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講義一覧
9/28(番外) 人文地理「続・駒木博士の東京旅行記」(1) |
番外編 |
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どうも、強行日程の影響が残っていて、未だに頭がガンガンする駒木です。やっぱり20代も後半に突入しますと、数日単位で無茶した反動がモロに跳ね返るようになっていけませんね(苦笑)。以前、「1日60時間くらい欲しい」と言った事がありましたが、1年分肉体が年を取るまで3000日くらい欲しくなる今日この頃です。 ……さて、そうして体をぶっ壊してまでして、今年3回目の東京単独行を敢行して参りました。駒木の旅行といえば、脈絡の無いデタラメ&自分勝手なプランによる1泊3日の旅。本来なら皆さんに詳細なレポートをお送りするほどのものでもないんですが、今回の旅行では「椎名林檎実演ツアー武道館公演鑑賞」というメインイベントがあり、受講生の方からもその様子をレポートして欲しいとのリクエストもありましたので、それをメインにした旅行記をお届けする事にしました。今回は諸事情により華の無い駒木の独り語りでお送りしますが、最後までどうか何卒。 なお、レポートの性質上、本文中は文体を常体に変えてお届けしますので、ご承知おき下さい。 ◎初日・1:神戸から東京まで。 駒木が長距離旅行へ行く時に毎回悩まされるのが、目的地までの移動手段をどうするか…という問題である。他人から見たら心底どうでもいい話なのは判っているものの、こっちにしてみれば自分の“旅行観”にも関わる大問題なので、以下、しばらく時間を頂いて詳細に解説することにする。読み飛ばし可。 駒木の旅の基本は“交通費と宿泊費をいかに削るか”という部分に尽きる。この2つを極力節約して、浮いた資金でささやかな贅沢をする。要はコストパフォーマンス最重視主義である。貧乏臭い話で恐縮だが、本当に貧乏なんだから仕方が無い。 ……で、色々と考えた結果、今回は往路だけ特別に贅沢して新幹線を利用。JR東海系列の旅行会社が企画している「ぷらっとこだまプラン」を利用する事にした。 そういうわけで旅行初日、駒木は例によって朝6時まで講義の準備に追われて睡眠不足に襲われつつ出発。神戸のキーステーション・三ノ宮駅から在来線で新大阪まで行き、そこから12時ちょうど発の新幹線に乗り換えると、あとは東京まで乗り換え無しの直通だ。在来線だと最低でも4回は乗り換えがあるので、これだけでも随分と気分的に違う。道中も「おぉ、もうこんな所まで来たのか」と静かに驚きっ放し。青春18きっぷで大阪〜東京間を旅行した事のある人なら判ってもらえると思うが、浜松から熱海までの区間を苦痛無しで素通りできるのは、もはや感動に近い。 そんな事を色々考えながら、4時間の車中では主に読書をして過ごす。移動時間削減のため、今回は読書用の本を大量に持ち運ばなくて良いのが助かる。 16時06分、東京駅着。ここから帰途に着くまで、自分で計画したのでなければブチギレ必至の強行軍が延々と続く。まずは、いきなりのメインイベント・椎名林檎実演ツアー武道館公演。開演はもう2時間半後に迫っている。 ◎初日・2:東京駅〜武道館〜開演まで JR東京駅の改札を出た後は、案内標識に頼りながら地下鉄の駅を目指す。ご存知の通り、首都圏在住以外の人間が初めて東京の地下鉄に乗ろうとするとパニックになるのは必至なのだけれども、幸い駒木は8月末の旅行で経験済みなので、この辺は気が楽だ。その時は通過するだけだった大手町〜九段下の区間を無難にクリアして、いざ武道館へ。 会場までの道のりを確認したところで、駒木には開演までにやらなければならない仕事が1つ残されていた。この期に及んで余ってしまったチケット1枚の処分である。誘う人のアテも無いまま見栄を張ってペアでチケットを申し込んだ果ての自業自得なのだけれども、このまま放置すると大枚9675円のチケットが単なる紙クズになってしまうので、これをどうにかしないといけない。 