「社会学講座」アーカイブ
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講義一覧
9/15(第62回) 社会調査「ヤフーBBモデム配りアルバイト現場報告」(5) |
2003年第62回講義 |
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◎前シリーズ(「潜入レポ」)のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回/第6回 阪神タイガースが優勝して沸き返る中、受講生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。 というわけで、今日の講義は「モデム配り現場報告」。前回に引き続き、先週発売の「週刊文春」に掲載された「『街角の白装束軍団』ヤフーBBに高齢者・障害者の被害者続出」の内容を検証してゆく事にします。 それでは、前回の続きをやってゆきましょう。テキストをお持ちの方は、特集記事2ページ目の1段目を開けて下さい。そこから記されている、ヤフーBBに対する苦情の「ほんの一部」について細かく検証してゆきましょう。
……キャッチセールスの常套手段である“アンケート戦術”ですね。こういうケースについて「引っかかる被害者の方が悪い」と言うつもりはありませんが、やっぱりこの手の街頭アンケートには答えちゃダメですね。 ただ、ヤフーBBのキャンペーンでは、(少なくとも駒木が仕事を始めた2月下旬以降は)公式に勧誘用のアンケート用紙が配布されたり、アンケートを用いた勧誘についてのマニュアルが作られた事はありませんので、「全国で大々的にこういう事が行われているのですか?」と訊かれたら「No」と答えます。そんな勧誘をやらされるなら、駒木はとっくの昔にこの仕事辞めてます。
まず最初のケース。何だか一時のスカパー加入キャンペーンを髣髴とさせる勧誘方法ですが、これを一部の路上キャンペーンで実際にやっていた…という話を聞いたような気がします。ちょっと記憶が確かでないので、「実際に見た!」という受講生さんがいらっしゃったら、メールかBBSでお教え下さい。
──先に結論を言っておきますと、このケースは、実話(又はどこかで必ず実在したケース)であると考えて良いと思います。これと同様のケースは、スタッフの体験談として駒木も色々な所で聞いた事がありますので。(注:ただし、最後の「17歳ということが分かったら、21歳と書かされて契約させられた」という部分は実際にはあり得ません。何故なら申込書に年齢を書く欄は無いのです。なので、「高校生だと分かっても『21歳ということにしとけ』などと言われて構わず契約させられた」というのが真相でしょう。本当にこの記事書いたライターは取材不足ですね。普通、こういう記事を書くならば、実際に1人の客として勧誘されてみるべきなんですよ)
……大阪の阪急沿線という事なので文面も大阪弁にしたんですが、ちょっとガラが悪くなり過ぎましたかね?(笑) まぁでも実際、こんな感じだったんじゃないかと思います。
こういった、知的障害者の人たちの判断力の未熟さにつけこんで契約件数を稼いでいた…という話は、これまで駒木は耳にした事はありません。そういう意味では信憑性の方も自信を持って「ありました」と断言出来るケースではありません。 こういう言い方をすると、「でも、本当にそんな事って有りえるの?」とおっしゃる方もいるでしょうから、以下、蛇足ですがこのケースが事実だった場合、どういう経緯でこうなったかを推測してみたいと思います。
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2003年第61回講義 |
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どうも、駒木ハヤトです。今日から秋の中央場所開催も始まり、いよいよG1レースの足音が近づいて来ましたね。 ──では、さっそくプレシーズンマッチ第1戦・セントウルSの予想をお届けします。どうぞ最後まで宜しく。
●展開予想(担当:駒木ハヤト)● 逃げ馬4頭で超ハイペース必至のメンバー構成。ハナを切るのは、順当ならテンシノキセキだが、スピードだけならカルストンライトオも負けておらず流動的。ただし、この先頭グループの直後にビリーヴがつけて、これが絶好のポジションに。
ライバルが続々と引退し、“安定政権”樹立を目論むビリーヴがここでも優勢。まさかのポカが怖いシチュエーションではあるが、マトモに考えるほどに勝つ確率は高い。 馬連2-13、2-5、5-13、2-7 3連複2-5-13
