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 オッズ
(28日未明時点)
単勝 17 100円 66.1
馬連 3-17 100円 131.8
  16-17 100円 1778.3
  3-16 100円 359.2
  8-17 100円 197.3
  5-17 100円 620.7
  10-17 100円 403.1
馬単 17→3 100円 420.8
  17→16 100円 4105.3
三連複 3-16-17 100円 3004.3

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:デュランダル》

 駒木博士も珠美サンも順子サンも、みんな口を揃えて「難しい、難しい」って言ってるんですよね、今日のレース(苦笑)。そんなのワタシに分かるわけないんで、本当はやっちゃいけないと思いながら、馬の名前で決めちゃいました。デュランダルとサーガノヴェルなんて、いかにもファンタジーっぽくてカッコいいですよね。で、そのノヴェルのタイトルが日本語で「天使の奇跡」というコトで(笑)。
 あとの3頭はトライアルレースの上位の馬と昔のG1ホースです。今日もこれで当たっちゃったらゴメンナサイですね。

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 オッズ
(28日未明時点)
単勝 100円 3.8
馬連 8-17 100円 197.3
  8-15 100円 17.5
  15-17 100円 261.1
  3-8 100円 7.4
  7-8 100円 11.9
  8-12 100円 205.7
馬単 8→17 100円 256.9
  8→15 100円 27.4
三連複 8-15-17 100円 437.8

 図らずも、4人の印が変に偏った感じもしますが、そこは駒木研究室ということで、どうかご容赦を。でも、順子ちゃんの買い目はオッズを見るからに恐ろしいですね(笑)。さて、結果はどう出るか、お楽しみに……。

 


高松宮記念 成績

1着 サニングデール
2着 デュランダル
  ×     3着 18 キーンランドスワン
×       4着 ギャラントアロー
  × 5着 シーイズトウショウ

単勝3 430円/馬連3-8 740円/馬単3-8 1500円/三連複3-8-18 5490円

 ※駒木ハヤトの“勝利の雄叫び”(単勝・馬連・馬単的中)
 3連複はハナ、ハナ差で残念でしたが、久々にドンピシャの的中でした。今度は現実の馬券も馬単で当ててます(笑)。
 しかし、ここまで戦前の予想通りに展開が流れるG1っていうのも珍しいのではないかと。差し馬が2頭、素直に実力を発揮してくれるってケースは、実は結構珍しかったりするんですけどね。まぁ上手い事いってくれてホッとしました。これからも、ここまでが「春の珍事」とか言われないように頑張りますんで何卒。
   

 ※栗藤珠美の“喜びの声”(馬連のみ的中)
 今回も的中……なんですけれども、また馬単を当て損なってしまいました(苦笑)。
 もう駒木博士がどうとか言っている場合じゃありませんね。本格的なスランプにならない内に、まずは自分を顧みないといけないなと痛感しています。再来週からのクラシックシーズン、気を引き締めて頑張りますので、どうか応援宜しくお願いしますね。

 ※一色順子の“終了しました……”(不的中)
 サーガノヴェルは15着。馬が「走るのイヤ」って言ってるパターンにハマっちゃいましたね。まあ、1番人気と2番人気の決着だと、わたしの予想は出番が無いので仕方ナシです。
 でも、再来週は荒れることの多い桜花賞。去年の菊花賞みたいに、一発狙ってます。期待してて下さいね〜♪

 ※リサ=バンベリーの“ハッピー・ハッピー・グッドラック”(馬連のみ的中)
 また、当たってしまいました(笑)。当たる時はどんな予想しても当たっちゃうんですね(苦笑)。
 でも、今日のレースで一番カッコ良かったのは、やっぱり2着のデュランダルでした。あの直線のスパートは、ちょっと鳥肌が立ちました。また春のレースに出て来るそうなので、追いかけてみたいと思います。

暫定第2戦終了時点での成績

  前回までの獲得ポイント 今回獲得したポイント 今回までの獲得ポイント
(暫定順位)
駒木ハヤト 1410
(1位)
2670 4080
(1位)
栗藤珠美 700
(2位タイ)
740 1440
(2位タイ)
一色順子 570
(4位)
0 570
(4位)
リサ=バンベリー 700
(2位タイ)
740 1440
(2位タイ)

 (ポイント・順位の変動について)
 単勝人気上位2頭による決着とあって、穴党の一色順子を除く3名が的中を果たした。中でも、サニングデールに◎を打った駒木ハヤトは単勝、馬単のボーナスも獲得して首位を守ると共にリードを広げた。まだまだ大きな差ではないが、とりあえず今期の主導権を握ったと判断して良さそうだ。

 


 

2003年第110回講義
2月21日(土) 
競馬学特論
「駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜04年春シリーズ・暫定第1戦・フェブラリーS」

 年末年始、色々な事でバタバタしている間に早くも今年のG1戦線が開幕してしまいました(苦笑)。
 しかし、JRAのG1レースは関連講義を行うのが当講座の規定事項ですので、今回も例によって駒木研究室メンバーによる予想大会を実施します。とりあえずは“暫定第1戦”という事で、今後の情勢に従って続きをやるかどうか決めたいと思います。余りに駒木が多忙な状態に陥った場合は、桜花賞以降にはもっと簡略な講義になる可能性もあります。どうか予めご承知おき下さい。

暫定第1戦・フェブラリーS(東京1600ダ)
馬  名 騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

× サイレントディール ペリエ
ここ2戦の大敗は、力の要る馬場の影響が大きかったはず。距離短縮もプラス材料で、この相手でも武蔵野S快走劇の再現は可能と見るが……。
        ミツアキタービン 東川
昨秋のダービーグランプリでは3着健闘。中央でもオープン級の能力は十分あるが、このメンバーでは相手関係で微妙。
    ×   イーグルカフェ 岡部幸

昨年の3着馬も、その後、長いスランプに突入して出口が見えず。忘れた頃の一撃は怖いが、信頼度は随分と下がった。

ユートピア 四位

3歳時のダート三冠シリーズの疲れが漸く抜けて来たか。未対戦の相手との力関係がカギも、不振時のは醜態は度外視すべき。

    ×   シャドウスケイプ 江田照

新春のダート重賞戦線で一気に台頭。ただし、距離適性や相手関係等で懸念材料は山積。超ハイペース時の恵まれ一発で一考。

        ハタノアドニス 内田博
大敗の後、感冒で出走取消。見た目には調整狂った影響見えぬが、いかんせん明け8歳馬。早急な完全復調は? 
ノボトゥルー 武豊

3年前の王者は未だ健在。全盛期の凄味は薄れたが、ベストに近いこの条件、前が止まれば大逆転まで。

        ブルーコンコルド 松永

府中ダート1400mのレコードホルダー。人気背負って大敗続くも、今度は気楽な立場。陣営にも時計勝負の泥仕合になればの思いはあろう。

      トーシンブリザード 石崎隆

一昨年のこのレース、超ハイレヴェルの中で2着に食い込んだ公営の雄。1年半のブランク響き、未だ復調途上の感も、自力だけなら一、二を争う。

10 アドマイヤドン 安藤勝

現役最強ダート馬、堂々の戦列復帰。展開も味方につけてマトモなら負けられない条件が揃い、マトモではなかった昨年の雪辱は濃厚。唯一の心配材料は、やはり3ヶ月のブランク。

        11 ノボジャック ヒューズ

ローカル重賞の名物ホース。タフで堅実な部分は買えるが、中央G1級に混じれば、さすがに格負けしそうで……。

        12 ブイロッキー 中館

3歳春シーズンは世代有力馬の一角占めたが、近走は軽ハンデでも大敗繰り返すケースが目立つ。ここは静観か。

        13 ヒューマ 藤田

前走でダートでのレースに目処立つ。ただ、前崩れを待ってナンボの傾向があり、他力本願だけでは強く推せない。

× ×   × 14 ストロングブラッド 横山典

昨秋シーズンは強豪相手に五分の勝負を展開。鉄砲は(3.0.0.1)で滅法強く、むしろ強調材料か。武蔵野Sで良い所無く5着に敗れたネガティブイメージはあるが……。

×       15 スターリングローズ 福永
前走の凡走が“?”だが、実績十分、調教の動きも良く、実力を発揮できるなら侮れない。強豪先行馬との我慢比べでどこまで辛抱出来るかがカギ。

 

    × 16 タイムパラドックス 柴田善

前走、不本意な展開で勝ち切ったあたりに進境が窺える。相手関係は決して楽ではないが、ツボにハマれば怖い存在。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 逃げ含みの先行馬はユートピア、サイレントディール、ハタノアドニスの3頭。スンナリと折り合いがつかない可能性もある(むしろ高い?)ので、道中の並び順は流動的。ただし、行きたくなった馬1頭がハナを切る形で、競り合いにはならないのではないか。
 ペースは速めの平均〜ハイペース。出走馬の脚質に偏りは無いため、スンナリとやや縦長の隊列が形成されたらそのまま3コーナーまで穏当に推移するだろう。最も実力通りの決着で終わりやすいパターンだ。
 大本命・アドマイヤドンは中断待機でまさに虎視眈々の構え。前の様子を窺いながら、自分で勝負所を選択してスパートをかけるはず。長く良い脚を使えるタイプだけに自在性もある。この馬を仕留めるには直線入口までで勝負を決めてしまうか、後からアッと言わせる出し抜け。そういう意味では“それっぽい”馬が揃ったようにも思えるが、さて──?

●駒木ハヤトの「負け犬エレジー」●
《本命:アドマイヤドン》
 

 先に謝っておきます。つまんない予想で申し訳無い!
 ……いや、でもねぇ。いくら考えても考えても、アドマイヤドンの弱点が見えて来ないんですよ。負ける可能性とすれば、休養明けが原因の凡走か、原因不明の凡走か、アクシデントによる凡走。さすがにそれを根拠に本命から外すってのはどうにも……(汗)。
 というわけで、とりあえずアドマイヤドンから。当てに行くとこうなってしまいます。「買いたい馬券」というんなら、馬単で1を軸にした1着流しで10、4、7、15。でもね、こんなの3000人にお薦め出来ないでしょ?(苦笑)

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 10 100円 1.3
馬連 1-10 100円 5.9
  4-10 100円 5.6
  1-4 100円 19.4
  7-10 100円 11.7
  10-15 100円 21.6
  10-14 100円 12.6
馬単 10→1 100円 7.4
  10→4 100円 6.6
三連複 1-4-10 100円 9.5


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:アドマイヤドン》

 単勝1.3倍だろうと、駒木博士と本命が被ってしまおうと(笑)、アドマイヤドンを本命にしたいと思います。去年のフェブラリーSでは大敗してますけど、これはスタート直後に大きな不利がありましたからね。もし1頭、この馬を負かす存在があったとしても、連軸は不動という見解です。
 2番手評価は、8歳馬ですけどノボトゥルーの追い込みに賭けてみたいと思います。ここで好成績を挙げて、ドバイへ行ってもらいたいですね。
 あとは……ちょっと思い切った狙いがなかなか出来ませんけど、コッソリとトーシンブリザードのプチ復活を狙ったりしています(笑)。

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 10 100円 1.3
馬連 7-10 100円 11.7
  4-10 100円 5.6
  4-7 100円 52.5
  9-10 100円 55.3
  1-10 100円 5.9
  10-14 100円 12.6
馬単 10→7 100円 13.3
  10→4 100円 6.6
三連複 4-7-10 100円 18.4


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:サイレントディール》

 どもー、秋のチャンピオン・一色順子です♪
 今年も穴狙いで攻めて行きますので、応援してて下さいね。
 というわけで、今年一発目の狙い馬はサイレントディール。ペリエ騎手に武蔵野Sの再現を狙ってもらいましょうってところです! 1600mならスタミナ切れってこともないでしょうし、頑張ってくれるんじゃないかと思います。
 ……って、博士の「買いたい馬券」もサイレントディールが軸!? な、なんて余計なことを……_| ̄|○

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 7.7
馬連 1-4 100円 19.4
  1-7 100円 46.4
  4-7 100円 52.5
  1-10 100円 5.9
  1-3 100円 85.8
  1-5 100円 69.2
馬単 1→4 100円 44.8
  1→7 100円 133
三連複 1-4-7 100円 75.6

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:アドマイヤドン》

 皆さん、お久しぶりです! 最近、あまり出て来る機会が無くて残念ですけど、元気に女子高生してますんで、安心してて下さいね!
 さて、久し振りの競馬予想なんですけど、う〜ん……ダートのレースは苦手です。だって、ローカル競馬のレースまでなかなか観られないですしー……。
 なので、今回は成績表を見たり、珠美サンや順子サンのアドバイスを参考に決めました。これで当たったらゴメンナサイですね(笑)。

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 10 100円 1.3
馬連 4-10 100円 5.6
  7-10 100円 11.7
  4-7 100円 52.5
  1-10 100円 5.9
  10-14 100円 12.6
  10-16 100円 11.7
馬単 10→4 100円 6.6
  10→7 100円 13.3
三連複 4-7-10 100円 18.4

 なんか、よってたかって駒木の予想が目の敵にされてる感が有りますが、まぁどうせ負け犬ですから仕方ありませんね(苦笑)。
 しかし、一番マズいのは、馬連4-7で決着して駒木以外全員50倍台的中というパターンなんですね。何だか嫌な予感が……。