状況を確認する前は、「どうせチケットを譲るなら可愛い女の子に…」などとやましい考えも多少は持っていたのだが、もはやそれどころではないので、自分も適当な紙にボールペンで「チケット1枚お分けします」旨記し、即席のプラカードを作って駅前に立つ。思わず通行人に「どうぞいかがですか〜」とモデムを配る勢いで声をかけそうになるが、これは慌てて自制する。職業病とは本当に恐ろしい。 いつの間にか開場時刻は過ぎていて、ゾロゾロと客が入場を始めていた。それでもグッズを求める人の列はほとんど減っておらず、会場スタッフが「このままですと、開演時刻に間に合わない可能性もありますのでご了承下さい」と恐ろしくミもフタも無いお断りを必死にメガホンでガナっている。それでもピクリとも動こうとしない人たちがほとんどで、「この人たち、一体何しにここまで来たんだろう」という素朴な疑問が頭を掠める。
──それでは、ここで、今回の武道館公演でのセットリスト(演目)を紹介しておく。
2回のアンコール含めて全24曲。まさに圧巻としか言いようが無い2時間弱のステージだった。バックバンドが遠慮無しに怒涛のような演奏をブチかまし、それを林檎さんが恐ろしいまでに豊かな声量で乗り越えていくという最高の相乗効果で、CDで聴くよりも格段にクオリティの高い歌のオンパレード。もうね、「チケット代の元が取れた」とかそんな次元の話じゃない。とにかく「この場に居られて良かった」と思えるステージだった。こういう素晴らしい記憶ですら、徐々に薄らいでいくのが恨めしくて仕方が無い。 印象的だったのは、バックバンドの目立ち方が“キーボード&ピアノ>ドラム>ベース>ギター”という、普通じゃ有り得ない不等号の並び方をしていた事。駒木は音楽に関しては素人だから技術的な面はサッパリだが、フィーリングは明らかにこんな感じ。ドラムなんか、激しく叩き過ぎるもんだから「いつか倒れるんじゃないか?」と思ったほどだった。 さて、全部の曲の感想を述べているとキリが無いので、印象に残った曲についてのみ雑感を。どうせ音楽についてはサッパリな駒木に大した論評など出来るはずないのだから、皆さんには12月発売のコンサートの模様を収録したDVDで疑似体験してもらった方が話が早いだろうと思う。 3曲目「真夜中は純潔」。オリジナルでは東京スカパラダイスオーケストラがバックを務めた所を、たった4人のバンドが代行する。どう考えても無茶な話なのだが、これが違和感無く出来ているのだから凄い。特に管楽器のパートを“代行”したピアノが強烈。 退場はブロック別の時間差退場。余韻を感じつつ、順番を待つ。隣の男性2人連れが、これまでコンサートを観に行った色々なアーティストを例示しつつ、「CDで聴くより凄いってのは初めてだよなー」と感嘆している。隣で静かに同意する駒木。 地下鉄を降りJRに乗り換え、ホテルのある大井町駅へ。しかし、この興奮を他の誰かに伝えたくてたまらない。友人連中に片っ端から「どうしてお前ら見に来てないんだよ」と理不尽な事を言いたくてたまらない。今から振り返ると、本当にそうしなくて良かったとつくづく思う(笑)。完全に躁状態だったもんなぁ。普段はあんまり興奮しないタチの駒木が、どこへ出しても恥ずかしい立派なアッパー兄貴になっていたんだから、つくづく椎名林檎恐るべしだ。 ……というわけで、出発からメインイベント・椎名林檎武道館公演までのレポートをお届けしました。しかし、お楽しみは2日目にも! ……ということで、次回へ続きます。明日は「マンガ時評」をやりますので、明後日の講義をどうかお楽しみに。あれだけ凄かったコンサートの余韻を4割方は吹き飛ばす恐ろしい出来事が駒木を待っていたのです。では、次回までしばしお待ちを。(次回へ続く) |
2003年第70回講義 |
