「社会学講座」アーカイブ
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講義一覧
12/23(第48回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(12月第4週分) 12/20(第47回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(12月第3週分) 12/13(第46回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(12月第2週分) 12/5(第45回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評」(11月第5週/12月第1週分) |
2005年度第48回講義 |
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タモリが「徹子の部屋」で密室芸を披露するのを観て、年の瀬を感じた今年最後の3連休の夜、いかがお過ごしでしょうか。駒木は「うわぁ、もう年の瀬か、ゼミ以外の講義が全然出来てないぞ」と今更ながら自分に呆れ返っている所です。本当に申し訳ない。 まぁとりあえず今日は今週分のゼミという事になります。対象となるテキストは「ジャンプ」3号、「サンデー」3・4合併号です。もう年内最後の合併号の出るシーズンではありますが、作家・編集者の皆さんは年明け発売分の原稿で昨日・今日まで地獄の年末進行だったんでしょうね。この場合、師走じゃなくて「編集走」とか「印刷機走」とか書けば良いんでしょうか(笑)。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(新年4・5合併号)に読み切り『氷姫奇譚』(作画:河下水希)が掲載されます。
受賞者の皆さんのキャリアは以下の通りです。 本来、10代の応募が最も多いはずの8月期が不作だったにも関わらず(というか、夏休み中に完成出来なかった力作が先送りされた?)、9・10月期は大豊作となった模様です。中には「ジャンプ」に投稿した返す刀で「サンデー」にも投稿する中学生の“新人予備軍”さんまで。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2006年新年3号☆ ◎読み切り『World 4u_』(作画:江尻立真) ●作者略歴 ●絵についての所見 まず1本目では、“虫入りドロップ”の設定を現実世界と夢の世界でゴチャ混ぜにしてしまったため、ホラーで大事な現実感が薄れてしまった…という失敗が1つ。そして、取って付けたように老婆の幽霊話まで絡めてしまったため、ストーリーが終盤になって支離滅裂になるという2つ目の失敗がありました。 発想は良かったと思うのですが、その発想の活かし方を間違えると酷い事になる、という典型例だったのではないでしょうか。 ●今回の評価 ◎読み切り『爆裂非常勤講師ビッグバン』(作画:大江慎一郎) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ギャグについての所見 ●今回の評価 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 今週の「チェックポイント」は『タカヤ』の連載20回キリ番レビューです。 ◎『タカヤ -閃武学園激闘伝-』(作画:坂本裕次郎) 開き直りもいいとこな“『バキ』路線”への大幅な方向転換からおよそ10話経過したわけですが、当初に比べるとバトルシーンの中身や演出への気遣いといった面で大幅な進歩が窺えるようになりました。少なくとも“格闘バトル物”としては及第点の範疇に入って来たのではないかなと思います。 ☆「週刊少年サンデー」2006年新年2号☆ ◎短期集中新連載『グランドライナー』(作画:吉田正紀) ●作者略歴(資料不足のため不完全な内容です) ●絵についての所見 ●ストーリー&設定についての所見 ただ、練りに練った設定群を惜しみなく使おうと考え過ぎたのか、シナリオの展開や登場人物のセリフがキッチリし過ぎている感もありました。作中で起こる出来事やセリフの殆どに、「ここは設定の解説です」「これは後の出来事の伏線となるセリフです」という作者からの意図があからさまに見えてしまったかなぁと。 ●今回の評価 ◎新連載第3回『聖結晶アルバトロス』(作画:若木民喜) ●絵についての所見(第1回掲載時からの推移) ●ストーリー&設定についての所見(第1回掲載時からの推移) ●今回の評価 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 今週のチェックポイントは、『ブリザードアクセル』の連載40回キリ番簡易レビューをお送りします。 ◎『ブリザードアクセル』(作画:鈴木央) あまりにもベタであざといウケ狙い(=敵役の中途半端な演技→主人公サイドの見事な演技→敵役の顔面変形リアクション)が延々と繰り返された事に嫌気して評価を0.5下方修正しました(苦笑)。 ……というわけで、コミケ前最後の講義をお送りしました。また「観察レポート」の方でも最終的な告知をしますが、今回も駒木は開会から1時間程度は自分の買い物を済ませるために奔走してますので、駒木の面を眺めたい奇特な方は午後になってからお越し下さい。 |
2005年度第47回講義 |
