「社会学講座」アーカイブ
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講義一覧
1月31日(金) 文化人類学 |
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実に5ヵ月半ぶりの文化人類学(フードファイト関連)講義となりました。諸般の事情を考慮すれば致し方ないのですが、去年の今頃はこの分野が当講座の看板講義だったことを考えると、我ながら寂しく思ってしまいます。 そんな今回の講義は、2002年度の「フードファイター・フリーハンデ(以下、『FFフリーハンデ』とする)」の年間総括版です。 では、まずここで、「FFフリーハンデって何?」という受講生の皆さんのために、この「FFフリーハンデ」についての説明を致しましょう。
……というわけで、今回も7つのカテゴリにわたって「FFフリーハンデ」を編集・公開してゆくわけなのですが、皆さんもご存知の通り、昨春にフードファイトごっこで中学生が窒息死したニュースが報道されて以来、テレビ各局はフードファイト関連の番組の製作と放映を自粛してします。 ・食材がグラム単位で正確に計量され、選手間に全く不公平が無いように調整されている。 ……などといった好条件が揃っており、今回は特別に“メジャー系競技会に準じるもの”として「FFフリーハンデ」の対象競技会とすることにしました。 それでは、これから「スプリント」と「早食い」のフリーハンデ値とその解説をお送りします。解説文では人物名を敬称略とし、文体を常体に変更しておりますので、ご承知おき下さい。 「2002年度・FFフリーハンデ」
※02年下半期の競技結果※
〜早食いカテゴリ〜
※02年下半期の競技結果※
しかし、世の中何が起こるか分からない。この大氷河期の最中に実施されたメジャー級競技会・「Q−1グランプリ」において、フードファイト史に残る大記録──カレー3kgを2分04秒で完食──が山本晃也の手(と口)によって叩き出されたのである。 一方、7月のネイサンズ国際で2連覇を達成し、“フードファイト大国・日本”の健在ぶりをアピールした小林尊だが、02年秋シーズンの彼は「Q−1グランプリ」をはじめとする国内競技会には全く出場しないままで年を越した。 さて、先に名前が出た現在の実力ナンバーワン選手にして国内メジャータイトル総ナメ中の王者・白田信幸であるが、彼の「Q−1グランプリ」での成績は山本(晃)から44秒差の3位に終わった。一発勝負の競技会とは言え、久々の敗北である。 話が前後したが、「Q−1グランプリ」では伏兵・小国敬史が白田を上回るタイムで準優勝を果たし、スプリントカテゴリでは小林尊に並ぶ66ポイントのレイトを獲得した。 「Q−1」では、この他にも射手矢侑大、高橋信也、立石将弘といったトップクラスの選手たちがそれぞれ好記録をマークして健在をアピールした。 では最後に、「Q−1」で下位に甘んじた選手にも少し触れておこう。 ……というわけで、今回は早食い部門の年間総括でした。次回はフードファイト界全体の年間総括です。どうぞよろしく。(次回へ続く) |
1月30日(木) 演習(ゼミ) |
今月最後のゼミですが、時期的なものもあって内容のボリュームは今一つになってしまいそうです(苦笑)。今週は“チェックポイント”の内容を増やして、少しでも受講生の皆さんに楽しんでもらおうと思っていますが……。 さて、今週もまずは情報系の話題から。 まずは訃報です。先週のゼミでもお伝えした通り、24日に「週刊少年ジャンプ」編集長・高橋俊昌さんが記者会見の途中に倒れてお亡くなりになるという痛ましい出来事がありました。 さて、今後の「ジャンプ」についてですが、誰が編集長(またはその代理)になったとしても、しばらくは現状維持が精一杯ではないかと思います。特に例年通りなら数週間後には“高橋体制”でラインナップを決めた最後の新連載シリーズが始まりますので、全てはこれを乗り切ってからではないでしょうか。 次に「週刊少年サンデー」の新連載情報を。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年9号☆ ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ ◎『BLEACH』(作画:久保帯人)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 シリアスバージョンの話が始まった……はずだったんですが、緊迫した場面の割にはおもくそコメディタッチですねぇ。 ◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 うわー、進の描写が凄い。んで、その後のセナ&モン太のコントとのコントラストも凄い(笑)。 ◎『いちご100%』(作画:河下水希)【現時点での評価:B/雑感】 突如新キャラ登場、しかも男。かなりアレンジはしてますが、じれったいラブコメにありがちな恋敵役ですね。これでテニスが得意で歯がキラリと光れば完璧なんですが(笑)。 ◎『ヒカルの碁』(作:ほったゆみ/画:小畑健)【現時点での評価:A/ちょっとした余談】 北斗杯に登場する外国勢が揃って美形である事がちょくちょく巷の話題になっていますが、これは噂によると、アニメを子供と一緒に見るお母さん対策なんだそうです(笑)。つまり最近の仮面ライダーとか戦隊モノのパターンですね。 ◎『Mr.FULLSWING』(作画:鈴木信也)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 先生! 鈴木信也さんの画力では、いくら女子キャラ脱がせてもサービスカットにならないので諦めた方が良いと思います! ◎『プリティフェイス』(作画:叶恭弘)【現時点での評価:B+/雑感】 先週、掲載順が実質最下位で「すわ、打ち切り候補?」と思ったのですが、こちらも突然の新キャラ登場。しかし乱堂の正体を知るキーパーソンでありながらお色気要員とは便利な役ドコロですなぁ。
☆「週刊少年サンデー」2003年9号☆ ◎新連載第3回『俺様は?(なぞ)』(作画:杉本ペロ)【第1回時点での評価:B−】 前回のレビューでは、ツッコミ役の笠井(野菜)少年のキャラの弱さを主な原因としたチグハグさを指摘させてもらいましたが、その後の第2回、第3回と同じノリの話が続いたこともあって抱いた印象には大差ありません。ワンパターンのギャグが必ずしも悪いとは言いませんが、問題を抱えた状態でのワンパターンはいかがなものでしょうか? では、ここからどうやって良い方向に持っていけば良いのか? ……などと問われると辛いところなのですが、早めに新キャラを出すなどしてテコ入れをした方が良いとは思います。または今回の5ページ目から6ページ目にかけて見られた、“ハイスパートなボケの絨毯爆撃”をトコトン追求していって、テンションの高さで押し切ってしまう作品にするのも一つの手ではないでしょうか。 現状に変化が見えない以上は評価もB−に据え置きです。まったく見込みの無い作品とは思えないんですが……。 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ ◎『金色のガッシュ !!』(作画:雷句誠)【開講前に連載開始のため、評価未了/雑感】 この作品に出てくるイタいキャラって、そのイタさよりも面白さの方が勝ってるんですよね。だから嫌らしさが無いわけで。でも、さすがに今回のパティの回想シーンはシュール過ぎると思いました(笑)。 ◎『焼きたて !! ジャぱん』(作画:橋口たかし)【現時点での評価:B/雑感】 「いくら魔物とはいえ…」 同意すると共に激しく笑いました。お見事。 ◎『ワイルドライフ』(作画:藤崎聖人)【第1回掲載時の評価:B】 破天荒系マンガの揚げ足なんぞいちいち取っちゃイカンと思いながらも……うぅ、我慢できん。 ◎『美鳥の日々』(作画:井上和郎)【現時点での評価:B+/雑感ほか】 今回も着衣・脱衣ともにサービス満点でありますが、今日は内容よりも単行本の話について。発売されたばかりの1巻がなんと全国的に品薄状態のようです。2月早々に重版が決定したとか。 ◎『DAN DOH !! Xi』(作:坂田信弘/画:万乗大智)【開講前に連載開始のため、評価未了/雑感】 全英オープン打ち切り&サシ勝負に変更とは、また思い切った事しましたねぇ。でも、小学生を全英オープン勝たせるのはマンガの世界でも現実感無さ過ぎなので、これはこれで英断だと思います。『Xi』になる前から換算すると相当の長期連載作品ですが、いよいよクライマックスに突入ですね。
──それでは今週のゼミを終わります。 |
1月29日(水) 歴史学(一般教養) |
※過去の講義レジュメ→第1回〜第19回/第20回/第21回/第22回/第23回/第24回/第25回/第26回 前回はスパルタの社会制度が確立されるまでを見届けたところまでをお送りしましたが、スパルタとはひとまず別れを告げまして、今回からは古代ギリシア世界でスパルタと並び称される大型ポリス・アテネの成立と社会制度の変遷をお話してゆきます。 アテネはアッティカ地方──ギリシア中部の東に出っぱった部分に位置したポリス。地理的条件の関係で暗黒時代の混乱があまり見られなかった…という事を第24回にお話しましたが、覚えていらっしゃるでしょうか。 建国当初のアテネに関しては、文献資料が非常に乏しいために詳細は漠然としていますが、他のポリスがそうであったように王政からスタートしたようです。そして、数十年して貴族政(寡頭政)に転換していったのも同じであったとされています。 ……アテネでは、このような社会システムがしばらくの間機能していたわけですが、これが数十年すると、現在の日本と同様に構造的な問題を抱えるようになりました。 ただ、社会の変革がそれだけならば害は少なかったのですが、商業と貨幣経済の発達は平民、特に貧困層に致命傷と言うべき打撃を与えてしまいました。輸出用農作物を確保したい富裕層が、カネにモノを言わせて土地を買い漁ったり、そのために農民への融資の利息を釣り上げるなどしたために、破産する中小農民が続出する惨状となったのであります。 経済と権力の地盤を失いながら、既得権益にしがみついてこれを離さない貴族。 ……紀元前7世紀後半のアテネは、このような歪んだ三極分化の真っ只中にありました。