いつもの事ですが、東京行き出発直前ということで時間的に恐ろしく切迫しております。 ……というわけで、今日はこれ以上無駄話無し&チェックポイント圧縮版でキビキビとお送りします。 まずは情報系の話題から。「週刊少年サンデー」の次号・44号に『PUMP IT UP』(作画:大和八重子)が掲載されます。大和さんといえば、00年39号から01年16号まで連載されていた柔道マンガ・『タケル道』が有名ですが、今回はバレーボール物での挑戦となります。最近、「サンデー」公式ウェブサイトの“まんが家バックステージ”から名前が消え、安否(?)が気遣われていましたが、堂々と本誌にて復帰となりました。 また、雑誌からの公式アナウンスはまだですが、次々週(45号)には夏目義徳さんの新作読み切りが掲載される予定だそうです。夏目さんといえば、当ゼミで扱った情報についてご本人光臨(5月5日付ゼミ参照)という出来事があったのを記憶してらっしゃる方も多いでしょうが、この度、紆余曲折の末に「サンデー」へ読み切りで復帰という事になったそうです。
☆「週刊少年サンデー」2003年43号☆ ◎短期集中連載総括『ふうたろう忍法帖』(作画:万乗大智)【第1回時点での評価:B】 作品以上に作者のテンションの方が高いと一部で話題になった(笑)この作品も、全5回でフィニッシュとなりました。 で、総括なわけですが、端的に言って「風呂敷を広げ過ぎて、畳むのがやっとで終わってしまった作品」という事になるでしょうか。設定の描写・説明とシナリオを消化するだけでページの大半を費やしてしまい、各キャラクターの内面を深いところまで描き切る事が出来なかったように思えます。そのため、戦闘シーンの単調さも相まって、全体的に平板なお話に終始してしまった印象があります。 ただしそういう状況の中でも、一応はストーリーを破綻無くまとめ、伏線も処理し尽くしたという技量は「さすが」と言えるものだと思います。惜しむらくは、その技術が、この作品を駄作・凡作になるのを回避するためだけに使われてしまった…という事ですね。 最終的な評価はギリギリでB+といったところでしょうか。失敗作ではありませんが、成功しているとも言い難い微妙な作品ですね。また次回作に期待です。 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「出身地自慢をして下さい」。当たり前と言えば当たり前なんですが、過半数が名所と名物(食べ物)という事になりました。しかし、モリタイシさんの「村なのにユニクロとかある」というのには少し笑えました。ちなみに駒木研究室のある兵庫県には村は1つもありません。全部市か町です。
しかし、今週の展開は、普通なら新連載第3回くらいのネタですよね(笑)。初心忘れるべからずとは言いますが、忘れなさ過ぎるのもどうかと思いました。 連載2年にして今更、香月が駒木好みのタイプ(微乳&スレンダー美人)という事に気付きました(笑)。ハナっから「他人のモノ」という認識があったので、完全にノーマークだったんですよねぇ。 ◎『モンキーターン』(作画:河合克敏)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 毎度の事ながら、13ページでこの密度は凄いですよねぇ。何気なく凄い量の情報がページの至る所に……。
……というわけで、今日は簡単ですがこれまで。次回講義は火曜日くらいになると思います。ではでは。 |
2003年度第69回講義 |
今日の講義は先に謝っておきます。申し訳ありません。 ──当講座は今年の3月限り業務縮小ということで、講義回数を以前に比べて大幅に減らす事になったのはご存知の通りです。しかし、3月半ばに「モデム配りレポ」がブレイクしてしまった事もあって、4月も以前とそれほど変わらないペースで講義を実施し、新シリーズも立ち上げました。 なお、記事中の文体は常体に変えています。
《試合観戦記》 試合開始。案の定、コリノが率先して他のレスラーの持ち味を引き出す役回りをさせられる羽目に。わざわざハワードに匍匐前進をしてもらうために慣れない関節技を仕掛けたり、痛い技を全部受けてやったり、本当にお疲れ様な展開。試合中盤には「やってられるか」とリング下にエスケープして休憩してたら、半可通のファンから英語で野次をカマされ、“shit!”と本気でキレそうになっていた。いや、気持ちは判るよ(苦笑)。 まぁ試合全体は、コリノの尽力もあって、4人の持ち味が出たソコソコの試合だったかと。 ○テング(10分56秒 片エビ固め)アダモ●