フェブラリーS 成績

1着 10 アドマイヤドン
× 2着 サイレントディール
×       3着 15 スターリングローズ
        4着 ミツアキタービン
        5着 ブルーコンコルド

単勝10 130円/馬連1-10 570円/馬単10-1 710円/三連複1-10-15 4920円

 ※駒木ハヤトの“勝利の雄叫び”(単勝・馬連・馬単的中)
 ……とりあえずは喜んでおきます(苦笑)。「買いたい馬券」の方で見事にウラを食ってしまっただけに、中くらいの喜びではあるんですが……。あれでもうちょっと不利が小さかったら、1着は入れ替わってましたよね。
 それにしてもアドマイヤドン、当たり前のように勝っちゃうもんなぁ。その割には不可解な負けも結構あったりするから、この馬には困らせられるんだ。
 しかし、展開予想は随分と外れてスローペースの馬群団子状態。着差もシンガリまで2秒1・13馬身チョイだから、3着以下は相当な紛れがあったような気がするね。ドバイを控えてた有力馬にとっては辛い結果になってしまった感じ。
   

 ※栗藤珠美の“喜びの声”(単勝・馬連的中)
 ギリギリのところで、馬連まで的中出来ました。でも、これだけ一本被りの1番人気だと、どれだけ頑張っても実りは少ないですね(苦笑)。本当なら、こういうレースは1番人気から馬券を買っちゃいけないのかも知れませんね。

 ※一色順子の“的中、失礼しましたー!”(馬連のみ的中)
 やっぱり、最後の直線でサイレントディールが不利を受けたのは、博士が馬券買っちゃったからだと思います(笑)。そうでなきゃ、あの博士の予想が馬単まで的中するはず無いじゃないですか!
 わたしにしてみれば、10倍以下のオッズで的中したなら儲けモノというか、当たってゴメンナサイなんですけどねー。でもとりあえず頂いておきます(笑)。

 ※リサ=バンベリーの“ハッピー・ハッピー・グッドラック”(単勝・馬連的中)
 当たってしまいました(苦笑)。去年の秋から冬はあれほど苦労しても当たらなかったのにどうして……。
 ホント、競馬って奥が深いですねー。それだけでも、なんだかとても意義のある留学になってると思います(笑)。この学校に入って良かったです♪

暫定第1戦終了時点での成績

  前回までの獲得ポイント 今回獲得したポイント 今回までの獲得ポイント
(暫定順位)
駒木ハヤト 1410 1410
(1位)
栗藤珠美 700 700
(2位タイ)
一色順子 570 570
(4位)
リサ=バンベリー 700 700
(2位タイ)

 (ポイント・順位の変動について)
 
大本命・アドマイヤドンが勝利し、馬連も2番人気の決着とあって、全員が何らかの形でフォーカスを的中させてポイントを獲得した。
 暫定トップに立ったのは、◎○的中で馬単のボーナスポイントも獲得した駒木ハヤト。この点数ではとてもセーフティリードとは言えぬが、形だけでも好スタートを切った格好になったか。

 


 

2003年度第108回講義
2月15日(日) 競馬法学
「検証・競馬法改正案」

珠美:「こういう形ではお久し振りになりますね、栗藤珠美です。
 今日は、今国会で提出・成立が予定されている競馬法改正案について、駒木博士に検証して頂きます。私が進行役を務めさせていただきますので、最後までよろしくお願いしますね♪」

駒木:「どうも、駒木です。バレンタインの週末に色気の無い競馬学講義。まさにウチの講座らしいと(笑)」
珠美:「(苦笑)。ま、私もチョコレートを渡す相手がいないという、女性の立場としてもかなり寂しいバレンタインだったんですけれども……」
駒木:「まぁ、競馬ファンは黙ってバレンタインSの馬券を買っておけという事で(笑)。
 ……さて、さっき珠美ちゃんに紹介してもらった通り、今日の講義は今国会で審議されて成立する予定の競馬法改正案について、その内容を色々検証していこう…というもの。施行は来年の1月予定なんで、まだ先の話なんだけれどもね。でも今回のはかなり抜本的な改正案になってるから、マスコミに報道されたばかりで関心が高い内に採り上げておこうかな…と、そういうわけ」
珠美:「私も改正案の概要をニュースで見て驚いたんですが、今回はかなり大幅な改正になりましたものね」
駒木:「特に馬券関係の規制緩和がメインになっているあたりが、これまでとは違うところだね。不況が長引いて日本の競馬業界がシャレにならないほど地盤沈下していっているし、農林水産省も『ギャンブルの規制を緩めるとは何事ぞ』という批判を覚悟してでも色々やらなくちゃならなくなったって事だろう。最近になって自民党・民主党の複数の大物議員が強い働きかけをしていたようだし、まぁ“期せずして機が熟した”ってところかな」
珠美:「……というわけで、これから今回の競馬法改正案について、中でもファンの立場で競馬に関わる私たちにとって重要なものをピックアップし、トピック別で博士に解説して頂きます。
 ──ではまず、これは現役大学生の皆さんには朗報になりますね。20歳以上の学生・生徒への馬券購入解禁についての改正案から解説して頂きましょう」

駒木:「うん、憲法違反の疑いが極めて濃い、天下の悪法・競馬法第28条がついに改正されるね。
 その競馬法第28条というのは、
 『学生生徒又は未成年者は、勝馬投票券を購入し、又は譲り受けてはならない』
 ……という御馴染みのヤツなんだけど、これは明治時代の馬券黙許時代に出来た規則がそのまんま21世紀の現代まで残っちゃったモノで、時代錯誤甚だしい無茶苦茶な法律だった。
 何しろ、日本の最高法規である日本国憲法第14条第一項に、
 『すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。』
 ……とあるわけでね。酒、タバコ、風俗店の立ち入りと同様、“オトナの愉しみ”であるギャンブルに年齢制限を設けるのは仕方が無いにしてもね、学生や生徒という社会的身分によって、馬券の購入をしていいかどうかという経済的、社会的関係において差別を受けるというのは、明らかに憲法違反だよ。明治憲法時代に出来た規則をそのまんま戦後に持ち込んでしまったために起こった“違憲状態”だね。これが今回、『学生生徒』の部分が削除されて、ようやく解消される。実際問題、これまで学生や生徒も馬券を平気で買ってたけれども(笑)、これで名実揃って解禁という意味で大いにめでたい」
珠美:「すいません、私も10代から馬券を買ってました(苦笑)。何しろ、競馬学のメッカ・仁川経済大学ですから……」
駒木:「僕なんか16歳から買ってたけどね。まず親を競馬好きにして、それから公認を取り付けて(笑)。まぁ、100円玉で遊んでいるならゲームセンターよりも健全だし、ここは大目に見てもらおう(笑)。
 ──あ、あと、ほとんどの人は気付いていないと思うけど、年齢制限を『未成年』という用語でやっちゃうのも、実は結構ヤバめなんだ」
珠美:「……と、いいますと?」
駒木:「これは公立高校で講師やってた頃、暇な時に六法全書を読んでて気が付いたんだけどね。
 まず、成年・未成年については、民法で規定されているのは常識の範囲だと思う。第3条の、
 『満20年ヲ以テ成年トス』
 ……という条文が有名だからね。
 ところが、民法ってのは全部で1044条まである、とんでもなくボリュームのある法律でね。そのかなり後の方、第753条に、
 『未成年者が婚姻をしたときは、これによつて成年に達したものとみなす。』
 ……ってのがある。これは20歳未満の若者が結婚した時、普通の未成年者みたいに保護者とかの監督や後見を受けなくても良いって意味で作られた法律なんだろうけど、これを競馬法の解釈に使うと一気に話がややこしくなる(笑)
珠美:「……つまり、16歳の高校へ行っていない女の子は、結婚した日から馬券を買っても大丈夫って事になっちゃうんですか?」
駒木:「婚姻が成立した瞬間にね。まぁ、これを競馬法に適用するのはかなり離れ業のような気がするけれども、万が一にでも裁判になったら解釈で揉めるぞー(笑)」(追記:民法753条の規定は、あくまで民法の範囲内だけで限定された“擬制”であり、やはり競馬法に適用するのは非現実的とのご指摘を受けました。ですから、10代既婚者で社会人の方はお気をつけて)
珠美:「……ということは、競馬法第28条は、『学生生徒』の部分を削除するだけじゃなくて、『未成年』を『満20歳以上』に変えないといけないことになりますね」
駒木:「完璧を求めるならね。まぁ、ここは法律案を実際に執筆する役人の腕前拝見と言う事で。
 ──しかし欲を言うなら、新競馬法の年齢制限は、サッカーくじ並の19歳解禁にしてもらいたかった。まぁ、競馬は賭け金上限無制限のギャンブルだからって事もあるんだろうけど、多分そこまで考えてない気もするしなぁ(笑)」
珠美:「かも知れませんね(苦笑)。
 ……さて、次のトピックへ参りましょう。今度は、中央と地方の馬券相互発売に関する法律改正案ですね。
 これまでも中央と地方の馬券相互発売は行われていましたが、相互発売にあたっては主催者側が職員を派遣して直接販売しなければならず、その関係上、相互発売は一部の窓口に限られていました。しかし、この法律案が成立しますと、それらの規制が大幅に緩和されるようになりますね。また、馬券販売や警備などの業務を民間に委託する事が可能になる改正案も出される予定です」

駒木:「どれくらい規制が緩和されるのかが判らないんで話が見え難いんだけどね。でも上手くいけば、アメリカのラスベガスみたいに国内全競馬場の馬券が買える場所なんてのも作られるかも知れない」
珠美:「全競馬場! ……ということは、阪神競馬場で北海道のばんえい競馬の馬券が買えたりするかも知れないわけですね」
駒木:「ばんえいの馬券は大井競馬場でも売ってるし、不可能じゃないだろうね。まぁ、全競馬場の馬券販売までは望めないにしても、地方競馬場の近隣にあるJRAの競馬場やウインズでは、当たり前のように馬券が売られるようになるだろう。例えば、今はウインズ神戸でしか相互発売されていない園田・姫路競馬の馬券が、大阪にある3つのウインズと阪神競馬場で売られるようになったりとかね。今でも何箇所かでやっている、中央競馬の馬券を買いに来る客を見込んだ地方競馬の日曜開催とかも今後は増加するだろうし。ホッカイドウ競馬存続の決め手になったミニ場外は、JRAの馬券販売にでも威力を発揮するかもね。
 この馬券の相互発売っていうのは、実際に競馬を開催している側には馬券売上の増収が見込めるし、窓口を貸して馬券を売る側には濡れ手に粟の手数料収入が見込める。そりゃあ、ある程度馬券が売れなくちゃ経費だけが増えて赤字になるけれども、やりようによっては随分と有効に働くよ、これは。
 ──あと、馬券販売や警備の民間委託ってのは、簡単に言えば経費削減だね。あんまり知られていないけど、馬券販売窓口のオネエサン(?)たちの給料って、結構高かったりするんだよ。マークシート導入前の馬券販売は口頭で買い目を受け付けて馬券を発行するやり方だったから、ガラの悪いオヤジと丁丁発止の遣り取りをする技術と度胸が必要でね。そのために技術料と危険手当ってことで高給優遇してたりしたんだ。ところが、業務がマークシートを機械に通す単純作業になってからも給与水準が変わらない所もあったりしてね。それが結構な経費の無駄遣いになってたりする」
珠美:「そう言えば昔、博士から西宮競輪場の車券販売員の日給をお聞きしてビックリしたことがありました(笑)」
駒木:「ヤフーBBのモデム配り以上の日給だったと言うね(笑)。さすがに廃止になった年には半額に削られちゃったけど。
 ……ただまぁ、そんなオネエサンの給料よりも、もっと経費削減すべき所はあるんじゃないかって気もするけどね。特に地方競馬に対する自治体の態度なんて酷いもの。黒字の頃は『収益を財政に繰り入れて当たり前』で、赤字になったら『財政の足を引っ張るギャンブルを存続させるわけにはいかない』だ。自分で予算を食いつぶしておいて、累積赤字がかさんだとか理由をつけて廃止。ふざけるなって話だよね」
珠美:「そのあたりは色々複雑な問題が入り組んでいるみたいですので、私からは何とも(苦笑)。博士も、本題からズレている感じですので、軌道修正して下さいね。何だか最近の談話室(BBS)みたいな流れですけれども(笑)。
 ……では、次のトピックに。皆さんお待ちかねの、馬券についてのお話です。今回の改正案では、従来は約25%で固定されていた控除率──馬券売上げにおける、主催者側の取り分ですね。それが、馬券の種類などに応じて自由に設定出来るようになりました。既に今回の改正案では、単勝と複勝の控除率を約20%に下げるという事で調整が進んでいるようですね。
 また、馬券の種類もまた1つ増えます。戦後すぐから昭和44年まで発売されていた重勝式馬券が復活することになりました。これは指定された複数のレースの勝ち馬を全て当てて初めて的中という馬券で、今でもアメリカなどで発売されています。ただ、こちらは控除率は約30%ということになりそうですね」