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この冬1回目の旅行から帰って来ました。今回の旅行はボクシングと落語を満喫する、非コミケ版マニアックツアーだったわけですが、結果としてこちらの講義が開店休業状態になってしまい申し訳有りません。旅行記も春の前半でストップしてますが、いずれ書きますので何卒。 では、取り急ぎ12月2週分のゼミをお送りします。今回は「ジャンプ」「サンデー」の06年新年2号についての講義ですので、お間違えの無いように宜しく。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(新年3号)より、第1部完により連載を中断していた『ボボボーボ・ボーボボ』(作画:澤井啓夫)が第2部連載開始、また、「作者体調不良」により長期休載中だった『D.Gray-man』(作画:星野桂)が連載再開となります。 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(新年3号)に読み切り『World
4u_』(作画:江尻立真)が掲載されます。 ◎「週刊少年サンデー」では、次号(新年3号)より『グランドライナー』(作画:吉田正紀)が新連載となります。 ★新人賞の結果に関する情報
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ◎十二傑賞の木下聡志さん…「月刊少年ジャンプ」系月例新人賞「新人マンガRedグランプリ」06年1月期で“シルバー(銀賞)”入賞。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2006年新年2号☆ ◎読み切り『FALLEN』(作画:樹崎聖) ●作者略歴(参考:「樹崎聖ファンサイトTACHYON」) ●絵についての所見 ●ストーリー&設定についての所見 何と言いますか、「やりたい事は分かる」作品ではあるものの、作者からの「やりたい事を分かって下さい」という要求ばかりが表に出ている作品といったところでしょうか。絵の所見でも先述しましたが、読み手の好意的解釈に期待し過ぎていて、独り善がりに陥っている嫌いがありますね。 ●今回の評価 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 今週のチェックポイントは、先週分でお届け出来なかった分まで一気にお送りします。『ムヒョ』の連載50回、『ネウロ』の連載40回、『みえるひと』の連載20回、『大泥棒ポルタ』連載10回のキリ番簡易レビューとなります。一気にどうぞ。 ◎『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』(作画:西義之) 今回も評価据え置きとしました。 ◎『魔人探偵脳噛ネウロ』(作画:松井優征) この直近10回は、「推理モノの皮を被った娯楽作品」から、本格的なサスペンスへと一歩踏み込んだ10回だったのではないでしょうか。今回のエピソードは、ストーリーの練られ具合も連載開始以来1、2を争うほどになっていますし、当ゼミのAクラス評価を維持するに十分のクオリティでした。こちらも今後期待が持てる作品ですね。 ◎『みえるひと』(作画:岩代俊明) どうも近況を見ると、『未確認少年ゲドー』を思わせる低空飛行ながら、際どく打ち切り回避かな…という見通しも出て来ました。それと交代してヤバくなったのが『太臓』というのが、昨年の『ゲドー』VS『スピン』打ち切りバトルを思い出させて、個人的には暗澹たる気分にさせられるのですが(苦笑)。 ストーリーの方は、ここしばらくの“打ち切り間際・設定大放出キャンペーン”的な展開のお陰で、ようやく作品の骨組とキャラクターの確立が達成されつつあるようです。言わば、“遅れ馳せのプロローグ終了”といった感じで、やっとストーリーを盛り上げるお膳立てが整ったというところでしょうか。 ◎『大泥棒ポルタ』(作画:北嶋一喜) 評価は据え置き。掘り下げの甘いストーリー、登場人物の必然性の無い行動、小細工という名のトリック謎解きなど、作品のスケールを小さくするばかりの10回だったように思えてなりません。 ☆「週刊少年サンデー」2006年新年2号☆ ◎新連載『地底少年チャッピー』(作画:水口尚樹) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ギャグについての所見 また、今回はシーンとシーンの間の繋がりが余りにも脈絡が無く、読んでいて混乱しかねない勢いでした。ギャグ作品とは言えもうちょっと話の筋立てを整えて欲しかったですね。 ●今回の評価 ◎読み切り『メタモル・フォックス』(作画:緒方雄一) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ギャグについての所見 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 今週のチェックポイントは前号の積み残し。『絶対可憐チルドレン』の20回レビューと、『クロザクロ』の最終回総括です。 ◎『絶対可憐チルドレン』(作画:椎名高志) 相変わらずの高クオリティ、A評価据置です。 ◎『クロザクロ』(作画:夏目義徳) 正直、やっと終わってくれたか……という感じでした。連載後半になってからは、ストーリーの方向性がまるで定まらず、新キャラが出て来てはフェードアウトし、生き残った登場人物も、何人かが似たようなセリフを喋るのでキャラの描き分けもままならず……という迷走ぶり。