NWA&UPW&ZERO-ONE認定インターナショナルジュニアヘビー級選手権試合 シングルマッチ(30分1本勝負) 【王者】Lowki(ロウ・キー) VS 【挑戦者】キッド=ビシャス
《試合観戦記》 で、試合の方はもうキッド=ビシャスがショッパくてショッパくて仕方が無い。期待外れもいいところ。どうしてこんなヤツをタイトルマッチに組みこんでしまったのか不思議に思えて仕方が無いくらい。とにかく技の引出しが少なくて、必殺技のダイビングヘッドバッドの他は、ほぼ殴ったり蹴ったりしてるだけという酷さ。 ○Lowki(21分38秒 片エビ固め)ビシャス● ロウ・キーは試合中に怪我までしてしまい、本当に散々。しかし、いくら「選手の持ち味を満遍なく引き出す」というのが団体の方針としても、それで客を引かせたらアカンでしょう。今後はこういうアドリブ力が問われる事になるのかな。
《選手紹介》 《試合観戦記》 試合の方は……しまった、ほとんど覚えてないぞ(苦笑)。普通、生で観たプロレスの試合は10年経ってもソコソコ覚えているタイプなんだけど、どうやら入場の時にプレデターから逃げ回ったのにエネルギーを使い果たしてしまったようだ(笑)。 ○プレデター(12分49秒 片エビ固め)高橋● で、試合後も、外国人コンビは暴れ足りないとばかりに客席破壊活動へ。駒木の所へもホースシューが猛スピードで急接近。しかも椅子を持って駒木を睨んでるという恐ろしいシチュエーションに! あわててスピーカーの方へ逃げると(高価な備品を盾にした)、ホースシューは構わず超低空で椅子をスロー。必死でドンキーコングのマリオみたいにジャンプして交わす駒木(苦笑)。
◎メインイベント・第7試合◎
《試合観戦記》 試合は良くも悪くも6人タッグマッチらしい展開。色々な組み合わせで各自、自分の持ち味をチラリチラリと垣間見せてゆく。ここでも元・新日勢の動きがずば抜けて良い。逆に辛いのは小笠原。体重差と打撃系以外の持ち技の乏しさは如何ともし難く、終始劣勢の否めない試合振りだった。格闘家出身のプロレスラーは、登場当初のプッシュ期間が終わると埋没してゆく傾向にあるが、極真空手の元ヒーローでもそれは例外でないらしい。 各自満遍なく持ち場をこなして10分経過したところで、チームの分断活動が始まる。最後を決めるのは当然橋本で、黒毛和牛太にジャンピング式DDTを決めて3カウント。 ○橋本(11分59秒 片エビ固め)和牛太●
興行全体としては、やはり「橋本あっての団体だな」という感じ。勿論、大谷や高岩などの中堅レスラーも良い動きをしているのだが、それも橋本がドンと控えているからこそ。主力外国人レスラーもタマが揃っているのだから、あとは日本人若手陣が早くセミ・メインで使い物になるまで成長する事だろう。全般的なレヴェルとしては、これまで観た団体の中で比べると、FMW以上、全日(武藤体制)以下といったところ。 ……というわけで、以上です。どこまで当日の現場の雰囲気を伝えきれたかは疑問ですが……。 |
2003年第68回講義 |
講義、講義の連続でさすがにヘロヘロ状態の駒木です(苦笑)。どう話したらいいか判らないんじゃなくて、話さなくちゃいけない事が多すぎて、いくら時間があっても足りないって分だけ、まだ幸せなのかも知れませんが……。 さて、今週はレビュー対象作が増えそうなので、前・後半分割でお送りします。で、今日は前半という事で、今週月曜日発売の「週刊少年ジャンプ」の内容についてのゼミという事になりますね。
◎新連載『神撫手』(作画:堀部健和) 秋の新連載シリーズ第3弾は、本誌掲載の読み切りが“昇格”し、初の週刊連載獲得となった、堀部健和さんの『神撫手』です。 ……では、今回──連載第1回の内容についてレビューをしてゆきましょう。 絵については、以前読み切り版が掲載された時にも「プロとしての最低ラインは軽く超えている」と評価したんですが、今回もそれは変わりありません。登場人物の美醜がハッキリ別れすぎている、または、全体的に線が細いために雑誌掲載時はインパクトが弱くなってしまう…などといった欠点も見受けられますが、及第点は出せるレヴェルにあるのではないでしょうか。 