駒木:「控除率を改訂するのは1950年以来、54年ぶりになるらしいね。今回はあくまで『簡単に控除率が変えられるようになりましたよ』という話なんだけど、法律でガンジガラメだったこれまでに比べたら雲泥の差だ。今は地方競馬の状況がアレなんで大幅な控除率の改善は難しいけれども、馬券によって控除率のバリエーションを持たせる事が出来るようになったってのは大きい。ただ、後でも話すけど重勝式の約30%ってのはナンダソリャだけどねぇ(苦笑)。そんな所に知恵を回すくらいなら、今やお荷物同然になったワイドの控除率を下げたらどうだと思うんだけど」
珠美:「えーと博士、ちょっと細かい話になりますが、よろしいですか?」
駒木:「ん?」
珠美:「今回控除率が約25%から約20%に下げられる単勝・複勝なんですが、この2つはこれまでも、売上額の5%を特別給付金という形で払戻金に還元していましたよね? 理屈の上ではこれまでも控除率は約20%だったんですが、報道では実質少しだけ今までより払戻金が増えるようになる…という話になっています。これはどういうことなんでしょう?」
駒木:「ああ、これね。まぁ、まだ新しい単勝式、複勝式の払戻金算出公式を見たわけじゃないんで、正確な話はまた後日って事になるんだけれども、1つだけ言える事は、“端数切り捨て”になる分が少しだけ減って、その分が払戻金に還元されるって事だ。オッズで言えば0.1倍の誤差なんだけどね」
珠美:「博士、その解説では、まだ判り辛いと思いますけど……」
駒木:「うん、なんだか奈須きのこ作品の設定解説みたいだと自分でも思った(笑)。読み手に馴染みの薄い専門用語を羅列したら、こんな感じになっちゃうんだね。こんなところで文章の勉強だ(笑)。
 ……えーとね、僕たちが日頃、競馬中継とかで耳にしている払戻金──「馬連・5−12で1430円」みたいなヤツね。これ、実は10円未満の金額をあらかじめ切り捨てたものになっているんだよ。つまり、法律で規定された計算式で算出した払戻金が1438円だった場合でも、実際には1430円として扱う事になっているわけ。その切り捨てられた端数の8円は、主催者側の収入になる。たかが8円かもしれないけど、的中馬券100円分あたりの8円だからバカにならない。これ、実はちゃんと競馬法に記されているんだよ。
 で、今回問題なのは、単勝・複勝の特別給付金についても、この端数切捨てがあるって事。
 ちょっとこれは例題を作って解説してみよう。なんだか物凄くガラの悪い小学校算数の文章題みたいだけど(笑)、これなら判りやすいだろう。

例題:1枚100円の単勝馬券が1,000枚(100,000円分)売れて、その内130枚(全体の13%)的中したとする。
 この場合における馬券1枚(100円)あたりの払戻金と、実質的な控除率を求めよ。


 単勝式における的中馬券1枚(100円)あたりの払戻金は、

 以下の計算式(簡便法)で算出される正規の馬券1枚(100円)あたりの払戻金、

 (総売上枚数)×73.8÷(総的中枚数)+10円
 ※但し、1円単位以下は切り捨て

 及び、以下の計算式で算出される馬券1枚(100円)あたりの特別給付金、

 (総売上金額)×0.05÷(総的中枚数)
 ※但し、1円単位以下は切り捨て

 ……を合計したものとなる。

 よって、この場合、馬券1枚(100円)あたりの正規の払戻金は、
 1000×73.8÷130+10=577.69……
 ここから1円単位の端数は切り捨てるので、570円となる。

 また、馬券1枚(100円)あたりの特別給付金は、
 100000×0.05÷130=38.46……
 ここから1円単位の端数は切り捨てるので、30円となる。

 この2つの金額を合わせたものが、単勝式の払戻金であるから、
 570+30=600
 ……で、この場合の的中馬券1枚(100円)あたりの払戻金は600円となる。

 ところで、この場合における実質的な控除率(全売上額についての主催者側の取り分の比率)とは、

 (《売上金の総額》−《払戻金の総額=払戻金×的中枚数》)÷(売上金の総額)×100(%)

 で、計算できるから、ここに数値を代入して計算すると、

 (100000−600×130)÷100000×100=22%

 ……となる。

 答:600円、22%

 ……これだと、競馬をかじっている人なら完全に理解してもらえるかな。まぁ、そうじゃない人でも、控除率が20%どころか22%になってるって事は判ってもらえると思う。
 ──で、どうしてこんな数字になるか、判った? 珠美ちゃん」
珠美:「1円未満切り捨ての額が多いですよね。最初の払戻金計算でも7円以上削られているのに、特別給付金で更に8円以上切り捨てられています。本当なら616円になるはずの払戻金が600円になっているんですから、実質的な控除率は上がりますよね」
駒木:「ご名答。まぁ、これは1円単位の端数が特に多く出るケースを選んだんだけれども、今の制度だと、最悪の場合はこうなっちゃうわけ。
 だけど、今度の法改正で特別給付金制度が撤廃されるわけだから、1円単位の端数を削られる回数が2回から1回に減るよね。さっきのパターンで言うと、最初から払戻金が616円強と算出されるようになるわけ。そこから端数を切り捨てても610円。10円お得だね。たった10円だけれども、これだと実質控除率も20.7%まで下がる事になるよ」
珠美:「なるほど、よくわかりました。有難うございます」
駒木:「さて、ちょっと時間を取られちゃったけど。復活する重勝式馬券についても話していこう。
 この重勝式馬券、以前発売されていた頃には、第1レースから第3レースまでの勝ち馬を当てる…という形でのみ販売されていた。お客が少ない午前中の客寄せが主たる目的だったそうだよ。
 当時の馬券と言うのは、今みたいな磁気テープ付のユニット馬券じゃなくて、1枚100円なり200円の馬券を金額分の枚数だけ売るという形式だった。ペラペラの薄い紙でね、例えば500円分なら100円券を5枚、という風にね。買い目ごとに窓口が決まっていて、3点買いするなら、3回窓口に並ばなくちゃならなかった。今みたいに馬連総流しなんてやってたら大変だ(笑)。
 ……よく、ハズレ馬券が風で舞い上がって…なんて表現が出て来るけど、あれはその当時の話を言ってるんだ。今の馬券じゃ重たくて、竜巻でもなきゃ空高く舞い上がる事は無い(笑)」
珠美:「(笑)」
駒木:「で、当時の重勝式馬券は、まず第1レースの勝ち馬を予想して馬券を買う。この時点では、普通の単勝式と変わらない。
 ただ、単勝式馬券なら、第1レースの予想が的中した時点で払い戻しを受けられるんだけど、重勝式の馬券はここからが違う。的中馬券は、次のレースの重勝式馬券の引き換え券になるんだ。つまり、第1レースが終わった時点で3枚的中していたら、第2レースでは3枚の重勝式馬券に交換できるってわけ。
 第3レースの時も同じ。第2レースの的中券と第3レースの重勝式馬券を交換する。ただ、ここまで来ると、的中枚数も大分減っているわけでね、第3レースで3点買いしたくても、第2レース終了時点の的中券が1枚しか残っていないという場合もよくある。
 3レース対象の重勝式における馬券の組み合わせの数は3連単とほぼ同じなんで、的中した場合の払戻金はデカい。だから手広く多点買いして当てたいんだけど、手持ちの的中券はわずか。さぁ、どうする?」
珠美:「どうしたんですか?(笑)」
駒木:「重勝式の馬券売り場に集まった人たちで、臨時のチームを組んだそうだよ。なけなしの第2レース的中券を持ち寄って、相談の上で第3レースの馬券に交換する。ただ、あくまで臨時のチームだから、的中馬券を持ち逃げされちゃ大変だっていうんで、レース中はみんなで手を繋いで『そのまま!』とか『差せ! 差せ!』とか叫んでたらしいよ。いい年したオッサンが手を繋いでってのが微笑ましくて良いよね(笑)」
珠美:「あまり……想像したくないですけど(苦笑)」
駒木:「だね(笑)。……まぁそういうわけで、当時の重勝式馬券っていうのは、熱心な競馬ファンにとっての“隠れた名物”だったわけだね。ただ、事実上第1レースにしか買えない馬券だから全体的な売上げに貢献するわけでもないし、無闇にオッズが高いんで『射幸心を煽る』という批判の的にもなる。一旦廃止になっちゃったのも、当然と言えば当然なのかな」
珠美:「でも、そんな馬券が21世紀になって復活するというのも面白いですね」
駒木:「多分、アメリカのブリーダーズカップとかで売られている、5レースや6レースを対象にした重勝式馬券を参考にしたんだろうね。向こうじゃ馬券の偽造事件が起こるくらいに有名な馬券だから。
 今回の法改正は第一段階ということで、東西のメイン2レースを対象にした“ミニ版”から始めるみたいだけど、ゆくゆくは対象レースを増やしていくんじゃないだろうか。各競馬場の全レースを対象にした12レース重勝式なんてのが実現すると、宝くじ並の配当が期待出来る馬券になるよね。
 ただ、今回導入される2レース対象の重勝式だと、買い目の組み合わせ数は馬単と同じくらいなんだよね。2レースとも荒れに荒れてやっと10万馬券になるくらいで、下手すりゃ3ケタ配当だ。なのに、これだけ控除率を30%にするのはどうしてだろう? 30%にするのは、払戻金が軽く100万円台に乗るような馬券になってからでも遅くはないと思うんだけどね。悪いけど、現状では全く魅力が無いよ。まぁ、有馬記念直後の六甲ステークスが異様に盛り上がる風景は、ちょっと見てみたい気もするけれども(笑)」
珠美:「それは、ちょっと楽しそうですね(笑)」
駒木:「さて、講義も長引いてきたし、今日はここで区切りをつけようか。補完的な内容については、また受講生さんからのリクエストに応えるという形で、また後日にやろう」
珠美:「ハイ。それでは、長い時間お疲れ様でした」
駒木:「うん、ご苦労様。あ、来週はフェブラリーSだね。そういやまだ、秋の馬券ラリーの優勝特典や罰ゲームも放置したままだったなあ(苦笑)。まぁとりあえず、来週は4人で予想大会をやろう」
珠美:「分かりました。では、皆さんもお楽しみに♪」
(この項終わり)

 


 

2003年第100回講義
12月27日(土) 
競馬学特論
「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・最終戦・有馬記念」

 ※いきなりですが、開講2周年記念式典の打ち上げでのスタッフによる会話の模様をご覧下さい。

駒木:「あー、そうそう、今度の馬券ラリーの最終戦だけどさ、こういう物事の定番として最終戦は得点2倍ってことにしない?」
珠美順子「(不満そうに)え〜〜〜〜〜」
リサ:「(笑)」
駒木:「いやほら、ここしばらく皆、的中が少なくて盛り下がり気味だし。最後くらいは緊張感のある勝負にした方が良いと思うんだよ。そもそも有馬記念って、そういうレースだし」
順子:「それはそうですけど、そういう提案は大差でボロ負け3位・罰ゲーム候補の人がするもんじゃないでしょう!」
珠美:「私も、それなら最初の時点で決めておくべきだったと思いますけれども?(冷たい目)」
リサ:「……あ、でもワタシは博士に賛成しますけど〜(笑)」
駒木:「お、リサちゃんは賛成か。これで賛成2で反対2.賛否同数だね(笑)。さあ、どうする?」
珠美:「賛否同数って、それは……(苦笑)」
順子:「そりゃまー、成り行き上、そういう展開になりますよねー(なげやりに)」
リサ:「ゴメンナサイ(苦笑)。でもワタシだって、参加したい以上は勝ちたいですし、ペナルティだって嫌ですしー」
珠美:「…じゃあ、こうしません? 最終戦、ポイント2倍にするのと引き換えに、駒木博士はリサちゃんより上位に来ても、私と順子ちゃんに負けて3位のままならリサちゃんの代わりに博士が罰ゲームということで……」
駒木:「え?」
珠美:「だって、競馬歴10年以上で競馬学の講義まで持ってらっしゃる駒木博士が初心者のリサちゃんに勝っても、それで『勝ったから罰ゲーム回避だ』というのは、そもそもおかしいんじゃありませんか?」
順子:「あ、珠美先輩が良いこと言った!(爆笑)」
リサ:「イイコト言った!(笑)」
駒木:「…………(汗)」
珠美:「最初に決めたルールを曲げて最終戦のポイントを2倍にすることが出来るなら、罰ゲームのルールだって最初に決めたものから変更したって構いませんよね?」
駒木:「うーむ、それは……」
珠美:「それじゃ、採決取りますね。最終戦はポイント2倍、罰ゲームはリサちゃんを抜いた3人の順位で決定。これに賛成の人は?」
リサ:「ハイ、ハ〜イ!」
順子:「賛成!」
珠美:「じゃ、過半数を超えましたので、この案は可決されました。そういうことで行きましょう、博士♪」
駒木:「うぅぅ、最悪のヤブヘビだ……。やるんじゃなかった、こんな提案……」


 遅ればせながら登場の駒木ハヤトです。
 ……ということで、最終戦は獲得ポイントが2倍されることになりました。1点あたりの馬券購入金額を倍にする事で対応させます。
 あと、この企画で最下位を喰った者に課される罰ゲーム(内容未定)に関しては、リサ=バンベリーは“初心者猶予”という事で順位に関わらず対象外とします。これにより、駒木は事実上の最下位に転落し、約3600ポイント先行している珠美ちゃんを追いかける羽目になりました(苦笑)。
 まぁ、ホスト役の駒木が僅差3位で罰ゲーム回避しても寝覚めが悪いので、これはこれで仕方ないかな、とも今更になって思っておりますが(笑)。

