「社会学講座」アーカイブ
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講義一覧
3月31日(月) 社会調査 |
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過去のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回 この講義、そして現体制最後の講義となりました。昔からの受講生さんやビジターさん放ったらかしで、駒木は勝手に万感の思いなんですが、ウチの研究室のメンバーは講義の最後に花束渡すとか、そういう気の利いた事はしてくれないようです(苦笑)。 ──あ、ところで行って来ましたよ、ヤフーBBスタジアム。モデム……じゃなかった、自由席入場無料の上に季節外れの花火まで打ち上げるって言うんで、家族と一緒に行って来ました。 そして5回裏終了後の花火大会(グリーンスタジアム時代から、オリックスの試合では時々花火をやります)では、点火スイッチを押す役として、日本で一番金持ってるハゲこと、孫正義ソフトバンク社長が登場。神戸空港建設を強行して神戸を破産に導こうとしている矢田神戸市長と、伝統ある球団を僅か数年で日本一のダメチームに貶めた岡添オリックス球団社長を両脇に従えた姿はまさにズッコケ3人組。非常に趣深い花火大会でありました。 ──さて、これまで講義中に「モデム配りキャンペーン」と称して来た、現在展開されているヤフーBBのADSL新規契約獲得キャンペーンは、正式名称を「3つの0円キャンペーン」と言います。
……以上3つの事を言います。意外と知らなかった方もいらっしゃるでしょう。何しろ、「何をやってるのか?」…とパラソルに近付いて足を止めようものなら、たちまちスタッフが目を輝かせて突撃して来るのですから、現場でおちおち様子なんか眺めてられませんものね。 まぁそういうわけで内容の解説をしてゆきます。 まず1点目はお分かりになりますよね。要はADSL繋ぎ放題の費用が最大2ヶ月、つまり利用開始月とその翌月無料になるという事です。これにはモデムレンタル料やNTT回線使用料も含まれていますので、但し書き無しの0円です。 次に2点目のBBフォン通話料ですが、これはつまり、ヤフーBBのインターネット電話サービス・BBフォンの通話料が同じように最大2ヶ月無料になるという事です。 そして3点目の無料設置サポートとは、モデムと電話機・パソコンの接続やパソコンの設定変更といった、基本的な設定をする出張サポートの代金をソフトバンクが負担するというものです。ヤフーと契約するユーザーは圧倒的に初心者・初級者が多いので、こういうサービスでそういう客層の不安を解消する必要があるわけですね。 あと、「3つの0円」には入っていませんが、通常3850円かかる、電話回線をADSL用に変更する局内工事費用も、最大2ヶ月の無料期間中は立て替え払いとなります。この工事費用は無料期間終了後には、3ヶ月目の料金と一緒に請求される事になりますが、もし無料期間中に解約した場合は、その費用はヤフーBBが立て替えたまま負担する事になります。
んで、どうしてそんな無茶なキャンペーンを展開しているのかと言いますと、このブロードバンド事業は経営に行き詰まり気味のソフトバンクが、これまで虚業で稼ぎ倒して来た全ての財産を投げ打って起死回生を目指すという、捨て身・イチかバチか・ヤケのヤンパチの大勝負だからなんですね。全財産を注ぎ込んで、ブロードバンド業界でヤフーが天下を取れば勝ち。取れなければソフトバンクもろともアウトになるわけです。 まぁそれはさておき、とりあえず無料キャンペーンそのものの内容に関しては、納得のゆくモノだと考えて差し支えないと思います。 まずはヤフーBB発足当時に大問題となった申し込みから開通までの期間ですが、これは今では10日〜2週間程度が目安という事になっています。駒木はこれまで随分な数のクレーマーと接客して来ましたが、「いつまで経っても開通しない」という苦情は無かったので、どうやら本当に頑張っているみたいです。なお、この「10日〜2週間」は他のプロバイダーと比較しても同等かやや速いくらいです。 ……次に料金。無料期間終了後、ヤフーBBを利用するにあたって必要な費用は以下の通りです。(12Mの場合。費用はいずれも税抜)
通常契約の場合に限って言えば、モデムレンタル料込みの月額固定料金は業界内でも最安値レヴェルです。 料金表の中で気になるのは、同業他社に比べてべらぼうに高いモデムレンタル料ですね。一般的にレンタル料は500円が相場なのですが、ヤフーの場合は8割以上も割高になっています。しかもレンタルではなく買い取ってしまおうとすると4万円以上という信じられない費用が必要で、事実上割高なレンタル料を強制的に払わされ続ける事が前提条件になっています。 あと、無線LANを使用する場合には完全に割高になります。どう考えても1000円弱のレンタル料は暴利としか言いようがありません。ここも目立たないところでキッチリ稼ごうとするヤフーBBの体質が見え隠れしますね。 また、他のプロバイダーに先駆けて開始したIP電話ですが、こちらは今のところ先行した分のアドバンテージを生かして業界トップのサービスを維持しています。以前は恐ろしいほど悪かった音質も、現在ではかなり問題が解消されているそうです。