次に読み切り版では問題点が見受けられたストーリーと設定に関してですが、こちらも前回に比べると若干は改善されているようです。読み切り版で露呈した設定の矛盾を丁寧に練り直していった痕跡が窺え、これには好感が持てます。 例えば、水島新司作品に登場するキャラクター。これらの多くは荒唐無稽・常識範疇外だったりするのですが(通天閣打法の坂田三吉なんて、今週の『ミスフル』でパクられたくらいです)、それでも野球の描写をリアルに描く事で妙な説得力が生まれ、作品も傑作と評価されるようになったわけですね。 ……で、この『神撫手』の場合、主人公を追う警察やいわゆる“悪の組織”といった、この作品において“リアル部分”を担当しないといけない連中の行動に全く現実感が無く、お約束的・ご都合主義に終始しているのです。特に主人公と悪の組織数十人との追いかけっこなんて、まるで昔のTV番組・「加トちゃんケンちゃん」でやってた探偵コントですよ(苦笑)。それにこの主人公、ピストルで撃たれた割にはエラい元気ですしねぇ。 というわけで、評価はB寄りB−ということにしておきましょうか。作品の質以上に人気の望めるタイプではないでしょうし(むしろ逆)、かねてから予想していた通り、打ち切りサバイバルレースでは苦戦必至という事になってしまうのではないでしょうか?
3週連続新連載の最終週ということは、その第1弾の作品が連載3回目を迎える週でもある…というわけで、『サソリ』の第3回後追いレビューです。 ここまで3回の構成を振り返ってみますと、第1話は本編から独立した形のプロローグ。第2話は主人公・無太郎のキャラクターを強調するための一話完結型エピソード。そして今回の第3回がキーパーソン・織田信長の紹介を兼ねたストーリー本編の冒頭部分という事になっていますね。 内水さんは、本来ストーリーテリング力のある人だと思うんですが、今回はその実力が額面通りに作品へ反映されていない感じですね。何と言うか、非常に勿体無い感じがします。
今月の「十二傑新人漫画賞」審査員は村田雄介さん。『アイシールド21』の作画担当者という事で、毎号、作画テクニックについて色々なアドバイスをしていましたが、誰かさんとかと違って含蓄が有りましたよね。 ◎『BLACK CAT』(作画: 普通の作品なら「ベタだけどグッジョブ!」と思えるネタが、この作品だとチョイ前の『かってに改蔵』のように 「あざとい!」 ……と叫びたくなってしまうのは何故でしょうか(笑)。
バトルも佳境に突入して白熱! ……と、言いたいところだったんですが。 ……というわけで、今日はこれまで。次回は金曜日に後半分をお届けする予定です。 |
2003年第67回講義 |
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※過去のレジュメはこちらから→ビワハヤヒデ編(第1〜3回)/ライブリマウント編(第4回〜第6回)/フラワーパーク編(第7回〜第8回)/ムーンリットガール編(第9回)/ミホノブルボン編(第10回)/(第11回) 駒木:「さて、この企画もいよいよ最終回だね。積み残ししている時は『厄介だなぁ』と思ってたんだけど、やっぱりいざ終わるとなると寂しいもんだ」
駒木:「画竜点睛を欠く……って、それはもういいか(笑)」 |
2003年第66回講義 |
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※過去のレジュメはこちらから→ビワハヤヒデ編(第1〜3回)/ライブリマウント編(第4回〜第6回)/フラワーパーク編(第7回〜第8回)/ムーンリットガール編(第9回)/ミホノブルボン編(第10回) 駒木:「三夜連続の競馬学講義、今日から2日間は半年振りの競馬学概論だ。今月の“積み残し精算シリーズ”の中でも一番の懸案だったこのシリーズが、やっと再開できて嬉しいよ。
駒木:「半年前にも同じ事言ったけど、本当に『画竜点睛を欠く』って感じで惜しいよねぇ。贔屓目で見過ぎかも知れないけど、マルゼンスキーとかトキノミノルになり損ねたような残念さが残る成績表だね」 |
2003年第65回講義 |