 ──それでは、最終戦の予想をお送りします。

最終戦・有馬記念(中山2500芝内)
馬  名 騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

    ツルマルボーイ 横山典
ジャパンCの15着大敗は道悪が原因で度外視可。追込不利の中山芝2500も、頭数減で幾分救われた格好。あとは展開と相手関係の不利をどう乗り越えるか。一発があるとすれば内ラチ沿いからのブチ抜き。
×   ゼンノロブロイ 柴田善

ダービー2着馬が万全期して綿密な調整の末にカムバック。菊花賞の敗戦は致命的な不利によるもので力負けではない。この大舞台が古馬との初顔合わせとは有利ではないが、決して格負けはしないはず。

    リンカーン 武豊

ジャパンCをスルーしてここ1本。菊花賞の2着は諸々の恵まれがあった感は否めぬが、決して単なるフロックではなかった。自在性のある脚質活かして、今日も有力馬の隙を突く。

      × ダービーレグノ 蛯名

3頭しかいない秋天→JC→有馬の完走馬の一角。その熱意と頑健さには舌を巻くが、地力不足だけは如何ともし難く。

        ウインブレイズ 木幡

鳴尾記念勝ちで滑り込み出走を果たした遅咲きの華。だがG1初挑戦、500mの距離延長と条件は厳しく、あくまで入着まで。

  タップダンスシチー 佐藤哲

競馬史に残る9馬身差の大逃亡劇から1ヶ月。立場を挑戦者から王者に変えて、昨年取り損ねたグランプリ制覇を目指す。徹底マークの中でどれだけ自分のレースが出来るかがカギ。

        チャクラ 後藤

クラシック戦線の地味な脇役が裏街道経由でグランプリの舞台に登場。一気の相手強化で過酷な条件だが、一瞬の決め手に賭けて父子グランプリ制覇を目指す。

× ザッツザプレンティ 安藤勝

まさに充実の秋シーズン。ハードなローテーションだが調整過程を見る限り、勢いに翳りは一切認められない。“稀代の道悪巧者”から正真正銘のスターホースへ脱皮を図る試金石。

× ×     ファストタテヤマ 安田

地力不足は明らかも、問答無用の直線一気が炸裂すれば場の状況は一変しよう。デビュー以来手綱を取るのは稀代の穴ジョッキー・安田康彦。

        10 アクティブバイオ 武幸

ジャパンC5着は大健闘も、道悪馬場の助けが多大。重賞勝ちを果たしたベスト距離でどこまで強豪に迫れるか。

    ×   11 アグネスデジタル 四位
芝、ダート、国内、海外と縦横無尽に活躍し続けた競馬界の至宝も遂に引退レース。諸条件はことごとく敵に回ったが、ここで激走されても納得してしまう風格だけは未だに健在だ。

12 シンボリクリスエス ペリエ

昨年度優勝馬の防衛戦は同日引退式を控えたラストラン。異例のハードな調教でギリギリまで仕上げきった陣営の調整過程は「さすが」の一言。卓抜した地力で有終の美を飾るか。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 逃げ馬はタップダンスシチー1頭、あとは好位に控える形の馬ばかりとなれば、やはり今回も平均ペースでの離し逃げになるだろう。しかし、今回はこれまでと違い、後続が結託して徹底マークをして来るはず。同じように大逃げを打っているように見えても、決して楽な逃げにはならないと思われる。
 先行・好位馬はタップダンスシチーをマークして早め早めのタフなレース。そうなると後から脚を溜める差し・追込み馬が有利になるが、コーナーが多くて逃げ・先行有利の中山芝2500mコースでは、それでも実利は多く望めなさそう。結局のところ、直線に向いた時点で余力の残っている馬が勝つという、正真正銘の力比べになりそうだ。このレースだけでなく、このレースに至るまでの過程も大きく勝敗を左右するはず。まさに1年間の集大成である。
 ちなみに、今回何故かとやかく言われている枠順のジンクスだが、距離も長い上に12頭立てではほとんど関係ない。むしろ、先に述べたように逃げ・先行有利のコース形態に気を配るべきだ。差し馬は直線入口で9番手以内が必須条件。3〜4コーナーから捲って行ける息の長い末脚が無いと辛い。 

●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」●
《本命:シンボリクリスエス》
 

 公営競馬の東京大賞典は残っているが、事実上のこの1年最後の大一番。出て来たどの馬もバリバリの勝負気配という、ある意味で特殊な位置付けのレースでもある。どの馬も出来得る限り目一杯の仕上げで、これが終わったらいつオーバーホールに出しても良いという覚悟で臨む凄いレースだ。まさにグランプリの名に相応しい。
 そんな中、本当の本当に目一杯の仕上げが出来るのが、このレースを限りに引退するシンボリクリスエス。前走のショッキングな敗戦があるだけに、陣営も「今回ばかりは」の思いだろう。外枠を利したスムーズな展開に乗って、最後の直線で一気の抜け出しを狙う。
 2番手候補には、徹底マークされるタップダンスシチーよりも、むしろザッツザプレンティの方に妙味が。ゼンノロブロイとの力関係が微妙だが、秋に入ってからの成長で互角以上になっていると見ている。勿論、フレッシュな状態で臨んでいるゼンノロブロイも、ジャパンカップ組が“見えない疲れ”で沈没した際には台頭する。
 今回は△印までの4頭で……と言いたいところだったが、これだけでは逆転優勝が不可能なので、不本意ながら“役満狙い”でファストタテヤマに×を打つ。

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 12 200円 2.9
馬連 8-12 400円 11.2
  6-12 200円 5.7
  6-8 200円 13.2
  2-12 200円 7.4
  9-12 200円 134
  ── ── ──
馬単 12→8 200円 17.4
  12→6 200円 9.2
三連複 6-8-12 200円 10.2


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:タップダンスシチー》

 今週はわざとじゃなくて、博士と本命が違ったので内心ホッとしています(笑)。
 私の本命馬はタップダンスシチー。逃げ馬有利の中山2500mで、この馬の能力がジャパンカップの時よりも発揮出来ると見ています。去年この馬を無印にして失敗した分、今年は思いっきり応援してみようと思います。
 相手はやはり実績重視で選んでみました。ゼンノロブロイは、不利が無ければザッツザプレンティよりも前にいた可能性が高いと思ってますので、こちらを上位にしています。そして、私も優勝にかすかな望みをかけて、ファストタテヤマに×印を打ちました。大逃げ馬の独走になった時、2着には追込馬が来る事が多いと、以前博士に教わったことがありますので……。

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 200円 3.9
馬連 6-12 200円 5.7
  2-6 200円 11.2
  2-12 200円 7.4
  3-6 200円 18.1
  6-8 200円 13.2
  6-9 200円 155
馬単 6→12 200円 11.3
  6→2 200円 19.1
三連複 2-6-12 200円 7.7


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:リンカーン》

 博士の罰ゲームが見たくてついついO.K.出しちゃったんですけど、よくよく考えたら、今回のルール変更ってわたしに一番不利なんですよね(苦笑)。
 こうなったら油断も何もしてられませんので、本腰入れて穴馬券を当てに行きます!
 わたしの狙いは、タップダンスシチーを先行馬が早めに追いかけていって共倒れになって、差し馬がやって来るってパターンです。5年前のグラスワンダーとメジロブライトみたいなレースになったらビンゴです!
 本当は単勝オッズが高くて力もありそうなツルマルボーイを本命にしたかったんですけど、騎手が……ねぇ(笑)。なんかいかにも2着になりそうじゃないですか。
 まあ、普通に本命で決着して外れてもわたしの優勝は堅いんで、気楽にレースを眺めることにします♪

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 200円 7.6
馬連 1-3 200円 32.5
  3-12 200円 13.8
  1-12 200円 16.7
  3-8 200円 21.1
  2-3 200円 16.8
  3-11 200円 101
馬単 3→1 200円 72.8
  3→12 200円 37.3
三連複 1-3-12 200円 39.8

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:タップダンスシチー》

 ペナルティが無くなって、ちょっとホッとしてます(笑)。でも、せめて最後くらいはビシっと当てて、「有終の美を飾る」っていうのをキメてみたいと思います!
 本命はタップダンスシチー。だってジャパンカップのこの馬強すぎです(笑)。今度もすごい逃げが見られるっていうので、今からちょっとワクワクしてるんですよ。
 その他はジャパンカップとか天皇賞でガンバったお馬さんたちにもう1度ガンバってもらおうと思ってます。あとは優勝狙いでダービーレグノ。でもダメでしょうねー(苦笑)。

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 200円 3.9
馬連 6-8 400円 13.2
  6-12 200円 5.7
  8-12 200円 11.2
  1-6 200円 27.6
  4-6 200円 301
  ── ── ──
馬単 6→8 200円 19.7
  6→12 200円 11.3
三連複 6-8-12 200円 10.2

 優勝を賭けた最終戦という事で、各自的中を目指しながら、逆転優勝も狙う…という予想になりました。皆さんも良い年を迎えるためにも頑張りましょう。
 それでは、レース後にまたお会いしましょう。


有馬記念 成績

1着 12 シンボリクリスエス
    2着 リンカーン
×   3着 ゼンノロブロイ
    4着 ツルマルボーイ
        5着 ウインブレイズ

単勝12 260円/馬連3-12 1290円/馬単12-3 1980円/三連複2-3-12 1720円

 ※駒木ハヤトの“戦い済んで……”(単勝のみ的中)
 結果的に○印をつけたザッツザプレンティが捨て身でシンボリのアシストをしちゃった形になったか……。結構意外な馬が逃げるレースだから、こういう展開も全く想定してなかったわけじゃないけれども、「天は我を見放した」って感じだね。まぁ、生まれてこの方、見放されっ放しみたいな気がしないでもないけどね(苦笑)。
 罰ゲーム? まぁ自分の不徳の致すところだから甘んじて受けよう。でも何か、あの3人がニヤニヤ笑いながら罰ゲームの内容について相談しているところを見ると、ちょっと背筋に寒い物が走るなぁ……。

 ※栗藤珠美の“反省文”(不的中)
 この最後の最後で▲と△を打ち間違えるなんて、本当にどこまでも未熟な私をさらけだした秋シーズンでしたね(苦笑)。またこういう企画があるかどうかは分からないんですけれども、次の機会には成長した姿をお見せ出来ればと思います。

 ※一色順子の“的中、失礼しましたー!”(馬連のみ的中)
 払い戻しが全然穴党のそれじゃないんですけど、最後にまたやりました! これで「マグレで優勝した」とか言われないで済みそうです。
 でも、最後のツルマルボーイは惜しかったですよね〜。9馬身千切られたら馬単は仕方ないにしても、ここまで来たら三連複は何とかなって欲しかったです。
 ……さて、優勝の特典は何にしてもらおうかなー。やっぱりここは、わたしが主役の講義シリーズをまた組んでもらうっていうのがベストですよね。また年明けに期待してて下さいね〜♪
 

 ※リサ=バンベリーの“イッツ・ア・ハードラックデイ”(不的中)
 この3ヶ月、ビギナーの立場で参加させてもらったんですけど、やっぱり競馬の予想って難しかったです。一生懸命考えてもなかなか当たらないし、インスピレーションで狙っても当たらないしで……。
 でもホント、楽しかったです。また来年も同じようなコトがあったら嬉しいですね。出来れば次もワタシだけペナルティは免除ってことで……(笑)。
 

全10戦終了後の最終成績

  第9戦までの獲得ポイント
(暫定順位)
今回獲得したポイント 最終獲得ポイント
(確定順位)
駒木ハヤト 3630
(3位)
520 4150
(3位)
栗藤珠美 7040
(2位)
0 7040
(2位)
一色順子 29540
(1位)
2580 32120
(1位)
リサ=バンベリー 3180
(4位)
0 3180
(4位)

 (ポイント・順位の変動について)
 トップを独走していた一色順子が菊花賞以来2度目の的中、そしてメンバー中唯一の馬連的中で堂々の優勝を確定させた。やはり菊花賞の完全的中が全てだったという事か。
 注目の罰ゲーム争いの方は、駒木が本命馬の1着を的中させるも、痛恨のヒモ抜けで届かず。総合3位ながら、変更されたルールに従って、翌年早々に何らかの形でペナルティが執行される。

 


 

2003年第97回講義
12月13日(土) 
競馬学特論
「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第9戦・朝日杯フューチュリティS」

 いよいよ第9戦、麻雀用語で言う所のラス前となりました。
 序盤こそ景気の良かったこのラリーも、後半に入ってやや尻すぼみ気味。スタッフ全員、一生懸命やってるんですが、さすがはガチンコ勝負、なかなか上手い事いかないもんです。
 しかし今回は、各メンバーかなり気合を入れて予想に臨んだようです。どうぞ、レース後までお付き合いをば。

第9戦・朝日杯フューチュリティS(中山1600芝外)
馬  名 騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

×   コスモサンビーム バルジュー
夏の小倉でメイショウボーラーに5馬身差完敗も、秋のレース振りに大きな進展窺える。内枠と展開を味方に出来れば逆転まで一考。
      × アポインテッドデイ 柴田善
前走(京成杯2歳S)は実に渋太かった。多少恵まれた要素もあり、評価は大きく出来ぬ嫌いはあるが、再度の健闘の可能性もある。
        メイショウムネノリ 菊沢徳

初芝、初距離、未勝利からのG1挑戦と“三重苦”。このハイレヴェルなメンバーを相手に勝負になるとは思えぬ。

 

      マイネルパナシュ 郷原

相手なりに走るタイプだが、前走(東スポ2歳S)の5着でオープン上位との力量差が見えた感も。課題の速いタイムに対応できるかがカギ。

      ダイワバンディット 蛯名

デビュー以来3連勝の新潟チャンプが満を持して復帰。底見えぬ怖さもあるが、他の新潟組の現状からして強調も出来ないのが現状で。

  × グレイトジャーニー 武豊
デイリー杯は勝ち馬に遊ばれた格好も、デビュー2戦目としては健闘の部類。道中の位置取りが懸念材料だが、その辺りは敢えてこの馬を選んだ鞍上の手綱捌きに期待。
    ×   メテオバースト 池添

超スローの賜物とは言え、上がり3ハロン33秒9の末脚は出色。ただ、同程度の能力を持つ他の有力馬に比べ、激しいレースを経験していないのが弱味。

× フォーカルポイント 横山典

デビュー以来2戦続けての豪快な追込は見事なもの。瞬発力は出走メンバー中でも上位だが、位置取りに融通利かぬ分だけマイナスか?