函館スプリントSでも破格の強さを見せつけたビリーヴには、今回も逆らえないでしょう。展開や実績面での比較でも他の馬を圧倒していますので、死角はほとんどありません。 馬連2-7、2-13、7-13、2-5、2-10
春の阪急杯でも大失敗してるビリーヴは、どうも負担重量57キロとか、ヘタれ気味の調教とかで、イマイチ信頼が置けないので▲にしちゃいました。 馬単 5=3、5=2、3=2、5-7、5-10、5-11
まだ日本の競馬にくわしくないワタシですけど、ビリーヴがこの中で一番強い馬ってコトくらいは分かります(笑)。テンシノキセキとコンビで「奇跡を信じて」みたいな感じで1、2着来てくれるとウレシイです! 馬連 2-5、2-7、5-7、2-13、2-3、2-11 ……というわけで、4人の予想をお送りしました。ちょっとまだ皆、慣れない部分もありますのでアレなんですが、公式戦までには色々な面を整備させたいと思ってますので、どうか末永くお付き合いをば。
※駒木ハヤトの“勝利宣言”(▲−◎馬連的中) ※栗藤珠美の“喜びの声”(△−◎馬連的中) ※一色順子の“的中、失礼しました!”(◎−▲馬単的中) ※リサ=バンベリーの“ハッピー・ハッピー・グッドラック”(○−◎馬連的中) |
2003年第60回講義 |
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◎前シリーズ(「潜入レポ」)のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回/第6回 いやはや、本当にお待たせ致しました。3ヶ月ぶりのシリーズ再開です。やんごとなき事情でお休みを頂いている内に夏も過ぎ、もうすぐスタッフの秋用新コスチュームが投入されようとしている今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか? ヤフーBB会員の方、ご自宅にあるゴキブリ色のモデムは元気にやってますでしょうか? まるでそびえ立つクソのように愛嬌の無いデザインのモデムでありますが、結婚退去した会社の寮の先輩から引き継ぐ羽目になった飯島愛出演の裏ビデオのごとく可愛がって頂けると幸いです。 ──それにしても、スタッフ歴が半年を突破し、派遣会社から「お前らなんぞに法律通りの有給なんか取らせるかボケ」という旨の「有給休暇取得のガイドライン」が届くまでになった駒木なんですが、未だにこの仕事やヤフーBBに愛着が湧くどころかその真逆…というのも我ながら凄いと思います。「石の上にも三年」とは申しますが、多分こんな仕事3年も続けていたら廃人になってると断言できますね。 そういうわけで、今回から2〜3回に渡りまして、この特集記事の内容を、駒木の知り得る範囲の情報を元に検証してみたいと思います。 それでは早速、順を追って記事の要点を紹介しつつ、その内容について検証してゆきましょう。まずは冒頭部分から……。
さぁ、のっけからヘビー級の被害報告ですね(笑)。冒頭にドカンとぶちかまして読者を“掴む”のは、この手の記事の常套手段ですが、今回の場合も基本に忠実な構成であります。 ただし、箇条書きにした4項目の内、2つ目と3つ目の内容は多分本当でしょう。特にネクサス系と思しきスタッフが口走った、「これを使えばインターネットがタダになる」というセリフなんか真実味が出ていますね。本当は最初の2〜3ヶ月の代金が無料サービスになるだけで、インターネット費用そのものがタダになるわけじゃないんですが、こういうセールストークを使った事で派遣会社から注意される事はまずありません。むしろネクサス系なんかだと奨励したりするんじゃないでしょうか。 ……とまぁ、そういうわけでして、強引な勧誘とスカタンなサポートの対応については、「事実、若しくは実際にあっても全くおかしくない事例」…と自信を持って断言できます。が、残りの2項目については「信憑性に乏しい、または本当だとしても稀なケース」と言わざるを得ません。 まず、最初の項目は「ADSL回線へ切り替えたので、普通の電話が使えなくなった」というニュアンスなのですが、NTTの局内工事を実施した後も、モデムを繋がずに普通の電話回線として使用する事は可能です。というか、そうでないと停電してモデムが使用不可になった場合に110番や119番すらかけられなくなってしまいます。 ──さて、気を取り直しまして特集記事の検証を続けます。記事は“掴み”の後、ヤフーBBの躍進振りと、今回のバッシングの対象になっっているパラソルキャンペーンの概要について述べています。