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こんばんは、駒木ハヤトです。 ──というわけで今日は第一夜。先週から始まりました、駒木研究室メンバーによる競馬予想大会のプレシーズンマッチ第2戦・ローズS編をお送りします。 それでは、先週と同じく出馬表、展開予想、研究室メンバー4人の予想…という流れで進行してゆきます。先週の反省を踏まえて早速マイナーチェンジを施していますので、そちらにも注目しつつ、どうぞ最後まで宜しく。
●展開予想(担当:駒木ハヤト)● 確固たる逃げ馬がおらず、先行争いは極めて流動的。エルダンジュ、またはヘヴンリーロマンスといったあたりが押し出されるようにしてハナに立つか。
今年の秋シーズン前半のテーマは“三冠”。牝馬戦線は、スティルインラブがメジロラモーヌ以来17年ぶり2頭目、エリザベス女王杯が秋華賞に振り替わってからは初の牝馬三冠にチャレンジするという事で、このトライアルでも周囲の評価はスティルインラブ優勢のムード。まぁ確かにその力は認めるところであるけれども、今回はあくまでトライアル。仕上がりは八分〜九分に抑えなきゃいけないわ、身の安全第一に走らせなきゃいけないわ…と色々と制約が多そうな感じ。いや、むしろ負け時と言うべきか。 馬連1-11、1-9、9-11、1-8 3連複1-9-11
駒木博士に今週から「予想コラムは本命馬中心でね」と言われたんですけれども、いきなり困ってしまいました。何を置いても強い、という馬を「強い」という以外にどうやって表現したらいいんでしょう?(苦笑)。あ、でもそのくらい強いんだ…という表現の仕方がありましたね。 馬連1-11、9-11、8-11
先週も穴狙いしたつもりだったんですけど、確定オッズ見たらそれほどでもなかったですね(苦笑)。今週からは『じゃじゃグル』の梅ちゃんみたいに、「10倍以下の馬券は馬券じゃない」って感じで攻めていくつもりです! 単勝12 馬単12=2、12=11、2=11、12-1、12-8、12-4
今週、本当にビックリしたのが阪神タイガースの優勝とそこから始まった大騒ぎ。ここまで阪神ファンがクレージーだとは……って感じです。ぶっちゃけ、日本人のイメージが変わっちゃいました。オーストラリアで読んだ日本の本ではそんなところまで教えてくれませんでしたし(笑)。 馬連 8-11、9-11、8-9、11-12、1-11、7-11 ……というわけで、今週からちょっとマイナーチェンジした4人の予想コラムでした。多少不真面目な予想もありましたが、まだ日本に来て半年の競馬初心者ということで勘弁してあげて下さい(笑)。では、レース回顧もお楽しみに。
※駒木ハヤトの“勝利宣言”(◎−▲馬連的中) ※栗藤珠美の“反省文”(○−△で不的中) ※一色順子の“終了しました……”(△−無で不的中) ※リサ=バンベリーの“イッツ・ア・ハードラック・デイ”(×−▲で不的中) |
2003年第64回講義 |
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先週に引き続き、今週のゼミも前・後半合同でお送りします。 さて、今週は「ジャンプ」、「サンデー」両誌ともに月例新人賞の結果発表がありましたので、そちらの方を紹介しておきましょう。
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ※「ジャンプ十二傑新人漫画賞」 ※「サンデーまんがカレッジ」 募集していた時にさんざんネタにさせてもらいましたが、この月の「十二傑」審査員は矢吹健太朗さん。「やはり」と言いますか「貴様、どこの口から」と言いますか、作品ごとの講評は勿論、総評にまで「オリジナリティが足りない」とか「個性が足りない」とかいったコメントが……。 ところで、「まんがカレッジ」の方は2ヶ月連続の入選作誕生となりました。ただ、「新人コミック大賞」もそうでしたが、長期間出ていなかった上位の賞を突然連続してポンポンと出してしまっては、逆に値打ちが下がっちゃうような気がするんですけどね。まぁ、作品のデキが抜群に良ければ万々歳なんですけれども。