さすがは品質テストを有料で展開するヤフーBB、文句言われた所だけはキッチリ修正してきます。 料金面の話をまとめますと、ヤフーBBの料金設定は現時点ではまだ業界内で優位に立っていますが、差は相当詰められてしまっている…という事になります。また、割高な部分は結構割高なので、変に妥協すると泣きを見る結果になってしまうので注意して下さい。 ……では最後に、データ通信の品質やサポート体制などのサービスの質全般についてもお話しておきましょう。 まず独自に開発したADSLの通信網ですが、“品質はそれほど悪くない”というのが実情ではないかと思われます。業界内では“中の上”くらいと聞いています。普通に使っている分には大丈夫だと申し上げておきます。 そして通信の品質と対照的にボロボロなのが、ご存知・カスタマーサポートの劣悪さです。 要は、ヤフーBBを利用される場合は「故障したら早急な復旧は絶望的」という認識を持たなければならないと思います。パソコンのハードディスクと一緒で壊れたらアウトです。
それでは、講義を終わります。御清聴有難うございました。 (この項終わり) |
3月30日(日) 社会調査 |
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3ヶ月ぶりの“インパクト”を巻き起こし、更に開講以来1、2を争う大好評を頂いているこのシリーズも、いよいよあと2回となりました。 ──さて、今回の内容は、SVことスーパーバイザーの生態と実態について。このキャンペーンにおけるキーパーソンたちにスポットを当ててみたいと思います。 ……ではまず、SVたちの1日の勤務内容から紹介してゆきましょう。一部推測が混じりますが、これはスタッフとSVは基本的に仲が悪いので、SVの裏事情はなかなかスタッフに漏れて来ないためです。 まずSVの勤務シフトは原則として休み週1回、つまりは週6日フルタイム勤務です。パチンコで言えばボロ負け必至の厳しい設定ですが、まぁ見た目以上にヤクザなこの業界、こういうのも当たり前なんでしょう。 ……と、こうしてSVの1日は終わるわけですが、振り返って見ますと、SVはかなりストレスが溜まる仕事を強いられているように思えます。休みの少ない長時間労働、しかも会社とスタッフの板挟みになるという苦しいポジションで、見るからに中間管理職の悲哀を感じさせる存在と言えます。 まず、SVの常套手段として、自分が課せられたノルマを一般スタッフに“努力目標”とかもっともらしい名前を付けて押し付けて来ます。 まだそれだけなら可愛いモノですが、あまり成績の良くない新人スタッフ──全国的に不振の今は、成績の良い新人などそうはいませんが──がいる時などは、直接パラソルを訪れてネチネチと陰湿な“指導”を展開してくるのですからタチが悪いとしか言いようがありません。 その一方で、前回“混乱編”のように好成績を挙げたりすると、一瞬で掌を返して「いや〜、素晴らしい! もう駒木さんは安心して見ていられますよ」…などと、心にも無いような美辞麗句を次から次へと発してくるのですから、本当に始末が悪いです。 しかし、駒木が所属している派遣会社はまだマトモな所なので、SVのスタッフに対する嫌がらせもこれでまだ大人しい方だったりします。これが、この講義にもたびたび登場しているタチの悪い派遣会社になったりしますと、SVの質もハンパな悪さではありません。 こういう事をやっていますと、スタッフの方も暴行や“0件研修”怖さにとんでも無い事をやらかし始めます。
それでは次回はいよいよ最終回。「で、ヤフーBBって、実際はどうなの?」…という皆さんにも興味深い部分に突っ込んでみたいと思います。どうぞお楽しみに。では、また明日。 (次回へ続く) |
3月29日(土) 競馬学特論 |
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駒木:「いよいよ春のG1シーズン開幕だね」
駒木:「開幕早々18頭立てかぁ。これもちょっと勘弁して欲しいね(苦笑)。1頭、1頭コメントをつける身にもなって欲しいよ」
※駒木博士の“敗戦の弁” ※栗藤珠美の“反省文” |
3月28日(金) 社会調査 |
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お待たせしました。モデム配り潜入レポの4回目をお送りします。 ……さて、今日は前回の“閑散編”に引き続いて“混乱編”。繁盛店の日曜日という、モデム配りキャンペーンにとって最も忙しいシチュエーションを舞台に、アルバイトたちの1日の流れを再現してみたいと思います。 “混乱編”と言えども、出勤時刻は変わらず11時から。始業15分ほど前から三々五々(とは言っても2人ですが)、キャンペーンスタッフたちが店へとやって来ます。 さて、そうしてこの日もモデムやパンフレットを陳列し、いつも通りに仕事を開始するわけですが、この“混乱編”では始業早々にして「さすがは繁盛店!」…という場面が訪れます。 “お座り一発”分のお客さんの接客を終えると、いつも通りに“声かけ”を開始します。「いらっしゃいませ! ──どうぞ、いかがですか?」…というアレです。 「ご家族の喜ぶ顔が目に浮かびます!」 ……などといった、この世と思えぬ恥ずかしい言葉が散りばめられており、全く参考にならないのです。