「社会学講座」アーカイブ
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講義一覧
11/25(第44回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(11月第4週分) 11/19(第43回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(11月第3週分) 11/13(第42回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(11月第2週分) 11/5(第41回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(10月第6週/11月第1週分) |
2005年度第44回講義 |
漸く一時の精神的停滞からは抜け出せた気配ですが、今度は公務・私事多忙な上に冬コミ用の原稿締め切りという“魔物”が急速接近中。本当、1日60時間は欲しい今日この頃です。明日も明日で昼の職場関係の諸事がありまして、研究室に帰って来れるかどうかも……。 ……というわけで、今週もボリューム少なめ&取り急ぎで失礼します。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(52号)に、読み切り『謎の村雨くん』(作画:いとうみきお)が掲載されます。 ◎「週刊少年サンデー」では、次号(53号)に、読み切り『山本KID徳郁物語 〜神の子に与えられた試練〜』(作画:山田一喜)が掲載されます。 ★その他、公式アナウンス情報 ◎「週刊少年ジャンプ」連載中の『HUNTER×HUNTER』(作画:冨樫義博)、今週発売の51号より一時休載となりました。連載再開は06年8号の予定。 また、明確な告知はありませんが、同じく「ジャンプ」で連載中の『D.Gray−man』(作画:星野桂)も、先週号からなし崩し的に長期休載に突入した模様です。非公式の情報によると、少なくとも次々号までの休載が確定しているとか。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2005年51号☆ ◎読み切り『プロジェクトヒメジマ』(作画:川口幸範) ●作者略歴(資料不足のため不完全な内容です) ●絵についての所見 あと気になったのは、村田雄介さん及び村田さんのアシスタントが多用する、見開き2ページぶち抜きのコマ割りの描き方について。このコマ割りは読者に普通とは違った読ませ方を強いるため、特別な配慮が必要になるんですが、これが残念ながら上手く出来ていませんでした。 ●ストーリー&設定についての所見 ●今回の評価 ☆「週刊少年サンデー」2005年52号☆ ◎読み切り『横縞ホットブラザーズ』(作画:山川コージロー) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●今回の評価 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 今週で『こわしや我聞』が最終回となりました。簡単に連載の総括をしておきましょう。 ◎『こわしや我聞』(作画:藤木俊) 連載当初は絵、ストーリー両面で拙さの方が目立った作品でしたが、徐々に骨太の長編ストーリーを展開させていって、クオリティも回を追うごとに上がって行った感がありました。最後は伏線の殆どを回収して綺麗にまとめ切り、見事に大団円で幕。非常に気持ちの良い円満完結でした。
──それでは今週はこれぐらいで。来週からは同人誌の執筆に入りますので、やっぱりこちらは留守しがちになると思います。今しばらくのご辛抱を。 |
2005年度第43回講義 |
昼の仕事は2学期も終盤戦、漠然とした掴み所の無いストレスも溜まり、こちらの研究室での仕事は大スランプの様相であります。レジュメ作成のためキーボードを叩く指が数時間止まってしまう状況で、皆さんにはご迷惑をおかけしております。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(51号)に、読み切り『プロジェクト・ヒメジマ』(作画:川口幸範)が掲載されます。 ◎「週刊少年サンデー」では、次号(52号)に、読み切り『横縞ホットブラザーズ』(作画:山川コージロー)が掲載されます。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2005年50号☆ 今週は『D.Gray−man』が“急病”休載ということで、取材休みの『べしゃり暮らし』で空いたページを合わせて「十二傑」受賞作の掲載がありました。予告に無い掲載ですので代原に近い扱いですが、作者プロフィールの掲載もあり、一応は“正規枠”の扱いのようですね。 ◎『魔界不思議犬ブルブルブルズ』(作画:小山祐太) ●作者略歴 ●絵についての所見 ただ、構図の取り方などの演出は飛び抜けて上手く、この作品は演出だけで体を成していると言っても過言ではありません。