×   キョウワスプレンダ 佐藤哲

コスモサンビームやヤマニンシュクルを千切った夏の勢いがここに来て鈍り気味? ガレ気味の馬体がどれだけ回復したかで明暗が分かれそう。やや荒れ気味の馬場もマイナス。

        10 モエレエスポワール 藤田

札幌2歳Sの覇者だが、展開に恵まれ過ぎた感。展開にスムーズさ欠くと脆い印象もあり、多頭数のここは今後を占う試金石か。藤田JKの強引な手綱捌きに応えられれば面白いが……

    11 フサイチホクトセイ 田中勝

京王杯の3着敗退は同情できる要素もあった。折り合いや位置取りなどに注文つくが、波乱の主役になるだけの力はある。

        12 コスモステージ 小野

前走、6戦目でようやくの初勝利。“穴血統”のタマモクロス産駒とはいえ、ここで推すのは余りにも強引が過ぎる感。

    ×   13 マイネルゼスト 吉田豊

休養前から馬体を一回り成長させて圧勝の前走が好感。叩いた上積みもあるだけに、距離延長克服ならまさかの激走も?

        14 リガードシチー 後藤

連闘で挑戦の意欲は買うが、このハイレヴェルな顔触れに混じっては、絶対的なスピード差が否めず。

15 メイショウボーラー ペリエ
圧勝に次ぐ圧勝で堂々たる4連勝。負かした相手も錚々たるメンバーで、地力最右翼は動かしようの無いところ。外目の枠順と終始目標にされる展開は不利も、跳ね返せるだけの力はあると見るが……?

 

×     16 スズカマンボ 上村

瞬発力に限界あり、ハイペースの力比べで活きるヒシミラクル型。大外枠の不利は大きいが、泥仕合になれば一気に浮上の余地も。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 先行タイプが揃ったものの、積極的に行く馬はおらず、結局はテンのスピードでメイショウボーラーが押し出される格好になるか。この時期のレースには珍しく、気性の大人びた馬がほとんどなので、出入りの激しいトリッキーな展開にはならないだろう。道中のペースは、逃げ馬が先行馬に絡まれない程度、典型的な平均ペースのレースになる可能性が高い。
 展開のカギとなるのが、数多い先行タイプの馬たちによる序盤の位置取り争い。遅くとも5〜6番手までにつけたい馬が全体の半数以上を占めるので、少なくとも数頭は後手を踏まされる計算になる。どの馬が“貧乏クジ”を引かされるかがレースの紛れる要素になるが、詳細な状況を予想するのは当の騎手たちにも不可能だろう。また、差し・追込タイプは道中の追走こそスムーズだが、好位からでも猛烈な末脚を使う馬がいる以上、ペースが落ち着いてしまった時は脚を余してしまう可能性が大。差し切りがあるとすれば、内ラチ沿いからの強襲。
 また、中山の芝外1600mコースは、東京の芝2000m、阪神の芝1600mと並ぶ外枠不利な設計になっている。今秋は天皇賞・秋、阪神ジュべナイルFと不利なはずの外枠馬が活躍しているが、不利なものは不利なので一応考慮はすべきだろう。ちなみにこのレースの最近10年では、14番枠で2着したオープニングテーマ(96年)以外は全て11番枠以内の馬が連対している。 

●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」●
《本命:メイショウボーラー》
 

 デイリー杯、京成杯、東京スポーツ杯の“3大前哨戦”の上位馬が集結し、全体的にハイレヴェルのメンバー構成になった。上位拮抗のレースと見て良いだろう。
 そして、主役はやはり4連勝中のメイショウボーラー。15番枠を引き当てた白井調教師は思わず天を仰いだと聞くが、97年の桜花賞で阪神芝1600mの大外枠から先行して勝ったキョウエイマーチのように、地力だけで押し切る公算が大だ。
 もっとも、この手の一本被りのレースで不可解な敗北を喫した大本命も数多いだけに、タテ目を含めた相手探しも重要になるだろう。“3大前哨戦”の中で最もメンバーが粒揃いだった京成杯2歳S組を上位と見たがどうか。1着のコスモサンビームは勿論、前走の敗北で必要以上に軽視されているフサイチホクトセイが面白い。未知の魅力を探るならメイショウボーラーとの力量差が測り難い東スポ杯組だが、こちらは逆に穴人気になってレースが少しやり辛そう。

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 15 100円 1.9
馬連 1-15 100円 9.7
  11-15 100円 37.2
  1-11 100円 92.7
  6-15 100円 6.7
  8-15 100円 16.6
  9-15 100円 16.4
馬単 15→1 100円 12.9
  15→11 100円 51.5
三連複 1-11-15 100円 78.5


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:グレートジャーニー》

 普通に予想するなら、どう考えてもメイショウボーラーなんですが、駒木博士の本命馬をお聴きして、急遽“避難”させて頂きました(笑)。……いえ、冗談を抜きにしても、外枠で先行、終始目標にされる展開というのは、少々酷が過ぎるような気がしているんです。なので、ここはメイショウボーラーにこれまでで最も肉薄した馬・グレイトジャーニーから狙う事にします。
 2番手以下は、例年の傾向からも差し馬有利とみて、後ろから行く馬に重い印を打ちました。馬券的には、逃げるメイショウボーラーを直線でグレイトジャーニーが交わして、ゴールギリギリでフォーカルポイントが2着に届く……という展開が希望ですね(笑)。2着になる予定の騎手も、“いかにも”な感じですし(笑)。 

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 7.1
馬連 6-15 100円 6.7
  6-8 100円 30.2
  8-15 100円 16.6
  6-11 100円 72.5
  1-6 100円 22.4
  6-16 100円 48.2
馬単 6→15 100円 18.9
  6→8 100円 63.1
三連複 6-8-15 100円 26.9


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:フォーカルポイント》

 最近、「いくらなんでも大穴を狙い過ぎ」みたいな予想になっちゃってた気もしますので、今回は地に足を着けた予想にしてみました。
 本命は、メイショウボーラーとの勝負付けがまだ済んでいない東スポ杯組から。「東スポ」って部分がなんかアテにならない気がしてアレなんですけど(苦笑)、いかにも穴狙いっぽくてイイ感じなので、このレースの2着&3着コンビが本線です。あとヒモ穴には、裏街道っていうんですか? マイナーなレースからチャレンジして来た馬で勝負してみます。

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 11.0
馬連 8-9 100円 39.8
  8-15 100円 16.6
  9-15 100円 16.4
  5-8 100円 101
  7-8 100円 32.5
  8-13 100円 519
馬単 8→9 100円 81.6
  8→15 100円 42.1
三連複 8-9-15 100円 51.0

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:メイショウボーラー》

 先週はちょっとイイカゲンにやりすぎたので、今日はワタシがやれるだけマジメに予想してみました! ……とは言っても、駒木博士や珠美さんや順子さんから色々と教えてもらって、それを合体させたような感じなんですけどね(笑)。
 でも、これまでの予想の中で一番マトモな感じがしますし、なんとか当たって欲しいです! 

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 15 100円 1.9
馬連 8-15 100円 16.6
  9-15 100円 16.4
  8-9 100円 39.8
  1-15 100円 9.7
  6-15 100円 6.7
  2-15 100円 45.5
馬単 15→8 100円 23.4
  15→9 100円 23.0
三連複 8-9-15 100円 51.0

 今回はやけに全員現実味のある予想になったんじゃないか…と思っているのですが、どうでしょうか? それでも、現実味のある決着にならないと意味が無いんですよね(苦笑)。


朝日杯フューチュリティS 成績

×   1着 コスモサンビーム
2着 15 メイショウボーラー
      × 3着 アポインテッドデイ
× 4着 フォーカルポイント
    5着 11 フサイチホクトセイ

単勝1 1130円/馬連1-15 990円/馬単1-15 2920円/三連複1-2-15 6090円

 ※駒木ハヤトの“勝利宣言”(馬連のみ的中)
 う〜ん、悔しい。っていうか、自分の弱さにちょっと腹が立つ。
 馬単でウラを食う(1着と2着の順序が逆)のは仕方ないとして、ちょっと手広く行き過ぎたかなぁ。点数を絞っておけば、ポイントも倍付けになったんだけど、ここ最近の不調のせいで思い切れなかった。貧すれば鈍すって本当だね(苦笑)。ただ、先行馬の何頭かが後手踏まされるっていう展開だし、差し馬が怖かったんだよねぇ……。
 レースの内容については、まさに「画竜点睛を欠く」って感じだね。あれでメイショウボーラーの逃げ切りなら、久々の超大物逃げ馬キター! ってところだったんだけど、さすがに大外枠ブン回されて、あのペースじゃ辛かった。あと、ピンチヒッターで乗った外国人騎手って本当に目一杯で乗るよね。上位の2頭、疲れがドッと出ないかちょっと心配だ。

 ※栗藤珠美の“反省文”(不的中)
 どうして、どうして私が本命馬をズラしたら、博士の方が的中するんですか!(涙) ひょっとして、“負のエネルギー”を強く放出していたのは私の方だったんですか?
 グレイトジャーニーは、博士が展開予想でおっしゃっていた、「先行馬の何頭かは後手を踏まされて苦戦」というそのままでしたね……。武豊騎手も「行きっぷりが悪かった」とコメントしてましたし、今日の私の予想は全く良い所無しでした。有馬記念までに態勢を整えておきたいと思います。

 ※一色順子の“終了しました……”(不的中)
 オッズ10倍以内の決着になっちゃったので、わたしの出番もありませんでした(苦笑)。でも、本命馬が久しぶりに掲示板に載ったので、今日のところはヨシとしておきます。スケールちっちゃいですけどね(笑)。
 で、いよいよラスト1回、有馬記念を残すのみですね。最後もドカンと万馬券狙いに行きますので、皆さん応援してて下さいね〜♪ 
 

 ※リサ=バンベリーの“ハッピー・ハッピー・グッドラック”(馬連のみ的中)
 久しぶりの当たりが来ました! でも博士と同じ得点じゃ意味ないですよね(苦笑)。
 けれど、やっぱり馬券ってマジメに考えて当てた方が、ウケ狙いで買って当たるよりも面白いですよね。何だかギャンブルの面白さが判ってきたような気がします(笑)。この調子で、グランプリもがんばって、駒木博士を抜きたいと思います!
 

第9戦終了時点での成績

  前回までの獲得ポイント
(暫定順位)
今回獲得したポイント 今回までの獲得ポイント
(暫定順位)
駒木ハヤト 2640
(3位)
990 3630
(3位)
栗藤珠美 7040
(2位)
0 7040
(2位)
一色順子 29540
(1位)
0 29540
(1位)
リサ=バンベリー 2190
(4位)
990 3180
(4位)

 (ポイント・順位の変動について)
 駒木ハヤト、リサ=バンベリーの2人が馬連を的中させて久々の加点。しかし、本命サイドの決着のため、上位との差は余り詰まっていない印象が。○◎的中ながら、ウラ目で大量加点を逃した駒木にとっては悔しい結末だろう。
 さて、残るは泣いても笑ってもあと1戦。奇跡の大逆転は果たしてあるのか? また、注目の最下位争いの決着はいかに? 全ての答えは再来週に出る。

 


 

2003年第91回講義
12月6日(土) 
競馬学特論
「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第8戦・阪神ジュべナイルフィリーズ」

 12月に突入し、この予想ラリーも残り3戦となりました。
 今週は秋のG1シリーズの中でも最も難解との呼び声の高い、2歳牝馬No.1決定戦・阪神ジュべナイルフィリーズ。
 そのためか、今週は4人の予想印もいつにも増して割れ加減になっています。さて、結果はどうなりますか。どうぞ最後までお付き合い下さい。

第8戦・阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神1600芝)
馬  名 騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

      ヤマニンアラバスタ 松永
ここまでで既に6戦のキャリアは決してマイナスではないが、一気の相手強化はやはり気になるところ。マイル適性に活路を見出すが。
        グランプリオーロラ 熊沢
デビュー戦の大差勝ちも今や色褪せ……。デキも下降気味では強くは出れぬ。
× マチカネエンジイロ 武豊

前走で厳しいレースをした経験は大きかった。叩き2走目で更なる上昇も望めるが、小柄な馬体では最後の坂は応えそう。

  スイープトウショウ 角田

新馬勝ち直後とは思えぬ圧倒的なレース振りで前哨戦を制した前走。万全の仕上がりで昨年に続く無敗の2歳女王の座は既に目前。

      ラブリープリンセス

デビュー戦を楽勝で突破し、果敢にG1挑戦。意気込みは認めるものの、一変する環境に馬がついて行けるか?