ご家族の困惑する顔ならいくらでもに目に浮かぶのですが、そんなキャバクラで「俺、結婚してんねん」と言うようなバカ正直な事など言ってられません。 ──まぁそれでもなんとか3〜4パターンの短い“声かけ”を使い回しておりますと、さすがに人通りが多い繁盛店、数十分に1人くらいのペースで興味を示すお客さんが現れます。先程のパチンコの喩えで言えば“リーチ”がかかった状態です。 お客さんがネットユーザーであると判れば、今度は現在の接続方法(ダイヤルアップ/ISDN/他社ADSL等ブロードバンド)を尋ねます。 逆にISDNやADSLとの回答を得た場合は苦戦必至となります。ISDNの場合はまず初めに有償工事(ISDN回線→アナログ回線への変換)が必要になり、「無料お試し」というわけにはいきません。また、ADSLの場合は現在契約中のプロバイダから半強制的に解約される上に2週間ほどダイヤルアップ接続を強いられます。 で、もしお客さんが申し込みの意志を示した場合は、即座に申込書とボールペンを取り出します。お客さんの気が変わらない内が勝負です。
書類に記入してもらっている間に、お客さんの居住地区の電話局にポートが空いているか(=すぐにADSLが開通するか)を調べて、それがO.K.なら晴れて契約成立です。申込書を小切手を扱うように丁寧にしまい込み、スタッフ仲間と笑みを交わします。 ……こうして、そんな一連の作業を1日中繰り返し、件数を稼いでゆくわけです。 ──ところで、このキャンペーンには駒木たちスタッフの活動にブレーキをかける“障害”がいくつか存在します。これについても、ここで少し紹介してみましょう。 まずは、コレは“障害”なんて言っていいのか判りませんが、既に契約したもののトラブルを抱えて思うようにサービスを楽しめていないお客さんたちのクレーム処理、かれが第一の“障害”です。 2つ目の“障害”は、プロバイダー他社による同様の新規契約キャンペーンです。特に現在3ヶ月無料キャンペーンを展開しているDIONとNTT(Bフレッツ、フレッツADSL)は、土・日になると多くの量販店に美人スタッフを派遣して勝負に出て来ます。 ──え、そんな事すぐに判るのかって? ええすぐに判ります。店員さんが、 |
3月27日(木) 演習(ゼミ) |
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いよいよ現カリキュラムでは最後の「現代マンガ時評」となりました。 ──では、今日も情報系の話題から。 まず初めに、今週は「週刊少年サンデー」系月例新人賞「サンデーまんがカレッジ」の審査結果発表がありましたので、例によって受賞者・受賞作をお知らせしておきます。
2ヶ月合併の募集だった事もあり、今回の「まんカレ」は豊作だったようです。佳作の2人はまだ10代ですし、将来が楽しみですね。新人が連載デビューするまでは長い時間がかかる「サンデー」ですので、若いという事は大きな武器になると思います。 では次の話題に。
加地君也さんは今から6年前の97年3月期「天下一漫画賞」で佳作を受賞し、同年「赤マルジャンプ」でデビュー。 一方の蔵人健吾さんも、キャリア8年にしての初連載獲得という“苦労人型”の若手作家さんです。95年に「月刊ジャンプ」の新人賞で入賞した後、98年の「赤塚賞」で佳作を受賞して「週刊少年ジャンプ」に“移籍”。その後は増刊、本誌で断続的に読み切りを発表していました。
☆「週刊少年ジャンプ」2003年17号☆ ◎読み切り『しろくろ』(作画:空知英秋) 今週の「ジャンプ」では新人作家さんの読み切りが2本掲載されました。 まず絵からですが、正直言ってちょっと粗いかな…という印象があります。もっとも、これは「3週間で51ページ」というハードスケジュールがモロに響いてしまったものでしょう。収入源の乏しい新人作家さんにアシスタントを豊富に使える余裕など無いでしょうし、物理的な事情には勝てなかったというところでしょうか。 次にストーリーの方ですが、やはり注目すべきはデビュー作でも存分に見せつけた、新人離れした脚本とコメディの才能でしょう。この『しろくろ』でも、下手な小説家を上回る言葉遣いの使い分けや、ギャグ作家真っ青の“間”の良さで読者を作品世界に引っ張り込んでくれます。 ただ、問題点もあります。51ページの終盤まで話の核心が見えて来ず、さらには話のノリが良すぎるために、読み疲れや若干の中だるみ感がどうしても出て来てしまったのです。 評価ですが、絵の粗さとストーリーの中だるみをやや減点し、それでも類稀な才能を評価してB+寄りA−の評価を進呈したいと思います。間違いなく一流の才能を持った逸材です。「ジャンプ」編集部には、この人を埋もれさせたり潰したりしないよう、格別の配慮をお願いしたいと思います。 ◎読み切り『野球狂師の詩』(作画:郷田こうや) 読み切り2本目はギャグマンガ。あの島袋光年氏に才能を見出されたという特異な経歴を持つ、郷田こうやさんの登場です。 さて、それではレビューの本題へ。 もう郷田さんの作品はこのゼミで相当な回数レビューしていますが、回を追うたびに絵が着実に上達しているのに感心させられます。アシスタント修行をしているのか、背景の描写も相当手慣れているようですし、今回は馬の描写という難しいテーマに挑戦するなど、意欲的な姿勢に大変好感が持てるところです。 ただ惜しむらくは、絵に比べて肝心のギャグ技術の上達が今一つなところでしょう。 というわけで、この作品については、絵は及第点をあげられる出来なのですが、ギャグマンガとして肝心な部分はまだまだ新人・若手の域を脱するところまでいっていません。