……というわけで、最後は湿っぽくなってしまいましたが、今日はここまで。今週はもう1回ゼミを実施して、何とかカリキュラムを調整したいと思ってます。では。 |
2005年度第46回講義 |
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お待たせしました。週を跨いでしまいましたが、12月2週分のゼミをお送りします。「ジャンプ」「サンデー」共に06年新年1号についての講義となりますのでご注意下さい。 先週は年末のコミケット69で頒布する同人誌「『現代マンガ時評』05年度下半期総集編」の編集作業に掛かりきりになっていました。しかし、1年前から徐々に計画を進めていた去年とは違い、今年はインターバルが短い上に書き下ろし原稿が飛躍的に増えてしまったため、実に難儀な作業に……。 まぁともあれ、本は出来上がる事になりました。 新刊の頒価は前回までと同様500円です。 前置きが長くなりましたが、それではゼミを始めます。カリキュラムがこういう事態になっていますので、「チェックポイント」の次週分先送り等、ご辛抱頂く点もあります。どうか悪しからずご了承下さい。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(新年2号)に読み切り『FALLEN』(作画:樹崎聖)が掲載されます。 ◎「週刊少年サンデー」では、次号(新年2号)より『地底少年チャッピー』(作画:水口尚樹)が新連載となります。 ★新人賞の結果に関する情報 今週は「ジャンプ」で「手塚賞」「赤塚賞」の審査結果発表がありました。
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ※手塚賞 ※赤塚賞 上期は入選受賞作が出て話題となった「手塚賞」、今回は準入選1編・佳作3編という平均的な“収穫”となりました。ただ、上位の受賞者は過去にも新人賞へ応募歴のある20代前半〜半ばの“新人予備軍”が中心で、新人発掘という意味では微妙な結果かも知れません。 この両賞の発表があるたび毎回言ってるような気がしますが、権威・伝統が少しでも残っているうちに、そのピリオドを打つ勇気も必要なのではないかと思います。個人的には、“集英社漫画賞”的な賞レースに切り替えるのもアリなんじゃないかと思ってるんですけどね。 ★その他、公式アナウンス情報 ◎「週刊少年サンデー」連載中の『金色のガッシュ!!』(作画:雷句誠)が、「右手負傷」のため今週発売の新年1号より一時休載となりました。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2006年新年1号☆ ◎読み切り『破天荒』(作画:杉田尚) ●作者略歴 ●絵についての所見 あと、根本的な画力以外の問題点としては、「文字による情報と、ビジュアルがミスマッチしている」という所でしょうか。要は作者が伝えたい内容が、読者に伝わらない絵になっているという事です。 ●ストーリー&設定についての所見 まず、目に見えて拙いのが、デビュー以来の欠点でもある脚本でしょう。とにかくセリフに無駄が多過ぎますね。長い上に分かり辛くて、しかも喋り言葉になってない、という悲惨な状態です。 次に問題アリと思えるのが、設定のリアリティでしょうか。現実世界に、ただ単純に非現実的な要素を放り込んでしまったため、「現実世界で非現実的な事態がただ淡々と起こっている」という違和感の塊のような状況になってしまいました。 で、これらの各論も含めて、全体的に言えるのは「描写に説得力が足りない」という事。厳しくて僭越ながら偉そうにぶっちゃけ言ってしまうと、「自分がこう描けば、読者もそう分かってくれる」と甘え過ぎなのではないかと。週刊本誌で上位を張っている作家さんたちが、自分が伝えたい事を読者に伝えきるために、いかに努力をしているのか、今一度研究を深めて頂きたいと思います。 ●今回の評価 ◎読み切り『あの夏、僕と博士と発明と』(作画:田辺洋一郎) ●作者略歴 ●絵についての所見 ただ、今回のネタは全般的にボケがボケになっていないケースが目立ちました。最近の若手・新人作家さんのギャグ作品でもよくある、変な人が変な事をするだけで、それが笑いに繋がっていないというパターンです。 ●今回の評価 ☆「週刊少年サンデー」2006年新年1号☆ ◎新連載『聖結晶アルバトロス』(作画:若木民喜) ●作者略歴 ●絵についての所見 物凄い欲を言えば、もうちょっと紙質の悪い誌面でも見易いベタやトーンの使い方を……というところですが、それは「小畑健みたいに上手くやれ」と言ってるのと同じですから、これは本当に欲張りな話でしょうね(笑)。 ●ストーリー&設定についての所見 設定面では、世界観や情報の提示をやや少なめに抑える一方で、主人公のキャラクター設定だけは冒頭から上手く描写・提示させています。これは非常に渋いテクニックです。 この他、脚本は少々冗長な印象もありますが、口語の使いこなしの巧さも感じられ、十分に及第点。卓越した画力に支えられた演出も高水準でしょう。バトル描写も、ピンチとチャンスの振り幅の大きさが利いていて、インパクトと迫力に富んだ良いシーンになっていました。 ●今回の評価 ◎読み切り『フルメイド・ジャケット』(作画:クリスタルな洋介) ●作者略歴 ●絵についての所見 そして絵柄全般についてですが、線が全体的に弱々しくて不安定なのが損をしているかな…という感じ。妙にゴチャゴチャしている場面も見受けられますし、今の絵柄だと、何をどう描いても下手に見えてしまうかな、と。画風云々以前の問題として、もう少し線洗練させ、画面をスッキリさせてパッと見の見栄えを良くするべきでしょう。 ●ギャグについての所見 まず話の流れ、ツッコミ役主導で、ボケ役が狼藉を働く度に痛い目に遭う…という風にしたのは良かったですね。これだとギャグ以前の段階で“引く”という可能性も無くなります。また、コマとコマの間の状況変化を大胆に省略させ、そのギャップで笑いに繋がる違和感を醸し出す…という演出も決まっています。