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年42号☆ ◎新連載『サラブレッドと呼ばないで』(作:長谷川尚代/画:藤野耕平) 「ジャンプ」秋の新連載シリーズ第2弾は、『ヒカルの碁』、『アイシールド21』に続く、「ストーリーキング」ネーム部門受賞者による原作作品・『サラブレッドと呼ばないで』です。 ……それでは作品の中身についての話を進めて行きましょう。 まず絵ですが、さすがは作画担当者として“ご指名”を受けただけあって、これがデビュー2作目とは思えない出来映えになっていますね。アクションシーンや特殊効果、更にはギャグモードに入った時のディフォルメされた絵柄(うすた京介直伝?)など、「ジャンプ」の連載作家としての最低ラインはクリアしていると思います。 あと、作画上のポイントで、当講座のBBSをはじめ様々なところで指摘を受けていたのが、主人公・大成の入学式のシーンで母親に振袖を着せていた事ですね。 次にストーリーと設定についてなんですが、先に結論から言ってしまいますと、「『これまでの柔道マンガには無いような話にしよう!』という意気込みは認めるが、全体的に練り込み不足」…といったところでしょうか。ストーリー展開がマンガの“お約束”に頼りすぎていたり、キャラクターの行動が(彼らの性格ではなく)シナリオの都合に合わせられているために、逆にシナリオから自然さが欠けてしまいました。特に悪役がストーリー上の役回りだけで設定されているのが問題で、担任&柔道部顧問の須藤など、実在してたら行政処分必至の性格破綻者になってしまってます。中1の生徒に背負い投げされても、「これは技ありだー」とか言って負けを認めず、あまつさえ絞め技に入って失神させてしまうような31歳って凄い話ですよ(苦笑)。 ……それに、そもそも主人公が柔道を嫌いになった本当の理由──オリンピックで金メダル確実と言われた両親が、銀・銅止まりになったのをバッシングされているのを見てトラウマになった──という部分からして、相当に無理があるんですよね。 あと、原作者の柔道に対する認識が甘過ぎるのも気になりました。親譲りの怪力とおぼろげな記憶だけで、受け身も取れないズブの素人が綺麗に技を決められる…というのは、いかにマンガでも都合が良すぎる気がします。才能だけで技がかかるなら、現実のオリンピック選手がゼーハー息を切らしながら反復練習してるのは一体なんなんでしょう? この作品、ネット界隈では比較的好評で驚いたんですが、当講座の評価としてはB−寄りBが精一杯ですね。まぁ確かに雰囲気は良い作品ではあるんですが……。 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ ◎『武装錬金』(作画:和月伸宏)【現時点での評価:A−/雑感】 鷲尾との戦闘シーンを見ていると、和月さんの「バトルとは、細かい駆け引きではなく気持ちで戦うものなのだ!」…という信念めいたモノが窺えて興味深いですね。あと、「男ってモンは、惚れた女のためなら何でも出来る!」もですか(笑)。 最近の少年マンガでは、
──みたいな底抜け脱線ゲーム的戦闘が流行みたいですが、こういうのは技の駆け引きが勝ちすぎてキャラクターの心理描写が希薄になるので、駒木はイマイチ賛同出来ないんですよね。格闘技でもそうですが、一番大事なのは技の駆け引きじゃなくて、戦ってる当人同士の気持ちがこちらに伝わって来るかどうかなんですよ。そういう意味では、和月さんの考え方は理にも適っていると言えそうです。 ◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 結局、大工の兄ちゃんがムサシだったと。うーん、確かに肯ける答えではあるんですが、それだと工事の最中に会っているはずの栗田の反応が毎回過剰過ぎるんですよねぇ。まぁ、大工のムサシには興味無いって事なのかも知れませんが。 今回のラストシーン、真田が藤岡弘の生霊が憑依したかのように見事な薪藁斬りを見せていますが、このシーン、実は『バガボンド』のワンシーンをトレースしたものだそうです(失笑)。他のマンガからのトレースと言えば、つい最近も新人の読み切りで相次いで話題になりましたが、まさか準看板作品でも……! まだまだだね。