        エイシンヘーベ 小牧太
相手なりに走る堅実さは出色だが、気性の若さも並存し、現状では道悪になって波乱の立役者になれるかどうかというところ。
× フィーユドゥレーヴ 藤田

休養明け&+18キロの前走は当然度外視。むしろ健闘を称えても良いくらい。問題は上積みあっての地力がどの水準にあるか。函館2歳Sのレヴェルがカギか。

      × エンジェルクルー 本田

初勝利後、低迷続く近走に説得力皆無。デキの良さでどこまで食い下がるか。

×   マルターズヒート 安藤勝

長く良い脚を使える印象を植え付けた前走。有力差し馬が牽制し合えば勝機が見えて来る。

×       10 ダンツアイリッシュ 池添

前走惨敗も、休み明けの上に暴走した結果でダメージは小さい。前々で折り合いつけて行けばアップセットも狙える素質はありそう。

      × 11 クリスタルヴィオレ 坂井

典型的なジリ脚傾向。先行粘り込みでどこまでか。

      12 ディアチャンス ファロン

未勝利戦1着からの格上挑戦。不利な材料は山積だが、多頭数のレースを控えて勝てたのは強みか。鞍上も怖い。

        13 アズマサンダース 蛯名

前走の重賞2着は展開に恵まれた印象。休み明けで調整も完全とは言えず、いきなりのG1挑戦は不安が先立つ。

      14 マコトキンギン スミヨン

高速決着に泣いたか、伸びあぐねた前走の印象は決して良くない。仏若手No.1騎手の力を借りてどこまで?

        15 コンコルディア 柴田善

余りにも不甲斐なかった前哨戦の大敗。必死の立て直しで馬体は良化したが、地力比べになると分は良くないはず。

×     16 ヤマニンシュクル 四位
前走3着は展開不利に泣いたもので、この馬が事実上の札幌組実力No.1。外枠にもめげず、札幌の敵を仁川(阪神競馬場)で討てるか?

 

      17 ヤマニンアルシオン 岩田

新馬戦大楽勝も、楽勝過ぎて時計が平凡。この外枠で厳しいレースを強いられる今回、どう考えても苦戦は避けられない。

 

×     18 ロイヤルセランガー 福永

前哨戦、最内を通って最も恵まれたレースをしたが2着完敗。今期7戦目で大きな上積みも考え辛く、更には痛恨の18番枠。上位争いをする地力はあろうが、情勢は厳しい。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 純然たる逃げ馬不在、有力馬が軒並み控えるタイプとあって展開は流動的。一応、最有力の逃げ馬候補はダンツアイリッシュだが、スタートを決めた先行馬が成り行きでハナに立つ可能性大。ただ、気性の若い牝馬ばかりのレース。全馬がスローで折り合うとは考えられず、遅くとも平均ペースで進行するだろう。
 有力馬ではフィーユドゥブレーヴ、マルターズヒートあたりが好位集団につけるが、スイープトウショウ、マチカネエンジイロ、ヤマニンシェクルらは後方待機策。過度の牽制で仕掛け遅れると前残りで波乱も有り得る。
 ただ、これだけの多頭数。机上の推論はアテになり辛いのが現実で、結局のところは「後から考えたら展開に恵まれていた」という馬が、いつの間にかウイナーズサークルにいる…なんてことになりそうな予感。

●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」●
《本命:スイープトウショウ》
 

 来ちゃったよ。一番苦手なG1レースが(苦笑)。ここ10年で2回しか当たった覚えが無くて、しかもその内1回はワイドだけだったような気がする。何だかなあ。

 本命はスイープトウショウ。前哨戦の中でも一番メンバーの揃っていたファンタジーSで、出走馬中最も強いケイバをして1着になったのだから、評価してあげないと仕方が無い。しかもそれがデビュー2戦目だったというのだから尚更だ。無論、若い牝馬で不発の可能性が付き纏う差し・追込脚質というのは気がかりだが、それを言い出したら今回は馬券を買う馬が無くなってしまう。
 ファンタジーS組に抵抗するとすれば札幌2歳S組だろうが、中途半端に間隔が開いた上に“展開に恵まれた2着馬”と“外枠に放り込まれた3着馬”では正直、心許ない。むしろ、今回くらいの混戦模様ならば、ノーマークの1勝馬を狙った方が期待値は高そうな気もする。的中率度外視で穴狙いをするなら、思い切った決断が吉だろう。現状の駒木には真似出来ないが(苦笑)。

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 2.5
馬連 4-7 100円 8.4
  4-9 100円 19.5
  7-9 100円 38.5
  3-4 100円 14.6
  4-10 100円 40.3
  4-16 100円 19.1
馬単 4→7 100円 11.5
  4→9 100円 24.4
三連複 4-7-9 100円 29.3


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:スイープトウショウ》

 薄々と予想はしてましたけど、今週も博士と本命馬が重なってしまいました。残念ながらこのレースは私もダメみたいですね(苦笑)。
 ま、冗談はさておき、ファンタジーSのスイープトウショウの強さは印象的でしたね。差し切ったところから、更にダメ押しでもう一伸び。この時期の馬たちに使っていい言葉かどうかは微妙ですけど、格の違いを感じさせる勝ち振りだったように思えます。
 相手も基本的にはファンタジーS組から。1頭だけ、札幌2歳Sで健闘したヤマニンシュクルを押さえておきたいと思います。

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 2.5
馬連 3-4 100円 14.6
  4-16 100円 19.1
  3-16 100円 71.3
  4-7 100円 8.4
  4-18 100円 19.5
  4-9 100円 29.0
馬単 4→3 100円 20.4
  4→16 100円 24.7
三連複 3-4-16 100円 62.4


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:ディアチャンス》

 今週のレース、こう言ったらアレですけど、なんだかどの馬も弱そう(笑)。さすが2歳G1だなーって感じがしますねー。
 で、わたしの狙いなんですけど、過去10年の成績表を見ていたら、このレースって外国人騎手がやたらと強いんですよねー。ワールドスーパージョッキーシリーズと同時開催なせいもあって、上手な外国の騎手がバリバリ活躍してるみたいです。特に一昨年なんてペリエ−ファロンでワン・ツーですし……。
 というわけで、今年の阪神JFは、ファロン−スミヨンのワン・ツーってことで(笑)。外国人騎手って、後の事を考えずにその場の成績を求めるって博士から聞いた覚えがありますし、これって結構面白い狙いだと思うんですけど。

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 12 100円 38.8
馬連 12-14 100円 227
  9-12 100円 223
  9-14 100円 363
  4-12 100円 56.8
  7-12 100円 112
  3-12 100円 211
馬単 12→14 100円 552
  12→9 100円 702
三連複 9-12-14 100円 1598

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:マチカネエンジイロ》

 何をどうやっても当たらなくなって、ちょっと今週はヤケになっちゃってます(笑)。もう思い切って馬の名前が好きな順から印つけちゃいました(笑)。
 でも、博士にその事を言ったら、
 「名前で選んでこの印? 意外と趣味悪いんだなー」
 ですって。ちょっと失礼と思いません?(苦笑)

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 10.1
馬連 3-7 100円 29.0
  1-3 100円 98.9
  1-7 100円 59.3
  3-5 100円 313
  3-8 100円 455
  3-11 100円 610
馬単 3→7 100円 76.2
  3→1 100円 239
三連複 1-3-7 100円 210

 さすがに今回は「こんな予想、人様に公開する意義はあるのか?」と考えてしまいましたが(苦笑)、ほんの少しでも参考になれば幸いです。では、またレース後に。


阪神JF 成績

×     1着 16 ヤマニンシュクル
        2着 17 ヤマニンアルシオン
        3着 15 コンコルディア
  ×     4着 18 ロイヤルセランガー
  5着 スイープトウショウ

単勝16 1480円/馬連16-17 19700円/馬単16-17 37920円/三連複15-16-17 376760円

 ※駒木ハヤトの“敗戦の弁”(不的中)
 こんな内容のレースになっちゃったら、僕の予想だと色々な意味でお話にならんね。悪いけど、今日はノーコメント。
 あーでも、馬券云々は抜きにして兵庫公営の岩田騎手は惜しかったなぁ。この悔しさは来年もう1度20勝達成して中央入りして、思う存分雪辱して欲しいもの。

 ※栗藤珠美の“反省文”(不的中)
 今日のレースを観ていると、冗談抜きで駒木博士の“負のパワー”を感じてしまうんですけど……(苦笑)。スタートで出遅れたのも博士の買ってた馬なら、3コーナーで走る気を無くしてしまったのも、直線で致命的な不利を被ったのも博士の買った馬で……。「逆張り推奨フォーカス」が本当になってしまってますね。
 え? 私の予想の敗因ですか? 駒木博士と同じ本命馬にしてしまった一点に尽きると思います(苦笑)。

 ※一色順子の“終了しました……”(不的中)
 ディアチャンスはシンガリ18着……。
 終わってみれば、去年と一緒で公営所属騎手の人気薄が2着に突っ込んで来るレースでした。本命馬間違えちゃいましたね(苦笑)。
 ……あー、でも1着が無印だからハズレですね。今週のわたしはダメダメでした(苦笑)。
 

 ※リサ=バンベリーの“イッツ・ア・ハードラック・デイ”(不的中)
 掲示板に載った馬に、私が印をつけた馬が1頭もいません(苦笑)。やっぱり不真面目な態度じゃ当たりませんね、競馬の予想は。
 来週はもうちょっとマジメにガンバリます!。
 

第8戦終了時点での成績

  前回までの獲得ポイント
(暫定順位)
今回獲得したポイント 今回までの獲得ポイント
(暫定順位)
駒木ハヤト 2640
(3位)
0 2640
(3位)
栗藤珠美 7040
(2位)
0 7040
(2位)
一色順子 29540
(1位)
0 29540
(1位)
リサ=バンベリー 2190
(4位)
0 2190
(4位)

 (ポイント・順位の変動について)
 いかにも阪神ジュベナイルフィリーズらしい大波乱の結末で、スタッフ予想も全員不的中に。
 残るは2戦、上位の大勢は決したに見えるが、果たして土壇場の大逆転はあるのか?

 


 

2003年第91回講義
11月29日(土) 競馬学特論
「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第7戦・ジャパンカップ」

 今年のジャパンカップは、好メンバー揃いの上に11年ぶりの道悪馬場での開催という事で、前日から何やらキナ臭い空気が漂っていますね。中山競馬場近辺のピンポイント天気予報によると、30日も朝から雨模様という事で、恐らくは不良馬場のままでしょう。果たしてこの条件がレースにどのような影響を与えるか、この辺りが予想のカギになって来そうですね。
 ちなみに、我々の予想も不良馬場対応で行っています。もっとも、そんなの関係ないってメンバーも1人か2人いるみたいですが(笑)。

第7戦・ジャパンカップ(東京2400芝)
馬  名
(外国調教馬は赤字)
騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

      タップダンスシチー 佐藤哲
あっと言わせた有馬記念から早くも1年弱。既にG1主役級の風格を身に付け、今回も単騎逃げで真っ向勝負を挑む。ただし、本質的に道悪は苦手なタイプで不良馬場は大誤算。
      デノン ナカタニ
米G1を4勝も、近況はやや失速気味。3ヶ月の調整休養で再起を期すも、果たして首尾は? 地力そのものは通用して良い器だが……。

 

×     サクラプレジデント 武豊

春クラシックの主役の一角も、すっかりミソをつけた感。ただし前走は実力負けでないし、度外視できるのも確か。今回は2400の距離と道悪馬場が課題。

 

    フィールズオブオマー キング

久々のオセアニア勢参戦。意気込みは認めるものの、輸送条件の悪さを乗り越えるだけの地力があるかどうかは疑問で。

シンボリクリスエス ペリエ

日本調教馬の大将格が昨年の雪辱誓い、堂々参戦。実力最右翼は誰もが認めるところで、仕上がりも絶好。残る懸念は実質初めての道悪競馬のみ。

        アナマリー ルメール
エリザベス女王杯では日本競馬に全く対応できず。道悪で多少スピードは緩むだろうが、相手も格段に強くなり苦戦は確実。
      × ツルマルボーイ 横山典