巻末コメントでは矢吹健太朗氏がCGを勉強するためパソコン購入と報告。「ネットはしません」宣言に「そりゃあ自分の悪口とパクリ糾弾記事読まされるだけだもんな」と納得する一方で、「もしもエロゲーやり始めた挙句、『同人ゲームだし、パクってもいいか』とか言って金髪・白セーターの女吸血鬼とかメガネの似合うカレー好きのエクソシストとか双子で赤髪の美少女メイドとか出しやがったら殺す!」……と決意を新たにした駒木でした。 ◎『いちご100%』(作画:河下水希)【現時点での評価:B/雑感】 ◎『TATTOO HEARTS』(作画:加治佐修)【現時点での評価:B+/連載終了に当たっての総括】 先週の『グラナダ』に続いて、こちらも“突き抜け”終了。 ☆「週刊少年サンデー」2003年17号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ ◎『金色のガッシュ!!』(作画:雷句誠)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 「怒りに任せて復活&パワーアップ」とか「都合の良すぎるタイミングで味方登場」とかいった、少年マンガのベタベタなパターンも、見せ方次第によって説得力が随分と違うもんだと思わせてくれますね。 ◎『美鳥の日々』(作画:井上和郎)【現時点での評価:B+/雑感】 さ、さすがに指チュパは……(絶句) ◎『からくりサーカス』(作画:藤田和日郎)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 見せ方次第で説得力が違うのパート2。 ☆第2回☆ ◎エントリーNo.8 『ちゃきちゃき江戸っ子花次郎の基本的考察』(作画:赤川テツロー) いよいよこの「世界漫画愛読者大賞」エントリー作完全レビューも最終回です。実は1週目の『軍神の惑星』を読んで、「これが平均レヴェルくらいならイケる!」と思ってゴーサインを出したんですが、実はこれが1、2を争う作品だったという……(溜息)。 今週のエントリー作の作者・赤川テツローさんは、東京都出身の44歳。今から20年以上前に赤塚賞の最終選考に残り、それが縁で「週刊少年ジャンプ」の増刊でデビュー。その後、幼年少女誌に移籍して連載を獲得するも、極度のスランプに陥ってしまい、ここ最近は読み切りを散発的に発表しながらアルバイトで食べている…との事。「世界漫画愛読者大賞」お馴染みの、“消えた若手マンガ家敗者復活戦”パターンですね。 では作品の内容へ。形式としてはショートギャグなので、手短に行きましょう。 絵柄は赤川さんのキャリアを象徴するように、マンガというよりも絵本的というか、キャラクターイラスト的なもの。かなり個性的な画風といって良いのではないかと思います。特に下手だとは思いませんが、現代のマンガに向いている絵ではないのかな……という気はしますね。 読者審査員の銀次さんにお聞きしたところ、この作品は編集部サイドも読者サイドも評判が芳しくなく、どうして最終審査に残ってしまったのか、今になっても不思議だとの事です。読者審査員の方は仕方無いにしても、プロの編集者が何となくで決めちゃうのはプロとしていかがなものかと思うのですが……。 ・「個別人気投票」…支持しないに投票。(この作品が1年以上の連載に耐えられるとは思えません) 全作品総括と総合人気投票については、来週中に何らかの形でお届けする予定です。 |
3月26日(水) ギャンブル社会学特論 |
※過去のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回 駒木:「さて、日付上は3日ぶりの講義だね(笑)」 |
3月23日(日) 社会調査 |
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故有って、この講義の準備を始めたのが26日未明になってからなんですが(苦笑)、チャチな病に悩まされている内に、またしても“インパクト(受講者数急増)”が起こってしまいました(笑)。あと1週間で業務縮小しようって時にこういう出来事があるあたり、いかにもウチらしい話ですね。 ……さて、今日の講義からは“実戦編”。普段モデム配りのスタッフたちはどのようにして働いているのか、つまり「モデム配りスタッフの1日」を紹介してゆこうと思います。 ──モデム配りアルバイトの始業時刻は11時(一部では10時から)で、決して早くはありません。時間とモデム入り紙袋をぶら下げる手が空いている買い物客を狙ったキャンペーンですので、どうしても昼前からサラリーマンの仕事帰りを狙った時間になるのです。夜のお仕事ならぬ真昼のお仕事といったところでしょうか。とは言ってもみのもんたみたいにスーパーの棚から商品が消えるまでココアを薦めたりもしませんし、それを信じてココアを飲みまくって危うく死にかけた大橋巨泉なんてどうでもいい話です。 で、駒木の登録している派遣会社では、主に電器量販店の店内でキャンペーン活動を行う事になっています。