見せ場における人物の表情や細かいシーン転換の妙には、高いセンスと充実した研究の跡が窺えました。 ●今回の評価 ☆「週刊少年サンデー」2005年51号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 今週は、実は先々週に第2部が第10回に到達していた『クロスゲーム』の評価見直しを遅れ馳せながら実施します。一応、毎週連載回数はチェックしているのですが……。いやまったく、ミスばかりでイカンですね。 ◎『クロスゲーム』(作画:あだち充) かなり迷ったのですが、ストーリーにまとまりが出て来た事を踏まえ、評価を上方修正してAクラス入りとしました。長い長い助走を経て、漸く綺麗なテイクオフを果たした…といったところでしょうか。
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2005年度第42回講義 |
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大晦日の格闘技興行・「曙×ボビー・オロゴン戦決定」の一報を耳にし、曙の抱える莫大な借金の額に思いを馳せた秋風吹きすさぶこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。 さて、今週もまた取り急ぎレギュラー分を実施した後、数日後に追って増刊のレビューの続きをお届けする予定です。今回で最終の第4回、あと簡単な総括も実施しますので気長にお待ち下さい。(11/18に追加分レジュメ掲載しました。大幅な遅延、誠に申し訳有りませんでした) 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ※今週は新連載と読み切り作品に関する公式アナウンス情報はありませんでした。 ★新人賞の結果に関する情報
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ◎最終候補の肥田野健太郎さん…05年1月期「十二傑」でも最終候補。04年6月期「十二傑」にも投稿歴あり。 10代の受賞者が中心という、いかにも「ジャンプ」らしい審査結果となりました。講評を読むと多分に先物買いの印象が強いですが、こういう事が出来るだけの応募者の質量が確保出来ているのが強みでしょうね。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2005年49号☆ ◎読み切り『ナイスガイ転校生よしお』(作画:伊藤直晃) ●作者略歴 ●絵についての所見 とにかく急務なのは、セリフや独白の言い回しで笑わせるネタの充実でしょう。これからは、出来る限り多くのコマで笑いを獲ろうとする貪欲な姿勢で臨んで欲しいです。 ●今回の評価 ☆「週刊少年サンデー」2005年50号☆ ◎読み切り『エリート道場のエリート教室』(作画:福井ユウスケ) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ギャグについての所見 ●今回の評価
◆「ジャンプ the REVOLUTION」レビュー(4)◆ ◎読み切り『Luck Stealer −ラックスティーラー−』(作画:かずはじめ) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ストーリー・設定についての所見 結論を言えば、全体的にやや平板な展開に終始した“不成功作”といったところでしょうか。連載作品として設定等を徐々に小出しにしていけば、また味が出る作品だと思うのですが…… ●今回の評価 ◎『大正裏孔雀』(作画:西嶋賢一) ●作者略歴 ●絵についての所見 ストーリーの構成的には、主人公の“裏”の部分──内に秘めた心の中身──を上手く描けており、これでストーリーに深みを持たせられています。回想シーンの挿入のタイミングや的確な脚本・演出のセンスも冴えています。デビュー作としては上々のデキでしょう。 全体的な印象としては、まだまだ荒削り。しかしフォーマット通りに小じんまりとまとまってしまった作品にはない、非凡なセンスが至る所から感じ取れる興味深いストーリーでありました。現状はまだ問題の方が先行してはいますが、中長期的には非常に楽しみな逸材です。 ●今回の評価 ◎『砂のシグマ』(作画:小林ツトム) ●作者略歴 ●絵についての所見 とりあえず今は第一印象で誤魔化せていますが、このままの画力で週刊本誌の中に混じってしまうと、さすがに拙さが目立って危ないはず。今後出来る限り速い段階で根本的な画力をつける事が望まれます。