追込一辺倒とは思えぬ安定した戦績で、ターフを沸かす有力馬。だが、不良馬場は切れ味勝負の馬にとっては致命傷。

    ネオユニヴァース デム

クラシック二冠馬の隠れた一面は稀代の道悪巧者。条件的には前走よりも格段に上で、実力的にはギリギリ互角ながら、宝塚記念のリベンジまであり得る。

×     アンジュガブリエル ジャルネ

下馬評では「道悪苦手な欧米勢のナンバー3」だが、戦績を見れば日本の芝馬場なら不良でもこなせそう。先行粘り込みで他の上位馬との差をどれだけ詰められるかがカギ。

  10 ザッツザプレンティ 安藤勝

底力勝負でもぎとった菊花賞。得意の道悪馬場は更なる飛躍のチャンスに。将来の力関係を占う意味でも一応の試金石になりそうな一戦だ。

        11 アクティブバイオ 武幸

アルゼンチン共和国杯からの定番“格下馬挑戦コース”。道悪は得意だが、メンバー的にそれ以前の問題になりそう。

        12 ダービーレグノ

夏のローカル重賞を道悪で1着、2着と健闘。ただ、今回は相手が違いすぎる。

× 13 ジョハー ソリス

コタシャーン以来のブリーダーズCターフ馬参戦。地力は外国勢随一の評判も、調整過程の大誤算と未知数の道悪適性で評価微妙に。

×   ×   14 イズリントン ファロン

牝馬にして欧州勢のトップを張る男勝りの女傑。ジャパンカップに合わせたローテーションも好感だが、超一流牡馬との兼ね合いや多頭数競馬にやや懸念材料を残す。

        15 スルーヴァレイ シャヴェス

他の外国調教馬に比べ、全てのファクターでやや劣る感。余程のアクシデントが無い限りは出番は来なさそう。

    × × 16 サラファン エスピノーザ
昨年のこのレースで波乱の立役者に。ハナ差惜敗のリベンジ目指して2年連続参戦も、昨年と条件違い、実績を過信は出来ず。

 

      17 タイガーテイル ジレ

エリザベス女王杯3着は率直に言って実力以上の大健闘。デキ落ちは無さそうだが、相手関係は非常に厳しい。

 

      18 サンライズペガサス 柴田善

1年の休養明けで0.7秒差の前走は健闘の部類。調教をキッチリ積めているのも好材料だが、再度の本格化はまだ先になりそう。道悪も大きなマイナス。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 天皇賞の展開をブチ壊した2頭の姿は無く、替わって参戦のタップダンスシチーが単騎で逃げそう。道悪馬場にノメるなどのアクシデントがあればアンジュガブリエルが代役か。ペースは速くはならないだろうが、後続に脚を使わせるためにもスローまでには落としたくないところ。
 有力馬は比較的後ろでレースを進める馬が多いものの、各自手の内が分からない不確定要素の多いレースだけに、展開はかなり流動的になるかも。特に道悪を意識せざるを得ないシチュエーションである以上、いつもより早め早めのケイバをしたい馬も出て来るだろう。
 ただ、結局は不良馬場に負けなかった馬同士が直線で叩き合う底力勝負になりそうな予感。ジョハーら追込馬は、競り合いで疲れた馬をターゲットにゴール前急襲を狙う格好。
 レース全体の傾向からすれば、道中で好位〜中位あたりをキープしていた馬の勝率が高い。追い込みも届くには届くが、余程の実力馬でない限りは直線入口時点でのビハインドが堪えるようだ。また、2番手からの押し切りは比較的多いが、純然たる逃げとなると活躍例は極端に減る。最後の逃げ馬による連対は、なんと1984年。そう、かのカツラギエースが炸裂させた乾坤一擲の大逃げまで遡らなくてはならない。ジャパンカップはアクシデンタルな展開でペースが上がりやすい上、終始目標にされる不利が大きいのだろう。

●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」●
《本命:シンボリクリスエス》
 

 このレース史上最悪の馬場状態の中で行われる今年のジャパンカップ。当然、道悪適性が有力馬の取捨選択における最重要ファクターになってくるだろう。ここまで条件が変わってしまえば、これまでの実績はまるで役に立たないと言っても言い過ぎでは無いほど(まぁ明らかに地力不足の馬は地力不足のままだろうが)。
 日本の有力馬で不良馬場が得意なのは、ネオユニヴァースとザッツザプレンティ。逆に苦手なのはツルマルボーイ、タップダンスシチー、サクラプレジデント。タップダンスは少しの渋化なら我慢できるだろうが、ここまで悪化したらさすがにノメってしまうだろう。シンボリクリスエスは本格化前に府中の不良馬場を体験していてクビ差2着。前後の戦績から考えると「得意ではないがこなす」程度だろうが、かつてのタイキシャトルがそうであったように、実力の図抜けた馬ならばその程度で十分だろう。
 一方、難しいのが外国馬。これまでの常識なら「外国馬=力馬=道悪得意」と考えるのが普通だったが、今回のメンツを見ると、どうも出走馬選択に際し、良馬場・高速馬場の適性を意識しすぎているような気がしてならない。なので、少なくとも今年に限ってはマイナス要因にはなっても逆は無いような気がするがどうか。特にアメリカ勢には直線の坂も加わって、かなりヘヴィーな負担がかかりそうだ。

 馬券的には地力抜群で不良馬場にも対応できるシンボリクリスエスを全面的に信用し、道悪得意の日本勢から3歳2頭を当面の相手に指名する。宝塚記念の結果からすると抜擢し過ぎの感もあるが、そこは外国の有力馬をヒモとして押さえて憂いを断つ。これで外れたら仕方ないよ、うん。

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 2.1
馬連 5-8 100円 6.9
  5-10 100円 15.2
  8-10 100円 35.2
  5-9 100円 12.4
  5-13 100円 15.1
  5-14 100円 21.1
馬単 5→8 100円 9.3
  5→10 100円 19.8
三連複 5-8-10 100円 20.0


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:シンボリクリスエス》

 先ほど、駒木博士の本命馬と対抗馬を聞かされて、ちょっと眩暈がしている栗藤珠美です(苦笑)。
 でも、外国馬トップのジョハーが調整過程で頓挫してしまった以上、本命は日本のトップ・シンボリクリスエス以外に考えられませんものね。展開も融通の利く馬ですし、逆らえません。これでこの馬が原因不明の凡走をしたら、それは駒木博士のせいということで(笑)。
 2番手候補なんですが、不良馬場と私なりの展開予想から先行馬有利と見て、比較的前の方でレースを進める実績馬を優先して指名してみました。

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 2.1
馬連 5-8 100円 6.9
  5-13 100円 15.1
  8-13 100円 55.8
  1-5 100円 9.7
  5-9 100円 12.4
  3-5 100円 29.0
馬単 5→8 100円 9.3
  5→13 100円 20.9
三連複 5-8-13 100円 27.4


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:デノン》

 外国馬が大量に混じってて何が何だか分からないメンバー構成ですけど、わたしはいつも通り穴狙いで行きます。
 本命は、外国馬で人気の盲点になっている感のあるデノンから。デキ落ちで休養に入ってたらしいですけど、逆に言えば全然疲れの無いリフレッシュした状態から出走するわけで、仕上がってさえいれば休養はプラス材料だと思ってます。
 で、○印以下はちょっとだけ日和らせてもらいました(苦笑)。そろそろ的中させておかないとマグレで優勝したみたいに思われちゃいますからねー。わたしなりに手堅くってところです……って、あれ? 万馬券ばっかりですね(苦笑)。私の感覚ってヘンなのかな?

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 19.9
馬連 2-10 100円 140
  2-13 100円 108
  10-13 100円 125
  2-5 100円 24.1
  2-14 100円 156
  2-16 100円 273
馬単 2→10 100円 307
  2→13 100円 267
三連複 2-10-13 100円 821

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:フィールズオブオマー》

 もう、ジャパンカップの本命馬は先週から決めてました! ここは当然、「オージー! オージー!」です(笑)。競馬についてあんまりよく知らないワタシでもコックスプレートってレースの名前は聞いたコトありますし、そのレースを勝ったんですから、きっと強いんでしょう。よく知りませんけど(苦笑)。でも、オーストラリア代表に恥じないレースをしてくれると思います! 頑張れ、フィールズオブオマー! 

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 6.4
馬連 4-5 100円 56.1
  4-13 100円 276
  5-13 100円 15.1
  4-10 100円 393
  4-16 100円 630
  4-7 100円 193
馬単 4→5 100円 155
  4→13 100円 814
三連複 4-5-13 100円 232

 今回も印が散らばり気味になりました。駒木の予想を乗るも良し、逆張りするも良し、それはお任せする事にします(笑)。とにかく、良いレースを期待しましょう。


ジャパンカップ 成績

      1着 タップダンスシチー
  2着 10 ザッツザプレンティ
3着 シンボリクリスエス
    4着 ネオユニヴァース
        5着 11 アクティブバイオ

単勝1 1380円/馬連1-10 7020円/馬単1-10 15660円/三連複1-5-10 4210円

 ※駒木ハヤトの“敗戦の弁”(不的中)
 勝ち馬の遥か後方で、馬連、三連複をバッチリ決めていた駒木です(苦笑)。これで後検量違反で1着失格とかだったら、当たったはいいけど大顰蹙だったろうなぁ。
 まぁ今回の大逃げ劇については色々言われてるけれども、19年前のカツラギエースをリスペクトして絶妙の大逃げを打った佐藤哲三騎手の度胸に脱帽するしかないだろうね。前半の1000mで巧みにペースを揺さぶって他馬を翻弄したかと思えば、ラスト1000〜800mでペースを落として息を整えて磐石の構え。素晴らしい。多分、佐藤哲三騎手にとって生涯最高の騎乗だったんじゃないだろうか。日頃から競輪で1点ン十万ぶち込むのも、こういう時のための度胸育成だったのかも(笑)。
 ただ、いくら馬場の良い所を通ったからと言って、道悪こなせるシンボリクリスエスですら凡走するような状態で、道悪下手なはずのこの馬がスイスイと走れるのはどういう事なんだろう(苦笑)。ひょっとしたら、以前の道悪下手はメンタル的な問題だったのかもなぁ。でも、お願いだから、今後は「良馬場だったら買ってたのに」ってタイミングで激走するのはご遠慮願います(笑)。まぁ今後は道悪でも関係なく買うけどさ。
 後続の敗因については、やっぱり展開と道悪に集約されちゃうんだろうね。タップダンスシチーが道悪下手(なはず)なのはファン以上に熟知していただろうし、「とりあえず放置」って考えるのは自然と言えば自然。で、佐藤哲三騎手はそれを逆手にとって大逃げ打ったわけだから、やっぱり勝った方を褒めるべき。
 2番手のザッツザプレンティにしても、残り1000mから逃げを捕まえるためだけにスパートかけて自滅するのは勘弁ってところだろうし、それならタップダンスシチーが大バテしてくれる事に望みを繋ぐしかないわな。大体、ああいう展開で逃げ馬を捕まえに行くのは1番人気の仕事なんだけど、さすがにペリエ騎手もその辺の暗黙の了解までは知らなかったんだろう(笑)。

 しっかし、競馬って難しいなぁ(苦笑)。少なくともモデム配りと他の講義の片手間で当てられるモンじゃないね。

 ※栗藤珠美の“反省文”(不的中)
 シンボリクリスエスが2着を確保出来たなら的中だったんですが……。あの3/4馬身差は多分、駒木博士が◎印を打ってしまったせいだと思うんですが、皆さんはどうお考えでしょうか?(笑)
 先行有利という予想は当たっていただけに、ちょっと悔しいですね。ザッツザプレンティの評価をもっと高くしておくべきだったと反省しています。あ、文字通りの反省文になってしまいましたね(苦笑)。

 ※一色順子の“終了しました……”(不的中)
 デノンは8着。何だかわたしの本命馬って、最近よく8着前後に入ってばかりいるような気がするんですけど、思い過ごしですかね?
 8着でも賞金1500万円ですか……。こっちは全額スってるのに、ちょっと不公平だと思いません?(苦笑)
 何だかムシャクシャするので、今晩はバイト先の雀荘で客打ち(店員がお客として麻雀を打つこと)徹夜麻雀でもやりたいと思います。 
 

 ※リサ=バンベリーの“イッツ・ア・ハードラック・デイ”(不的中)
 フィールドオブオマーは9秒5差のシンガリ負け……。
 レース中継では直線に入ってから全然姿も形も見えなくて、どうしちゃったのかなって思っていたらコレですか……。何だかとても悲しいです。
 ところで、昔、オセアニアからとっても強い馬が来た時代があったらしいって駒木博士から聞いたんですけど、その頃ワタシがまだ2〜3歳だったって言ったら、メチャクチャ驚かれました(笑)。ジェネレーション・ギャップですね(笑)。
 

第7戦終了時点での成績

  前回までの獲得ポイント
(暫定順位)
今回獲得したポイント 今回までの獲得ポイント
(暫定順位)
駒木ハヤト 2640
(3位)
0 2640
(3位)
栗藤珠美 7040
(2位)
0 7040
(2位)
一色順子 29540
(1位)
0 29540
(1位)
リサ=バンベリー 2190
(4位)
0 2190
(4位)

 (ポイント・順位の変動について)
 4番人気のタップダンスシチーが逃げ切った上に、大本命シンボリクリスエスが3着に敗れた事が響き、今回は的中者ゼロ。それにしても駒木ハヤトの不振は深刻で、回収率は遂に40%を切ってしまった。果たして今後の大逆転はあり得るのか?