まぁそういうわけで、駒木も“職場”となる量販店に出勤します。量販店は既に営業中ですので、お客さんと同じ出入り口からの入店となります。出勤時刻の目安は始業10分前辺りで、メンツが揃い次第担当SVに出勤報告をする事になっているのですが、実際に見張られているわけでもありませんので、余程の常習でない限りはギリギリに出勤しても大目に見てくれると思います。 ユニフォームに身を包んだら、店のバックヤードから在庫のモデムを運び出し、ブースの設営作業に移ります。展示用のモデムを引っ張り出して目立つ位置に設置して、残りのスペースはパンフレットやモデム入りの紙袋をズラリと並べて準備完了です。 ……はず、なのです、が…………。 声が出ません。というか、出せません。お客さんが目の前を通らないのです。そうです、今日は“閑散編”。舞台はお客さんの少ない量販店です。 そうそれは、ただっ広いだけで閑散とした店内。 モデムの紙袋をぶら下げ、パンフレットを持ったまま呆然と立ちすくむ駒木の脳裏に浮かぶのは、かのクソゲーム屋の姿です。 「あぁ、どうして自分が仕事で関わる店というのは、いつもこんななんだろう……」 駒木が働いた職場は、退職後3年以内に倒産するか上司が逮捕される運命にあるのですが、それがまた猛威を振るいそうだな…などと諦念が湧いて来ます。 しかし、それでも数分に1組の割合くらいでお客さんが目の前を通りますので、その時はデッカイ声で呼びかけをします。この“声かけ”の文言はスタッフ個人によってそれぞれの“型”がありますが、標準タイプは大体こんな感じです。 「いらっしゃいませ! ヤフーBB、只今無料キャンペーン中です! インターネットと電話代が2ヶ月無料になるキャンペーンです。いかがですか?」 今こうして字面で冷静に振り返ってみると、結構小ッ恥ずかしくなってしまいますが、それでも実際にやっている時は別にそう感じません。 ……とまぁこのように、お客さんの少ない店では数分に1回機械的に“声かけ”をする他は、原則的に何をするでもなく立ちっぱなしで時が経つのをただ待ち続ける事になります。これが暇で暇で仕方有りません。食いついてきたお客さんにキャンペーンの説明をしていると30分なんてあっという間なのですが、何もしないで立っている30分はとにかくクソ長く感じます。一応はスタッフ仲間と雑談する事も出来ますが、喋ってばかりというのも具合が悪いので、もっぱら無言で立ちっ放し状態になってしまいます。 こうして生き地獄のような数時間が経過したところで、ようやく休憩の時間です。休憩時間は9時間拘束の内の1時間。契約書上は昼休み扱いですが、大抵の人は60分を2〜3回に分けて休みを摂ります。体力と気力に余裕のある前半をノンストップで乗り切り、後半を休み休み乗り切る…というのが標準的なパターンなのです。 ただ、ちょっと勘弁して欲しいのは駒木がいるそばでシャレにならない話を始められてしまう事です。 「余ってる商品あるんで、“展示品処分”って事で値段下げて売りますか。売れたら展示品補充するってことで」 「値札、やっぱりインパクト出すために値下げ前の値段は高めに書いた方が良いですよね」 ……などなど。 そんなわけで、客数の少ない量販店でのキャンペーンは、単調ながら淡々と時間が過ぎてゆきます。平日の場合、スタッフ2人が1日頑張って平均2件程度の契約を取れれば御の字といったところでしょうか。この場合、下手をすると、契約のために勧誘したお客さんの数よりも、カスタマーサポートが繋がらないのに業を煮やして駆け込んで来たクレーマーの方が多い…なんて事もあります。
……業務終了は11時開始の場合、9時間後の20時となります。量販店の閉店時刻もちょうどそのあたりなので、タイミング的には悪くないでしょう。 |
3月22日(土) 競馬学概論 |
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※過去のレジュメはこちらから→ビワハヤヒデ編(第1〜3回)/ライブリマウント編(第4回〜第6回)/フラワーパーク編(第7回〜第8回)/ムーンリットガール編(第9回) 駒木:「阪神大賞典の勝ち馬はダイタクバートラムです(挨拶)」
駒木:「いつ見ても悔しいんだけど、『画竜点睛を欠く』とは正にこの事だね。最後の菊花賞に勝っていれば、恐らく『無敗伝説の三冠馬』とか言われて殿堂入りも間違いなかったのに、最後の最後で力尽きてしまった。そのせいで、今ではイマイチ知名度も人気も伸び悩みで、この企画に名を連ねる羽目になってしまった(苦笑)」 |
3月21日(金・祝) 社会調査 |
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過去のレジュメはこちらから→第1回 折からの不摂生と強行軍が祟りまして、振替講義&体調悪化でシャレにならない事態に陥っております(苦笑)。特に起きた途端から猛烈な眼精疲労から来る鈍痛に襲われて、ヒイヒイ言わされてます。多分2日ほどで治るとおもうんですが……。 さてさて、今回はモデム配りバイト潜入レポの2回目。バイトに入る前の5時間研修の模様をお届けします。 前回お届けしたように、余りにもアッサリと採用が決まってしまって面食らう駒木。しかし、ここまで来たら「すいませんシャレでした」と引き下がるわけにもいきません。 そういうわけで、登録会から数日後、駒木は再び某派遣会社の小会議室にいました。仕事を始めるにあたって、とりあえずは必要最小限の知識とノウハウを新人に身に付けさせるための研修会がここで行われるのです。 で、駒木が参加した研修会に同席した“研修生”は総勢10人余り。意外にも年齢層が高めで、大体駒木と同年代(20代後半)か若しくは少し上くらいでした。女性参加者の指には大抵結婚指輪がはまっており、普通のアルバイトの集まりにありがちな“キャピキャピ感”のようなモノは一切感じられません。 そして、そんなイヤゲな空気が充満しきったその時、ドアが開かれてスーツ姿の男性が5人登場。洋服の青山の撮影でも始めるのか…と一瞬思ったもののそんなわけもなく、この人たちが今日の研修を担当するSV(スーパーバイザー)と告げられました。