そういうストーリーテリングの基本的な所から失敗している具体例が、敵役の“善人面した悪人”キャラ描写でした。ここでは“悪人笑い”で(見え見えでベタベタながらも)伏線を張ろうとしているのですが、大失敗に終わっています。 小林さんは前作からそういった傾向が見受けられたのですが、2作目の内容もこれだとすると、どうやら根本的にストーリーテリングの手法を理解出来ていないのではないかという嫌疑が沸いて来ます。こういった単純で分かり易過ぎるぐらい分かり易い話が意外と読者の人気を博する事があるのも承知していますが、少なくともテクニック面を重視する当ゼミの評価基準では厳しい採点をせざるを得ません。 ●今回の評価
──といったところで、漸く区切りがつきました。今後しばらくは冬コミ向けの原稿執筆などに忙殺されてしまいますが、出来る限りの範囲内で足掻いてみたいと思います。どうか何卒。 |
2005年度第41回講義 |
あっという間に11月になりました。そろそろ本気で冬の同人誌版新刊の編集にとりかからないとヤバいんですが、やりたい事とやるべき事とやれる事のギャップがそれぞれ凄くて、果たしてどうしたものか……。 ……さて、今週のゼミはレギュラー分の内容が少し寂しいので、久々に増刊レビューの続きが出来そうです。また先にレギュラー分のレジュメだけ公開し、その後に増刊レビュー分を追加する変則パターンでお送りしますので、ご了承下さい。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年サンデー」では、次号(50号)に、読み切り『エリート道場のエリート教室』(作画:福井ユウスケ)が掲載されます。 ★その他、公式アナウンス情報 ◎「週刊少年サンデー」連載中の『うえきの法則プラス』(作画:福地翼)が、今週号無期限の長期休載となりました。 ◎「週刊少年ジャンプ」の若手・新人作家コンペテイションイベント・第2回「ジャンプ金未来杯」の優勝作品が『カメとウサギとストライク』(作画:天野洋一)と発表されました。 ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2005年48号☆ 先週から当講座以外の活動でバタバタしていたので気付かなかったのですが、今週はレビュー対象作ゼロになる所だったんですね。まぁ増刊レビューがありますので、題材には困らなかったわけですが……。 ……あ、ついでで失礼ですが、今週の『DEATH
NOTE』は久々にこの作品独特の雰囲気が出てましたね。モノローグと文字情報だけで1回分費やして1人のキャラを紹介する…という手法、マンガの文法としてはかなりの荒業なんでしょうが、こういう演出こそが良し悪しを超えた所にある『デスノ』らしさだと思います。来週号の掲載順は実質ラス3だそうですが、これを機に巻き返しなりますか。 ◎読み切り『名探偵田中一郎』(作画:池内志匡) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ギャグについての所見 さて、ネタのクオリティについては、まずコンセプトや粗筋がインパクト不足であるのが痛いです。手垢の付きまくった“『金田一少年の事件簿』パロ”で、しかも既成パロディ作品の殻を破ったとはとても言えない展開では、笑う・笑わないの判断以前に「またか」「今更これか」という印象を読み手に与えてしまいます。 ●今回の評価 ◆「ジャンプ the REVOLUTION」レビュー(3)◆ ◎『天球儀』(作画:藤崎竜) ●作者略歴 ●絵についての所見 それでも、無駄な部分を的確に省略し、頻繁な場面転換でも読み手を混乱させない構成力、そして確かな技術を感じさせる脚本や演出は「お見事」の一言。これは当ゼミの基準でも高い評価点に繋がるポイントです。 ただそれでも、当ゼミでAクラス評価になるような、「同程度のテクニックが施された上で、完成度の高い内容のあるストーリーが描かれた作品」と比較すると、加点材料の量で差が出てしまうのも確か。本来の意味とは少々違いますが、「名作崩れの人気作」的な扱いをするべきなのかな……というのが駒木の結論です。 ●今回の評価 ◎『銀河少年ユニ』(作画:仲野ケンシロウ) ●作者略歴 ●絵についての所見 総合的に言えば、やはり人物作画の失点が目立ってしまうかな…といったところ。いくら部分的に良い所が有っても、メインの部分がダメだったら厳しいですよね。 真っ先に気になったのが、説明と描写の使い分けのアンバランスさ。冒頭で読み手の知らない固有名詞を既出の言葉のように描く…という、思わせぶりな描写テクニックを使っておいて、中盤以降は極度に説明的なセリフや文字による解説のオンパレード。 更に言えば、人物のキャラクター、特に主人公の描写が中途半端です。主人公・ユニが、冒頭から出ずっぱりの宇宙海賊の少年(?)に存在感を食われてしまっている…というだけで大問題でしょう。 ●今回の評価
◎読み切り『キャディーガール』(作画:後藤竜児) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ギャグについての所見 ●今回の評価
──というわけで、今回も3作品分のレビューをお送りしました。残り3作品、上手くすれば次回で完了出来そうなのですが、まぁ期待しないでお待ち下さい。それでは、また次週分でお会いしましょう。 |