こちらも4つの項目に分けましたが、順を追って検証してゆきましょう。 まず項目1つ目。これは間違えようがない部分ですね。どうせなら、事業開始直後の“放置プレイ”トラブルについても一言くらい言及してくれても良かったんですがねぇ。 で、その項目2つ目なんですが、ここではボーンヘッドが2つあります。キャンペーンが路上でのみ行われているように書いてある(現在では電器量販店がメイン)事と、4月までしか使っていない“白装束”を未だに使っているように思わせる書き方です。 3つ目の項目については満点ですね。まぁソフトバンク関係者のコメントなんですから当たり前ですが。 4つ目の項目も事実ですね。消費者センターに苦情が殺到し、それが新聞で報じられてソフトバンクの株価が急落した…というのは、一時期ネット界隈でも話題になりました。 ……というわけで、この特集記事が、「基本的には事実を書いてあるけれども、土台がかなり怪しい」という事はお分かりいただけたと思います。次回ではそれを踏まえて、今回の続きをやらせて頂きます。どうぞ宜しく。(次回へ続く) |
2003年第59回講義 |
今週のゼミは前・後半合同で行います。別にサボりたいからというわけではなく、今週はゼミの題材が少ない上に、合同版でやっておかないと他の講義が出来ない…という事情ですので、どうか宜しく。 それでは、今週は(というか今週も)情報系の話題もありませんので、「ジャンプ」&「サンデー」各誌のレビューとチェックポイントをお送りしたいと思います。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年41号☆ ◎新連載『戦国乱波伝 サソリ』(作画:内水融) 今週から始まった、秋の新連載シリーズ。まず第1弾は、内水融さんの少年忍者アクション物・『戦国乱波伝 サソリ』です。 まず絵ですが、以前「赤マル」で作品を拝見した時より、若干タッチが粗くなっているのが気になりますね。これまでとは桁違いに増えた仕事量に少々戸惑い気味なのでしょうか。 次にストーリーと設定なんですが、今回は“長編作品の第1回”というよりも、“本編から独立した読み切り形式のプロローグ”といった体ですので、ちょっと評価に困ってしまいますね(苦笑)。まぁとりあえず、今回は第1回分のみのデキ具合についてレビューする事にしまして、作品全体のストーリーについては次々週の後追いレビューで詳しく述べたいと思います。 ……というわけで、第1回のストーリーについて。 先ほど述べた理由により、今週時点での評価は保留ということにしておきますが、今回を1本の読み切り作品として評価するとすれば、B+といったところでしょうか。 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ ◎『BLEACH』(作画:久保帯人)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感など】 本編の感想は先週と一緒ですので、ここでは割愛。今日は番外編について少々述べさせてもらいましょう。 今回の番外編については、既にネット界隈でも賛否両論出ていますが、それにしても、これほど中身の無い話を“それっぽく”見せる表現力と言うのはやはり非凡だと思います(これは皮肉ではありません。1ページ平均6コマが標準とされる今、たかが13ページで中身のある読み切りなんて描けるはずがないのです)。小説家でもストーリーテリング以上にレトリックの才能に恵まれた方がいらっしゃるんですが、久保さんはそのマンガ家バージョンといったところでしょうか。 ◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 「問題:ムサシとは誰の事か?」
おいおい、結局決着はカードバトルなんかい!(苦笑)
恋のライバル出現云々言う前に、そろそろ本命決めんかい淳平!(怒)
◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「生まれ変わるならどんな動物になりたいですか?」。回答を見ると、人間をもう一度やり直すか、ノンビリ暮らせる動物(ペット系)になるかのどちらかみたいですね。 ◎『名探偵コナン』(作画:青山剛昌)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 改めましてこんばんは。高木&佐藤編になると、途端に読み込む熱心さが増す駒木ハヤトです(笑)。こういう“イマイチな男が誠意を持って頑張るラブコメ”ってのに異様な共感を覚えるんですよねぇ(苦笑)。