しかし姿を現したSV5人衆は、自己紹介と、今日の参加者はこの5人の中で誰かが担当するという事を告げると、ほとんどはそそくさと退出してゆきました。残る最年配の、恐らくチーフ格と思しきSVがただ1人残って研修開始となります。 で、研修の趣旨は大きく分けて2つです。 1.モデム配りの業務で最低限必要な知識を学習する。 ……ここで気になるのは、やはり2番目の項目ですよね。この場合、本当にソフトバンクとヤフーが素晴らしい会社・プロバイダーであれば全く問題無いわけですが、そうでなかった場合は明らかな情報操作、もっと言えば洗脳になります。約10年前に流行った「修行するぞ修行するぞ修行するぞ」と言うヤツです。 で、このSV、研修会の冒頭で(恐らくはマニュアルに則って)我々に、 「いやぁ〜、BBフォン(ヤフーBBが提供するインターネット電話の名称)使ってると、しょっちゅうブツッって切れるんですよ」 「最大12Mって言っても、あんまり速度出ないんスよねぇ」 「モデムが故障して、カスタマーサポートに掛けても全然繋がらなくて、『どういうこっちゃねん』と思いました。結局、自力で何とかしましたけど」 思わぬジェットストリームアタックを喰らったSVは、巧みに「素晴らしい! そこまで嫌な思いをしても応募して下さったんですね!」…などと切り返していましたが、顔色が一瞬、オネエチャンと歩いているところを嫁に発見された野々村誠みたいになっていた事を駒木は見逃しませんでした。 あれ、嘘っぱちでした。すいません。後の取材活動で色々と裏話を仕入れましたので、そちらを紹介する事で罪滅ぼしとしたいと思います。 まず、1日に15000〜20000人の新規申込者がいるという話。 次に、お試し期間中の解約率は6%前後という件ですが、これはとんでもない詐称です。
……このネクサス・佐藤方式は、キャンペーン初期に「最も成績の上がっている会社のマニュアル」という事で脚光を浴びました。
そしてトドメには「今、ADSL業界はヤフーが6割のシェアを持っていて、NTTは2割ほどに過ぎない」などと放言するに至ります。これも各種ニュースを読めば大嘘である事がすぐに分かるネタで、東西のNTTを併せたADSLの顧客数はヤフーのそれを上回っています。 ……で、要はそうやって、「ヤフーBBは素晴らしい」とスタッフに思い込ませ、何の躊躇いもなく勧誘ができるようにしよう…というのが、この研修最大の目的と言うわけです。 では、次回からは「モデム配りスタッフの1日」という感じで迫ってみたいと思います。ではでは。 (次回へ続く) |
3月20日(木) 演習(ゼミ) |
では今週もゼミを始めます。 ……それでは、今週もまず情報系の話題からお知らせします。 1点目は、先週にもお伝えした高橋しんさんの動向。既に「週刊少年サンデー」をお読みの方はご存知の通り、高橋さんが作画・連載中だった『きみのカケラ』は今週の15号を最後に無期連載休止という扱いになりました。 そういえば、「週刊コミックバンチ」で連載休止中の、「世界漫画愛読者大賞」と当講座選定「ラズベリーコミック賞」の2冠(笑)・『エンカウンター ─遭遇─』(作画:木之花さくや)が来週号から再開されて“しまう”んですよね。 次に「週刊少年ジャンプ」の連載改編についてです。
☆「週刊少年ジャンプ」2003年16号☆ ◎読み切り『ドーミエ 〜エピソード1〜』(作画:高橋一郎) プロトタイプ読み切り攻勢の続く最近の「ジャンプ」ですが、今週も新人・高橋一郎さんの作品が本誌掲載となりました。 ……では作品の内容をいつも通り分析・評価してゆきましょう。 まずは絵から。 残るストーリーや設定に関してですが、これは率直に言って、「うわ、難しいなコレ」…といったところですね(苦笑)。もう1年以上レビュー活動を続けていますが、評価を下す難しさで言えば1、2を争うところだと思います。 結局のところ、この作品は何よりも作者の将来性と可能性を感じさせるところに意義があるのであり、恐らくは高橋さん本人も「私はこういう事が出来ます」というアピールの意味合いを込めて執筆されたのではないかと思います。 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 最近、「ジャンプ」のチェックポイントは毎週困らされます。ほっといたら毎週同じ作品ばかりチェックしてる…なんてことになりかねないからです(苦笑)。 ◎『BLEACH』(作画:久保帯人)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 今回のは、少年マンガとしてコテコテのパターンの集合体みたいな内容ですね。