 


 

2003年第88回講義
11月22日(土) 競馬学特論
「第1回・駒木研究室競馬予想No.1決定戦〜03年秋・第6戦・マイルチャンピオンシップ」

 秋のG1レースも佳境へ。今週は今シーズン最も混戦模様が伝えられるマイルチャンピオンシップです。外国馬を交えたフルゲート18頭と難解なレースとなりましたが、果たして駒木研究室スタッフ4名の予想は以下のようになりました。どうぞご覧下さい。

第6戦・マイルチャンピオンS(京都1600芝外)
馬  名
(外国調教馬は赤字)
騎 手

 下段には駒木ハヤトの短評が入ります。

        オースミコスモ 常石
1600〜1800mが得意。G3級でも活躍できるようにはなったが、さすがにG1では荷が重そうだ。
サイドワインダー 福永
9ヶ月半ぶりの復帰戦で豪快な末脚を披露。叩いての上積みは絶大で、G1初挑戦も気配は互角以上だ。

 

      ギャラントアロー

どんな相手や舞台でも真っ向勝負の逃げ一本。スワンSでテンシノキセキ以下を完封したパフォーマンスはマイルの厳しい流れでも通用するか?

 

      テイエムサンデー 秋山

春のスプリント戦線での健闘光るも、マイル戦では末脚分のスタミナを道中で浪費させられそう。

      × スペシャルカルドゥーン ブフ

G1未勝利と、遠征馬にしては実績が物足りず。4走前の勝ち時計と3走前にテレグノシスと接戦した材料をどう評価するか。

        ウインクリューガー 武幸
NHKマイルC勝ちも、様々な面で恵まれた感有り。このレースが今後を占う試金石になるだろうが、果たして……?
×     マグナーテン ペリエ

ジャパンC小差4着など、実績はメンバー中ピカイチ。休み明け2走目で、どこまで復調しているかに尽きる。

    ×   イーグルカフェ 藤田

春までの充実がウソのようなスランプ突入。ロスの無い乗り方をしてどこまでか……?

        ロサード 角田

幾度となく果敢な挑戦をする姿は立派の一言。しかし、能力的には入着争いがやっとの情勢か。

  ×   10 バランスオブゲーム 田中勝

永遠のG2大将返上へ、余裕を持ったローテーションで三度西下。課題の長距離輸送と決め手不足は克服なるか?

    11 デュランダル 池添

短距離の女王・ビリーヴを退けたスプリント新王者。距離は大丈夫なはずで、あとはレースの流れにどこまで乗っかれるか。

      × 12 トゥスール ファロン

2歳時は英G1制覇、3歳春も2000ギニーで入着などの実績あるが、ここに来て勢いは尻すぼみ気味。日本の馬場の適性と鞍上の手綱捌きに期待してどこまでか。

× 13 ミレニアムバイオ 四位

これ以上なく展開のハマった前走は鮮やか過ぎる勝ちっぷり。このメンバーなら優勝争いまであるが、安定感が無いのが泣き所。

      14 エイシンチャンプ 安藤勝

サクラプレジデント、ネオユニヴァースらと好勝負演じた実績は認めるものの、まだ復帰後完調とまではいかず。

        15 イルバチオ 川島信

鋭い決め脚が魅力の追い込み馬。1000m戦にも対応できるスピードは評価できるが、果たしてこの距離がどうか。

        16 マイソールサウンド 本田
1800m〜2200mで活躍する中距離馬。マイル戦の適性もありそうだが、一線級とはスピードの絶対値で差がありそう。

×

    17 テレグノシス 勝浦

充実のフランス遠征から帰国・検疫後初めての出走。この後、香港遠征を控えて、どこまで態勢が整っているかが焦点に。

×

18 ファインモーション 武豊

現役最強牝馬も、夏の復帰以後は信じ難い急失速。決して得意とは言えなさそうなマイル戦、タチが悪くなる一方の気性難、今一つの調整過程と悪材料は山積み。実績・地力は誰もが認めるところだが、無条件の信頼は捧げ難いのが現状だ。


●展開予想
(担当:駒木ハヤト)

 逃げ馬はギャラントアロー1頭。行き渋るタイプでもないし、十中八九以上はこの馬が平均以上のペースで飛ばす。ただし、大外枠のファインモーションが行きたがるとレース展開は一気に崩壊するだろう。
 先行馬よりも追込馬の方が多いという、最近の競馬では珍しいメンバー構成で、道中の隊列は3〜4コーナーまで縦長に広がる形。おのおのが最も得意とする位置から虎視眈々と勝負所を窺う。
 後方待機の馬ほど瞬発力に勝るタイプが揃い、最後の直線では内外に広がったダイナミックな追い比べが見られそう。脚質別に展開の有利不利は特に無いが、スパートのタイミングを自分で選べる先行〜好位の馬が若干有利か。追込馬は仕掛け遅れだけは避けて欲しいところだが……

●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」●
《本命:サイドワインダー》
 

 カテゴリ全体を牽引するエースが不在で、混迷が深まる一方の芝マイル戦線。今夏のローエングリン&テレグノシスのフランス遠征の戦績から見て、それほどレヴェルが低いわけでは無いのだろうが、確固たる軸の不在は、予想する上で非常に悩ましくさせる障害と言わざるを得ない。
 そんな中、ようやくニューヒーローの誕生を思わせる逸材がG1の舞台に辿り着いて来た。サイドワインダーである。前走9ヶ月半ぶりの復帰戦となった富士Sでのパフォーマンスは鮮烈で、実績不足を補って余りある能力を窺わせるものだった。前の止まり難い平坦コースが一抹の不安材料も、絶好調のコンディションとスピードの絶対値でカバーしてくれるだろう。
 相手候補としては、昨秋から今春にかけて大活躍のマグナーテンが面白い。どこまで体調が戻っているかに尽きるが、決して格負けはしていない。鞍上の騎乗にも注目。

駒木ハヤトの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 100円 5.5
馬連 2-7 100円 39.8
  2-13 100円 8.0
  7-13 100円 47.7
  2-11 100円 14.0
  2-17 100円 37.1
  2-18 100円 18.2
馬単 2→7 100円 71.5
  2→13 100円 15.5
三連複 2-7-13 100円 48.4


●栗藤珠美の「レディース・パーセプション」●
《本命:ファインモーション》

 先週の的中の勢いを借りて、今週も頑張りたいと思います。
 私の本命は、やっぱり実績重視ということでファインモーションです。前走の大敗も、能力というより気性の問題だったみたいなので、改めて期待してみようと思います。ちゃんと折り合いがつけば、上がり3ハロン33秒台前半の脚が使える馬ですし、瞬発力の勝負になっても負けないと信じています!
 相手はスプリンターズSでビリーヴを破ったデュランダルに。私はこの馬が、サイドワインダーよりも強いって信じているんですけど、どうなんでしょうか。

栗藤珠美の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 18 100円 4.6
馬連 11-18 100円 34.4
  13-18 100円 19.5
  11-13 100円 14.5
  2-18 100円 18.2
  7-18 100円 49.6
  10-18 100円 33.8
馬単 18→11 100円 58.4
  18→13 100円 34.9
三連複 11-13-18 100円 52.6


●一色順子の「ド高め狙います!」●
《本命:エイシンチャンプ》

 オッズを見て「あれ、こんなにオッズつくの? どうして?」…と思ったのが本命をつけたエイシンチャンプでした。だって、クラシックに出てる馬と皐月賞までいい勝負してた馬ですよ! そりゃ前走は4着になっちゃいましたけど、休み明けで+30kgなんですから走る方がおかしいです! 穴党のわたしが言うのもアレですけど、ここは格の差で勝てるでしょ〜。
 そういうわけで、エイシンチャンプに◎。当たったらまたわたしの一人勝ちですね(笑)。

一色順子の購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 14 100円 14.3
馬連 14-18 100円 49.1
  14-17 100円 128
  17-18 100円 72.0
  2-14 100円 36.3
  8-14 100円 324
  10-14 100円 73.4
馬単 14→18 100円 109
  14→17 100円 195
三連複 14-17-18 100円 387

 
●リサ=バンベリーの「ビギナーズ・ミラクル!」●
《本命:ミレニアムバイオ》

 う〜ん、ワタシもビギナーの割には結構頑張ってると思うんですけどねー。なかなか最下位から脱出できなくて困ってます。ペナルティって何なんでしょうね……。
 そういうわけなので、今日は点数を稼がせて下さい(苦笑)。トライアルの富士ステークスで強いレースしてた2頭から狙っていきたいと思います。本命は駒木博士の逆を突いてミレニアムバイオから(笑)。
 とりあえず後は、何があるか分からないのでヨーロッパの馬も押さえときます。

リサ=バンベリーの購入馬券
種別 フォーカス 購入金額 前売り
オッズ
単勝 13 100円 6.4
馬連 2-13 100円 8.0
  13-18 100円 19.5
  2-18 100円 18.2
  10-13 100円 16.9
  5-13 100円 75.1
  12-13 100円 193
馬単 13→2 100円 17.3
  13→18 100円 44.6
三連複 2-13-18 100円 25.2

 以上、予想が出揃いました。果たしてどんな結果になるか、ご注目下さい。


マイルチャンピオンシップ 成績

    1着 11 デュランダル
× 2着 18 ファインモーション
        3着 ギャラントアロー
  ×   4着 10 バランスオブゲーム
× 5着 13 ミレニアムバイオ

単勝11 810円/馬連11-18 3240円/馬単11-18 6920円/三連複3-11-18 34480円

 ※駒木ハヤトの“敗戦の弁”(不的中)
 うわー、どうしよう、本当に予想が当たらなくなって来たぞ(苦笑)。
 しかし、4コーナー時点では「うわ、これってどう考えても2−7で決まりやん」と思ったんだけどなぁ(苦笑)。マグナーテンが終始マークの態勢からギャラントアローに並びかけも出来ないってのには参った。ああなったら最後、逃げ馬と追込馬の変則マッチレースになっちゃうからねぇ。中途半端な先行・差し馬は、早めの平均ペースで余計な脚を道中で使わされてる分、末が鈍ってしまうし……。展開の予想が外れると結果が全部ズレるっていう典型例だね、これは。
 で、これでデュランダルはタイキシャトル以来の秋短距離二冠達成か。安田記念なんかはハイペースになりやすいから、順調なら来年も楽しみだね。ちなみに安田記念も勝ったら、これもタイキシャトル以来。
 ファインモーションも、まだ少し危なっかしいけど、まぁこれなら今後が楽しみかな。サイドワインダーは……悔しいけど格負けなのかなぁ。中途半端な前付け、終始馬場の悪いインで揉まれた不利も大きかったはずだけど、ちょっと現時点では勝ち切るまでは力が無かったのかも知れないね。

 それにしても、僕の予想のピークはプレシーズン戦だったんだろうか(苦笑)。オープン戦で首位、レギュラーシーズンで低迷って、まるで2年前までの阪神じゃないか(苦笑)。

 ※栗藤珠美の“喜びの声”(馬連のみ的中)
 久しぶりの穴馬券的中です! 今年はマイルのG1で相性が良いですね(笑)。この調子で2歳G1も上手くいけば良いんですけど……。
 2着に終わりましたけど、ファインモーションが漸く本調子に近づいたようで安心しました。次に◎印つけた時は1着でお願いしますね(笑)。

 ※一色順子の“終了しました……”(不的中)
 ◎のエイシンチャンプは7着。最近、本命がこういう中途半端な成績に終わってしまってストレス溜まりますね(苦笑)。まあ、まだまだダントツトップですから良いんですけど。麻雀と違って点数が減る事もありませんし(笑)。
 でも、このままだと一発屋って言われそうなんで、そろそろまた大きいのを当ててみたいと思います。来週のジャパンカップもがんばります!
 

 ※リサ=バンベリーの“イッツ・ア・ハードラック・デイ”(不的中)
 こんなはずじゃなかったんですけどねー(苦笑)。「当てに行ったらハズれるもんだよ」って博士から聞いてたんですけど、本当、そういう不吉なアドバイスは当たりますね。珠美センパイが言ってた通りでした。
 来週はジャパンカップ。ワタシの故郷、オーストラリアからもエントリーしている馬がいるそうなので、とっても楽しみです!

第6戦終了時点での成績

  前回までの獲得ポイント
(暫定順位)
今回獲得したポイント 今回までの獲得ポイント
(暫定順位)
駒木ハヤト 2640
(3位)
0 2640
(3位)
栗藤珠美 3800
(2位)
3240 7040
(2位)
一色順子 29540
(1位)
0 29540
(1位)
リサ=バンベリー 2190
(4位)
0 2190
(4位)

 (ポイント・順位の変動について)
 栗藤珠美が○−◎で32倍の馬連を的中させて更に加点。いわゆるウラ目で惜しくも大量加点は逃したが、他に的中者が無く、これで2位争いから一歩抜け出した格好。
 一方、菊花賞から不適中が続く駒木ハヤトは本格的にスランプ突入か。本人が「相性の悪いレース」と語るジャパンカップや2歳G1を控える中、いよいよ正念場が訪れた。

 ※なお、次週はジャパンカップ(ターフ)のみが“公式戦”となります。


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