うわー、まさか「異国の地に単身降り立った主人公は荷物を盗まれる」の法則から始まるとは思いませんでしたよ。ここから大リーグのマウンドに立つまで何年かけるつもりなんでしょうか(苦笑)。
今回で更に迷走……。いつからこのマンガは『カイジ』みたいに命の遣り取りをするハードコアな作品になったんですか?(汗) これが人気低迷のテコ入れ策なんだとしたら、激しく間違ってると思いますが……。
んー、もうちょっと上手い見せ方が無かったもんですかねぇ、徹平のフリーキック直接ゴール。最近は「チャンピオン」連載の『ORANGE』がとにかくアツいので、どうしてもそっちと比べてしまいます。
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2003年第58回講義 |
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本日より、かねてからお約束しておりました、“積み残し講義精算キャンペーン”を始動させて頂きます。 そして、本日お送りするそのキャンペーンの第1弾は、当講座開講以来の主要講義の1つであります、文化人類学(フードファイト関連)講義。半年毎にお送りし、今回で4回目となる「フードファイター・フリーハンデ」をお送りします。 ──さて、それでは講義の本題に入ってゆきましょう。 なお、この「フードファイター・フリーハンデ」についてご存知無い方は、以下の説明を一読された上、過去3回の講義レジュメを通読される事をお薦めします。(左フレームの「大食い関連」からどうぞ)
なお、今回の「03年中間レイト」のレイティング対象競技会は、
……の以上5競技会です。 それでは、これから「スプリント」と「早食い」のフリーハンデ値とその解説をお送りします。なお、解説文では人物名を敬称略とし、文体を常体に変更させて頂きます。 「2003年度・フードファイター・フリーハンデ中間レイト」
※03年上半期の競技会とレイティング※
さて、そんなFFAの中にあって独自の活動を展開しているのが小林尊である。彼はTV局主催のメジャー系競技会が休止になって以来、活動の場を専らアメリカに求めており、今年も小林の競技会出場は、2年前からタイトルを保持している「ネイサンズ国際」のみとなっている。 このようにエースが国内不在という特殊な状況にあって、見事にその“名代”の役目を果たしたのが山本晃也であった。 そして、その山本と共に、ここ最近急成長を遂げているのが小国敬史だ。彼も昨年末の「Q-1グランプリ」で躍進を遂げた1人であるが、今期もその好調さを維持し続け、『FFA Formula battle』では2戦2勝の好成績を挙げた。 ところで、“暗黒時代”に喘ぐ日本のフードファイト界とは対照的に、アメリカのフードファイト界はここに至って“高度成長期”に突入した。アメリカ国内のフードファイト競技を統括するIFOCE(国際大食い競技連盟)のリーダーシップの下、東海岸地方を中心に様々な食材をテーマにしたフードファイト競技会が開催され、続々とニューヒーローが登場しているのだ。 この他、今回のレイティング対象になった選手には、射手矢侑大、高橋信也、立石将弘、山形統といった日本人選手の“安定株”に加え、以前「フードバトルクラブ」に参戦したカーリーン=ドーン=レフィーバーの夫・リチャード=レフィーバーがいる。特にレフィーバーは58歳という年齢を考慮すると、その活躍ぶりは驚嘆に値するものである。 ……というわけで、今年上半期の「フードファイター・フリーハンデ」をお送りしました。このフードファイト関連講義に関しては、今後とも、業界に大きな動きがあれば随時実施してゆく予定です。 |
2003年第57回講義 |
さて、大変ご迷惑をおかけしましたが、講義再開です。今週は「フードファイター・フリーハンデ」なども実施できるように準備中なので、楽しみにしていて下さい。 ではとりあえず、今日は先週分後半の「マンガ時評」から。とは言え、先週の「サンデー」は情報もレビュー対象作も無くて、チェックポイントだけの寂しい中身になってしまうのですが……。 ☆「週刊少年サンデー」2003年40号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「大事な人に向けてメッセージを一言」。このコーナーで巻末コメントを扱うようになってから、一番デキの良い質問じゃないかと思います。メッセージの対象を限定しないところがミソですね。 ◎『MAJOR』(作画:満田拓也)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 巻頭カラー・高校編のエピローグですね。 来週からはアメリカ編ですが、どういうスタートになるんでしょうか。一番考えやすいのは、既にトライアウトを受けて、マイナーリーグに馴染んでる…という時点までタイムワープさせるパターンでしょうけど。