……というわけで、12月2週分は以上です。重労働明けに4作品のレビューは疲れました(苦笑)。 |
2005年度第45回講義 |
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世間的には全くどうでもいい話ですが、雑誌は1ヶ月先行で月期・年度を更新しますので、今週が「ジャンプ」「サンデー」的には05年度の最終週ということになります。第4回「コミックアワード」についても、今週分までが審査対象です。 では、今週も遅くなりましたがゼミをお送りします。レビュー対象作がいきなり増えて面食らっているのですが…… 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年サンデー」では、次号(新年1号)より『聖結晶アルバトロス』(作画:若木民喜)が新連載となります。 ◎「週刊少年ジャンプ」では、次号(新年1号)に、読み切り『破天荒』(作画:杉田尚)が掲載されます。 ★新人賞の結果に関する情報
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ……入選は2作品。絵柄から何から対照的な内容の作品のようですが、共に増刊掲載が即決定したという事は、それなりの水準に達しているということなんでしょうね。最近ストーリー系若手作家さんの台頭が殆ど見られない「サンデー」、こういう所から突破口が開けてくれば良いのですが。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。よくあるご質問とレビューにあたってのスタンスは04年1月14日付講義冒頭をご覧下さい。 ☆「週刊少年ジャンプ」2005年52号☆ ◎読み切り『謎の村雨くん』(作画:いとうみきお) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●ストーリー&設定についての所見 それに何よりも、そうして念入りに描かれた主人公のキャラクターが、非常に読み手に親近感を与えるモノになっているのが良いですね。“共感出来る弱さ”と“憧れるだけの強さ”が両立出来ているのが素晴らしいです。 欠点としては、先述の「読み手を選ぶ趣向」の作品である事、あとは設定が一部“マンガであること”に頼り過ぎている面が鼻につくかも…といった所が挙げられますが、これらも必要悪の範疇でしょう。 ●今回の評価 ◎読み切り『自称ナイスガイ』(作画:伊藤直晃) ●作者略歴 ●絵についての所見 そういうわけで、これから伊藤さんが『ジャガー』『ボーボボ』『太臓』という連載陣や、他の有力若手ギャグ作家さんと伍していくためには、ギャグを考える時の根本的な発想の部分から変えていかないと辛いんじゃないでしょうか。「これがギャグだ」という固定観念からブッ壊すぐらいの大手術が必要のような気がします。 ●今回の評価 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 今週のチェックポイントは、年度末締めということで、「コミックアワード」合わせの駆け込み評価変更です。今年度から10回ごとの評価見直しを行っているので、「コミックアワード」の部門賞ノミネート資格に関係する作品だけ採り上げます。 ◎『太臓もて王サーガ』(作画:大亜門) かなり迷ったんですが、評価を連載当初のものに戻しました。連載回数を重ねるに連れてパロディ系のネタが枯渇する一方で、登場人物のキャラで獲る笑いが前面に出て来て、随分と万人受けする要素が増えて来た…というのが評価アップの決め手です。こんな怪我の功名もあるもんだな、とも思いましたが(笑)。 ☆「週刊少年サンデー」2005年53号☆ ◎読み切り『山本KID徳郁物語 〜神の子に与えられた試練〜』(作画:山田一喜) ●作者略歴(資料不足のため不完全な内容です) ●絵についての所見 若手作家さんがこの手の実録モノを手がけると、どうしてもそうなってしまうのですが、実物に似せようとする余り、人物の表情が全体的にぎこちないのが気になってしまいます。特にこの作品の場合、気を遣った割に余り実物に似てないというのも頂けないかな、と。 ●ストーリー&設定についての所見 ●今回の評価 ……さて、本当は今週で連載20回を迎える『絶対可憐チルドレン』の評価見直しを実施する予定だったのですが、これはエピソードの切れ目を待って次週に回したいと思います。今週は伏線張りまくりで不確定要素が多すぎます(笑)。なお、現状では評価はAで据え置きの方向です。 それでは、来週はまた同人誌版執筆などでこちらの実施は遅れ気味になります。どうか何卒ご容赦を。 |