それでもちゃんと“パクり”以上のモノになっているあたり、誰かさんとは地力が違うと言うか(笑)。 ◎『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(作画:秋元治)《開講前に連載開始のため、評価未了》 そう言えば、昔の『こち亀』ってこんな感じだったよな……と思わせる今週でしたね。ただ、全盛期ならもっとオチがオチらしくなっていたと思うので、確かにこのあたりに衰えらしきものが有るのではないかと感じさせられました。 ◎『グラナダ ─究極科学捜索隊─』(作画:いとうみきお)【現時点での評価:B−/連載終了にあたっての総括】 ☆「週刊少年サンデー」2003年16号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 今週の「サンデー」は全体的に豊作。時々こういう週があるので「サンデー」読者は辞められんのですよね。 ◎『いでじゅう!』(作画:モリタイシ)【第3回時点での評価:A−/雑感】 昔から、何故かマンガでは悪人が5階建てのビルに刺客を配置して立て篭もるわけですが(苦笑)。 ◎『美鳥の日々』(作画:井上和郎)【現時点での評価:B+/雑感】 ……と思ったら、「サンデー」は擬似精液ならオッケーみたいです(爆笑)。 まぁそれはさておき、相変わらず安心して読ませてくれますね。評価はB+のままですが、高値安定のB+です。 ◎『きみのカケラ』(作画:高橋しん)【現時点での評価:B−/連載中断に当たっての総括】 ……というわけで、連載休止です。
☆第2回☆ ◎エントリーNo.7 『東京下町日和』(作画:山口育孝) この企画もあと2週です。「やんなきゃ良かったのに」という言葉を内へ外へと浴びせつつ、今週もレビューを続行します(苦笑)。 今週のエントリー作・『東京下町日和』の作者・山口育孝さんは43歳。18年前に青年誌でデビューし、短期連載2回を経験した後に活躍の場を求めながらアシスタントをしていた…という経歴があるそうです。ただし、10年前に廃業してからは普通の会社員としてマンガとは縁の無い生活をしていたとのこと。今回は一念発起しての現役復帰ということになりますね。 さて、作品の内容なのですが、とにかく言える事は絵にしろストーリーにしろ古臭いという事です。もう既にネット界隈でも同じような意見が嫌と言うほど出て来てますが、駒木も他に表現のしようが無いくらいそう思います。何と言いますか、「20年〜30年ぐらい前のマンガのありがちな姿」という企画なら拍手喝采を浴びたであろう、骨の髄まで70〜80年代風に染まった作品ですね。 しかし一言で「古い作品」と言っても、名作クラスの作品となると、いくら古い時期に描かれた作品でも古臭くないんですね。例えば藤子・F・不二雄先生の『ミノタウロスの皿』なんかは、30年以上前の作品ですが全く古臭くありません(10年位前にアニメ化されましたが、これも超名作です)し、他の先生方の名作も然りです。 で、何が言いたいかといいますと、「この作品は凡作だよ」って事です(笑)。20年前の感覚で「今の若者にはこういうのがウケるだろう」とやっちゃったんだろうと思います。斬新さは勿論、ストーリーもパターンそのものですし、好材料は見当たりません。 評価はB寄りB−あたりになりますか。一応、パッと見が小奇麗なので、感情に任せて評価を下げるわけにも行かないんですよね。 ・「個別人気投票」…支持しないに投票。(支持する理由が全く見当たりません) いよいよ来週で最後なんですが…………「総合人気投票」でもらえる5票分の参政権が思い切り重くのしかかりますねぇ。まぁ消極的な意思表示として「まだマシ」な作品に5票を投じたいと考えています。 それでは今週のゼミはこれまで。来週は現体制最後の「現代マンガ時評」ですが、気負わずにいつも通りやりたいと思います。では。 |
3月19日(水) ギャンブル社会学特論 |
駒木:「この講座じゃ毎度の事だけど、今回のシリーズも何やかんやで回を重ねて来てるなぁ(苦笑)」 |
3月17日(月) 社会調査 |
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随分と思わせぶりにお待たせしてしまったモデム配り潜入レポ、ついにスタートです。 さて、まずは今回のテーマである、ヤフーBBのモデムを配る仕事がどのような組織によって担われているか…という話から始める事にしましょう。 あのヤフーが興したADSLブロードバンド事業である“ヤフーBB”ですが、実はこの事業を実際に展開しているのはヤフーではなく、ソフトバンクBB株式会社という、ソフトバンク全額出資の子会社です。まぁヤフーもソフトバンク系列の会社ですから両社は兄弟のような緊密な関係であると言えますが。25歳未満の方に分かり辛い比喩で恐縮ですが、『タッチ・背番号のないエース』でタッちゃんが死んだ弟に代わってマウンドに立つ…みたいなものでしょうか。 しかしこれは、実際にアルバイトをする立場からすれば困った事に繋がってしまうのです。と言いますのも、どの派遣会社を経由するかによって、待遇などの重要な部分で大きな“当たり外れ”が出るのです。 この他にも派遣会社によって色々と異なる点が出て来るのですが、それはまた追って話してゆく事にします。それでは、そろそろ駒木の体験談の方に話題を移してゆきましょう。 