点数計算、合ってましたね(笑)。でも、先週の引きとの不自然さがありますから、先週分の原稿を上げてから気付いたという可能性も無きにしも非ずかと。 それにしても、波多野が予選スベったのは驚きでした。いや、実は駒木、この賞金王決定戦で連載終了と思ってたんで(笑)。 ……と、今日は本当に短いですが、復帰明けと言う事でこれくらいにさせて頂きます。正直、今週号の「サンデー」は特筆すべきポイントが少なくて、チェックポイントを探すのに往生しました。(で、結局探し出せず) それにしても、毎週毎週「今週の『きみのカケラ』は高橋しん先生が体調不良のため休載します」と載せ続ける「サンデー」編集部の執念たるや、ある意味凄いモノを感じますね。そんな執念があるなら、もっと良い新連載作品立ち上げろや、と言いたくもなって……いやいや(苦笑)。 |
2003年第56回講義 |
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今週は、駒木が4日早朝から東京へ“1人研修旅行”へ行く関係上、ゼミを1日前倒しして実施します。こういう時に限ってレビュー対象作が2つあったり、紹介しなきゃいけない情報が結構あったりするんですから皮肉です。まるで麻雀で高い手が入った途端に親からリーチが……って、それは今日の駒木自身でしたか(苦笑)。 ……というわけで、11面待ち・絶好形のイーシャンテンが6巡ツモれず、挙句に18000点放銃した講師がお送りする「現代マンガ時評」、スタートです。 ──ではまず、情報系の話題から。4週連続新連載シリーズの余韻も覚めやらぬ「週刊少年ジャンプ」ですが、来週発売の41号から3週連続で秋の新連載シリーズが開始されます。
……3組4人の作者の皆さんは、いずれもこれが初の週刊連載となるフレッシュな顔触れです。先の新連載シリーズが中堅・ベテラン作家さん中心のラインナップだったのと比べると正に好対照ですね。 ……では、情報系の話題はこれくらいにしまして、レビューとチェックポイントへ移りましょう。レビュー対象作は読み切り2本です。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年40号☆ ◎読み切り『エキゾチカ』(作画:武井宏之) それでは、まずは現役連載作家さんに敬意を表しまして、武井宏之さんの作品・『エキゾチカ』のレビューからお届けします。 武井宏之さんは1972年5月生まれの現在31歳。デビュー前から、当時『しあわせのかたち』を連載中だった桜玉吉さんのアシスタントを務めつつ、「ジャンプ」デビューを目指して修行。その甲斐あって94年下期の手塚賞で佳作を受賞し、“ジャンプ新人予備軍”の仲間入りを果たします。 まず絵ですが、これはもう何も口を挟む事はありませんよね。人物キャラは勿論のこと、この作品の“生命線”と言って良い、自動車やカーチェイスシーンの描写も(少なくとも“その道”の素人である駒木の目には)達者であったと思います。 ただ、ストーリー&設定については、若干の苦言を呈さなければなりません。 ──とまぁ、ネガティブな事も言いましたが、それでも全体的に見れば、(平板なシナリオを除けば)卓越した構成&ネーム力がキラリと光る、爽快なエンターテインメントになってはいたと思います。よって評価は“名作崩れの惜しい作品”と言う事でB+。今度は連載の合間とかではなく、ジックリと腰を据えて描いた短編を読んでみたいですね。
続いては、このゼミでもすっかりお馴染みとなりつつある、若手ギャグ作家・大亜門さんの作品です。 ……さて、それでは内容について述べてゆきましょうか。 そして肝心のギャグの出来映えですが、「赤マル」に引き続いて今回も一定以上のレヴェルに達しているのではないでしょうか。特に2箇所あった、同じテーマのギャグを立て続けに連発するシーンには、(笑わされながら)唸らされました。 ということで総合評価ですが、若干の改善点を残しながらも、A−を出すだけの価値は十分にあるでしょう。今後は連載も視野に入れての活動に期待したいところですね。 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 今週の掲載順は実に絶妙でしたね。とりあえず最初の3作品でグッと読者のハートを鷲掴みにしておいて、そこからまた3作品を費やして絶妙のクールダウン(笑)。読み切りをニュートラルな姿勢で読んでもらえるように誘導できていて良い感じです。 ◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 人気投票の結果発表。早速、といいますか、予想外の高ランクを獲得した“ハァハァ三兄弟”長男・十文字が本編でもクローズアップされてますね。このあたり、いかにも「ジャンプ」です。まぁ、作家さんとしても、読者に好かれているキャラクターには自ずと愛着が湧いて来るでしょうしね。 ◎『ONE PIECE』(作画:尾田栄一郎)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 ◎『武装錬金』(作画:和月伸宏)【現時点での評価:A−/雑感】 巻末コメントでは高らかに“突き抜け回避宣言”。今年の「ジャンプ」は新連載作品の不作が続いただけに、これは素直に喜びたいところですね。 ◎『BLEACH』(作画:久保帯人)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 こちらはこちらで見せ場タップリの内容。幸福を強調させておいたキャラを不幸のどん底に沈ませる…と言う、オーソドックスながらストーリーテリング力が無いと出来ないシーンをキチンと描き切っていましたね。
──それでは、今日はこれまで。次回の講義は旅行から帰って来た後になりますので、週末になりますかね。受講生さんたちには申し訳なく思うのですが、しばらく骨休みさせて頂きます。ではでは。 |
番外編 |
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さて、前々から予告していた通り、今月は“積み残し講座・精算強化月間”です。中途半端な形で頓挫している講義シリーズにケリをつけるべく、講義回数を大幅に増やしてお送りする予定です。 ……というわけで今月1回目の講義なんですが、今日は“番外編”としまして、先月実施した記念式典の質疑応答大会で、時間の都合でお答え出来なかった質問の回答をお届けしようと思います。 では、早速質疑応答へ移りましょう。まずは駒木ハヤト個人へ出された質問から。
以前、ゼミの中で申し上げた事があると思うんですが、マンガの原作者っていうのは、非常に門戸が狭い上に需要が小さい仕事なんですよね。普通は『ヒカルの碁』とか『アイシールド21』のように、ある程度の専門性のある題材じゃないと原作者は必要とされないんです。
学生時代ほどじゃありませんが、年に何回かは園田競馬場に足を運びます。あと、今月4日からは大井競馬のトゥインクル開催を観るために東京へ“研修旅行”へ行く予定だったりします。 関西と関東における客層の違いですが、関東のギャンブル場には立川競輪しか行った事が無いので、よく分からない…といったのが正直なところです。
一言で申し上げると、「全く別物」です(笑)。
あると思います。テレビ局は我々が考えている以上に節操がありませんので、何かのきっかけがあれば復活するでしょう。フードファイト番組には安上がりに面白い番組が作れるというメリットがありますしね。
正直、オフ会(というかゼミコンパ)には興味があるのですが、講師主催兼幹事のゼミコンパってのは聞いた事がありませんのでねぇ(笑)。
まぁ確かに酷いですね、ソフトバンク系の運営は。ただもうコレは「どうにかしろ」と言っても、現実的には無理な相談ですので(苦笑)、今後は「ソフトバンク系の有料サービスは、少なくともトラブルが減って来たと思われる時期まで利用しない」という姿勢で臨む必要があると思います。
珠美:「そうですねー……。あまり昔、というわけではないですけれども、私が競馬のことを勉強するようになる少し前に三冠を達成したナリタブライアンの活躍はリアルタイムで見てみたいですね。
順子:「えーと、後の方の質問は何なんですか?(苦笑) 麻雀以外に燃えるもの…そうですね、この秋から研究室で予想大会が始まるので、今はちょっと気合入れて競馬の勉強しています。あとはそうですねー、最近周りの同級生とかが彼氏作り始めたので、良い相手いないか探してみようかと(笑)。
珠美:「1つ目の質問についてですけど、私たちのイベント等での衣装などは、開講以来、『Winter Garden』の藤井ちふみさんにお願いしています」 珠美:「……というところで、最後に『3人への質問』というモノもありますので、ここで駒木博士に再登場して頂きます」
珠美:「……じゃあ、博士、私、順子ちゃんの順番で」
駒木:「最初のは良い質問だよね。僕は……どうだろう。マイナー志向で、苦労してる割に報われない器用貧乏な馬ってことで、公営のネイティヴハートかな(笑)。本当はステイゴールドみたいになりたいところだけどね」 |