最近、この作品読んでいると、「ごっちゃん、いなくてもエエやん」と思ってしまうんですが(苦笑)。ごっちゃんが絡んでいない相撲シーンにリアリティがあってよく出来ているので、逆にごっちゃんが絡んでくると白け気味になっちゃうんですよねぇ。元々ごっちゃんって、魅力的な主人公というわけでもないですし……。 ☆「週刊少年サンデー」2003年42号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「自分のチャームポイントは?」。大体がウケ狙いか、照れてノーコメントって感じですか。まぁ今時チャームポイントなんて、B級グラビアアイドルぐらいにしか縁が無いでしょうからねぇ。 ◎『金色のガッシュ!!』(作画:雷句誠)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 今週から、バトル3箇所同時進行となりました。普通、これをやると読者が非常に混乱してしまうんですが、ここまで場所別でカラーを変えたら問題ないですね。 『南国アイスホッケー部』がアイスホッケーをしないのと同じくらい柔道をしなかった井手高柔道部ですが、珍しく柔道すると思ったら1級試験とは。まぁ、これが初段試験で、今後彼らが黒帯着ける事になっても違和感有りますから、これでちょうど良い感じなんですけどね。
今週、掲載順が最後方からランクアップ。暁の新ライバル出現もありましたし、これはしばらく続行確定と見て良いんでしょうね。
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2003年第63回講義 |
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◎前シリーズ(「潜入レポ」)のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回/第6回 今日も一昨日に続いて「現場報告」をお送りします。一応、今日で「週刊文春」検証は終わりにして、その後に5月から今月までのキャンペーン事情についてのお話を1〜2回して、それで一区切りにしたいと思います。 それにしても、ここ数日肩が凝って凝って困っていたんですが、どうやら原因は洗濯で縮んだユニフォームの赤シャツが、体のサイズに合わなくなって来たためのようです。 ……まぁというわけで、今日も引き続き、「週刊文春」の記事検証です。テキストをお持ちの方は、39ページの最下段をご注目下さい。高齢者のトラブルについて書かれた部分からお話をしてゆきます。
このキャンペーンにおいて、スタッフの性根が見えて来るのが、高齢者に対する接し方ですね。 今回の“Kさん(の祖母)”のケースも、まず事実と見てほぼ間違いないでしょう。「住所や市外局番が不正確だったのに……」という部分に疑問を持った方もいらっしゃるでしょうが、多少の誤記ならスタッフが勝手に修正してしまいます。痴呆気味の高齢者が申し込んだ…という事は、申込みがあったブースは恐らくKさん宅の近所でしょうから、住所や市外局番の訂正なんて簡単に行えます。
順番が前後しますが、まず3つ目のパターンは、駒木も被害者として体験した事もある、代理店・エムティーアイの“擬似送りつけ商法”ですね。ひょっとしたら違うかも知れませんが、1つ目のパターンも勝手に送りつけて来る前に何らかの電話が代理店からあり、その時の答えに関わらずモデムを送りつけて来たのかも知れません。
ただ、こうやって一スタッフである駒木が真面目に検証しているというのに、この努力をたった一言で水泡に帰してしまったバカがいます。そうです、この特集記事の中でコメントしているソフトバンクの広報です。 ホント、駒木はこの部分を読んで呆れ果てました。 ──まぁ何はともあれ、ヤフーBBがキャンペーンのために用意した粗悪品の最たるものは広報だった…というオチがついたところで、今日の講義を終わりたいと思います。 |