7段階評価表

A+ もはやマンガの領域を越えた、超一級の芸術作品。永久に語り継ぐべき文化財クラスの超傑作。
高度かつ完成されたテクニックに支えられた傑作。作家にとっては代表作になるであろう貴重な作品。
A− いくつかの欠点は見受けられるものの、総合的に見れば長所の方が短所を圧倒している、高い完成度を誇る良作。
B+ 欠点が目立ち、全体的な完成度に不満は残るものの、複数の箇所でそれなりのセールスポイントを見出せる作品。又、いわゆる“名作崩れの人気作”はこのあたり。
長所よりも欠点の方が目立ち、とても佳作とは言えないが、単なる雑誌の中の1作品として割り切って読む分には、さほど問題の無い作品。
B− 一応マンガの形にはなっているものの、全編を通して欠点だらけでセールスポイントがほとんど見つからない駄作・失敗作。この辺りから、「金はともかく、読むのに使った時間を返せ」という野次が飛び始める。
問題外。マンガの文法やお話作りのイロハさえ理解していない、いわゆる「終わっている」作品。作家には「原稿料返上しろ」と非難が浴びせられ、掲載を決めた編集者はその能力を疑われてしまう。

※作品をレビューするにあたっての留意点(04年末刊行の同人誌より抜粋)  

1.レビュアーの個人的な趣味嗜好(いわゆる好き嫌い)を排し、純粋に作品のクオリティについて評価を下すようにする。そのために、レビュー文中では「面白い」「面白くない」というフレーズを極力使わない。ただし、これは主観性を排するという意味ではなく、作品のクオリティを判断する価値基準はあくまでもレビュアー個人の主観に基づく。

2.ストーリー系作品については、シナリオ・設定の完成度や演出力を重視して評価を下す。画力も評価に加味するが、あくまで従属的な要素として扱う。

3.ギャグ系作品については、レビュアー個人が笑えたかどうかよりもより多くの人を笑わせる事が出来る技術が備わっているかどうかに主眼を置いて評価を下す。また、画力については評価基準を甘くし、マンガの絵として必要最低限のクオリティがあれば、たとえ見栄えが悪くても減点材料としない。