そういうわけで、駒木も例外なく大手人材派遣会社の求人広告経由で、このアルバイトに応募しました。 さて、まずは求人広告の連絡先に電話をかけてアポ取りです。応募者が多いのか、丁寧ながらも機械的な淀みない応対で、登録(=面接)日の指定と当日にあたっての指示を伝えられました。 そして登録の当日。会場は神戸にある派遣会社の支店で、小会議室という形容が似合いそうな部屋へ案内されます。ここでまず履歴書代わりに簡単なプロフィールを書かされ、モデム配り応募者以外の人と混じって派遣のお仕事についての基本事項のレクチャー。話の内容は全く覚えていませんが、レクチャーを担当した女性社員の方が、深夜番組で眉一つ動かさずにアダルトビデオを紹介してそうなエロハイソな雰囲気だったのが非常に印象深かったです。
……何だか自分自身が物凄く貶められたようで非常に堪えます。 思わず、「ワタクシ、一応は教員免許など持ってますんで、こういうのはチョット……」などと言いたくなりました。 釈然としない気持ちのままテストを終えると、会議室から出されて簡単な面接。これは何事も無く終了し、最後に業務内容の研修を受ける日を告げられて、その日は御役御免となりました。薄々分かっていたものの、非常にアッサリした展開で拍子抜けが否めません。終電を逃した女の子に「家まで送って」と言われて送ってあげたら、本当に送ってあげただけで終わってしまった…みたいな感じです。誰ですか、「でも、いつもの事でしょ?」とか言った受講生さんは。 ……こうして駒木は非常に呆気なくモデム配りアルバイトに採用されてしまいました。これまで色々なアルバイトに応募して来ましたが、ここまで手応えが無いまま採用されたのは久しぶりです。こんなので日給換算1万円強の仕事がゲット出来るなら、ハローワークに日々通っている人たちの苦労は何なのだ…と理不尽な思いにかられたりしました。 しかし、「何事も無く」というフレーズが通用したのはここまででした。追って参加した業務内容研修から、ソフトバンク系列特有の香ばしい匂いがプンプンと立ち込めて来たのです。これについてはまた、次回に詳しくお送りしましょう。 (次回へ続く) |
3月16日(日) 政治学概論 |
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構内掲示板をご覧になればお分かりのように、いよいよ明日からモデム配りアルバイトの潜入レポートをお送りするわけですが、今日はローテーションの谷間という事で、単発の講義を行います。 さて、今年の統一地方選も、事実上の続投宣言をした石原慎太郎都知事の“防衛戦”を目玉に、各知事選でも多くの国会議員経験者が出馬を表明して、「まぁそりゃあ、政府と国会があんなんじゃあ、国政やる気な無くなるわな」…などといった世論を集めています。
……という、えも言われぬ泡沫臭を醸し出していて、密かに地元市民の注目を集めています。ちなみに唯一の公約は「市会議員定数削減」。歩んで来た半生と同じで後先を全く考えてないのがイカしていますね。 そして、選挙を控えて候補者陣営のテンションが上がっているのは、何も駒木の住む神戸だけではありません。他の自治体でも選挙での当選を目指す人たちが色々な試みをしようとしています。
なんと、選挙の事前運動として、候補者の情報や政策などを盛り込んだメールを送信するというお話です。
知り合いに片っ端からメールで「どうぞよろしく」というメールを送付して、支援する候補を知ってもらおうという試みですね。 ……しかし、ミもフタもない事を言って恐縮ですが、これってスパムメールって言いませんか? まぁ、送信先が知り合いに限定されてますから大きな問題にはならなさそうですが、一方的なメール送信が迷惑には変わりないような気がしますが……。少なくとも駒木がそんなメールを送られたら、その候補だけは投票の選択肢から抜かします。 ──さて、石川でそんな事があったと思ったら、岩手ではメール事前運動とか細かい仕事が必要無いような大物候補が出馬を事実上表明しています。
立候補の動きを見せたのは、所属していた団体の代表がいつまで経ってもギャラを払ってくれないのに腹を立て、地元で地域密着型プロレス団体・みちのくプロレスを興して早10年余。東京進出したかと思ったらチケットの売り上げを仲介業者に持ち逃げされたり、毎年のように主力選手と仲違いして離脱されたりしながら頑張って来たザ・グレート・サスケ選手です。 しかし、選挙や議員活動って覆面被ったままでも出来るんですねぇ。それなら“政党ゴレンジャー”とか立ち上げて、抵抗勢力と戦う…なんてのも可能なようです。勿論、キレンジャー議員はカレーが好きで、なおかつ1回中の人が変わらなくちゃいけませんが。 ……まぁ冗談はさておき、選ばれた知事さんや議員さんにはよりよい国づくりをして頂きたいものですね。 え? この社会学講座でも来年度の講師選挙をやってみたらどうか? いやいや、それは出来ない相談です。だって、そんな事をしたら、4月からこのウェブサイトは「珠美博士の社会学講座」になるに決まってるじゃないですか。おい、誰だ、「そっちの方が良いや。珠美ちゃん萌え〜」とか言ってるヤツは。後で研究室に来なさい。 ……それでは何とか講義らしくなったところで、終わりにしたいと思います。明日からのモデム配りレポートをどうぞお楽しみに。ではでは。 (この項終わり) |