有り体に言って暴発寸前の社会であります。一刻も早い抜本的な改革が必要なのは誰の目を見ても明らかでありました。 ソロンは極めて現状把握感覚に優れた政治家でありました。社会の中で修正しなければならない部分についてはキッチリと修正し、逆に無理に変えてはマズい部分に関しては、現実にあわせて制度の方を改正させてゆく…という手法を採用しました。近現代で言えば保守政党的な改革者といったところでしょうか。 彼がまず手をつけたのは、先ほど述べたところの破産した中小農民が債務奴隷となってしまう問題の解消でした。既に債務奴隷になっていた人々は、借金が棒引きされると共に自由の身へ。また、貸主が新たに借主を債務奴隷にする事を禁じる法律を明文化しました。これにより、債務奴隷を原因とするアテネの国力低下を食い止める事に成功したのでありました。 そしてもう1つソロンが手をつけたのは、先述した歪んだ身分制度・政治制度の改革であります。権力基盤を失ったものの既得権益にすがりつく貴族と、その逆の立場にある平民富裕層の対立が深刻なものになっていたのは既にお話した通りですが、彼はこの問題に真正面から立ち向かって構造改革を進めたのでありました。 この他の分野でもソロンによって改革が進められています。その中には、土地を失った農民の失業対策として新植民市を建設したり他のポリスから商工業者を好条件で誘致するなどの、後の資本主義の導入を思わせるほどレヴェルの高い施策まであり、21世紀の人間としても「よくぞここまで」と唸らされる思いであります。 こうしてソロンによって大改革が施されたアテネはたちまち立ち直りを見せ、大混乱はみるみる内に収束しました。 混沌した社会は新たなリーダーを要求し、生み出します。そしてこの時のアテネにもまた、新たなリーダーが彗星の如く現れるのであります。 |
1月27日(月) 労働経済論 |
※前回までのレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回 毎度の事ながら予想外に長引いたこのシリーズも、今回からいよいよ最終章に突入します。もはや乗りかかった船ですので、ここはジックリと攻めてみたいと思います。 これからお話するのは、駒木が2ヶ月勤務した中古ゲーム屋でのエピソードです。 さて、当時の駒木の状況を説明しておきましょうか。当時は前回お話したマンガ喫茶での仕事をしていた頃から8〜9ヶ月後。高校の教壇に立つ事を夢見ながら歴史の勉強に勤しむ毎日でありました。マンガ喫茶から転じた情報教育指導補助員(第1回を参照)の任期を終えた春からは、3度目の教員採用試験に備えて家庭教師以外の職を辞していたのです。 駒木流のアルバイト探しの方法としましては、まず始めにページ上部にある最小サイズの広告枠に注目します。 ──で、この時はその枠から、中国地方を本拠地とする某準大手ゲーム屋チェーン店の新規店舗オープニングスタッフを求める広告を見つけ、応募するに至りました。今では時間の都合もあって“開店休業”中ですが、駒木もかつては「ハイパーオリンピック」ファミコン版の無差別級王者として校内に君臨したゲーム少年。TVゲームに囲まれて仕事をするというのは長年の夢でもあったのです。 しかし、まさかこの時の“夢”を追う行為が、地獄のような2ヶ月を招く事になろうとは全く思いもしませんでした……。 ──ですが、ここはとりあえず時系列に沿って話を進めましょう。 ……あ、いや、高橋陽一か車田正美の作品のようなベタな展開ですいません。「ジャンプ」のアンケートなら初回から20位を割って、早々と10回突き抜けが確定するような構成だと自覚しております。でも、本当なんです。 そこはマンションの1階にある物件で、以前は某中堅コンビニチェーンの大型店が入居していたのですが、経営不振に陥り撤退を余儀なくされていたのです。 ……そんな“呪いの物件”を前にして、さすがに少々怖気付いた駒木だったのですが、ここまで来てしまって引き下がるわけにはいきません。深呼吸をし、意を決して、まだ改装中で打ちっぱなしのコンクリートが剥き出しになったままの店舗へと足を踏み入れて行ったのでした。 さて、面接は改装工事中であった商業スペースの奥、控え室用に設けられていた4畳半の和室で行われました。面接を担当していたのは、容貌がドロンズのデブの方によく似たいかにも人の良さそうな男性で、年齢は30歳前後といったところ。一目見て誰もが「あぁ、この人と一緒の職場だったら楽しそうだな」という印象を抱きそうな、明るくて爽やかな雰囲気を持った人でした。 さてさて、幸か不幸かドロンズ似の男性(これも後から判った話ですが、彼は本社勤務のフランチャイズ担当社員でした)との面接は非常にスムーズに進行してゆきます。 果たして面接から3日後、“ドロンズ兄さん”から「開店準備があるので2日後から来てくれ」との電話がありました。採用決定です。いよいよ地獄の門がきしいだ音を立てて開かれたのでした── (次回へ続く) |
1月25日(土) 競馬学概論 |
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※前編(新馬戦〜共同通信杯まで)のレジュメはこちら、中編(若葉S〜有馬記念)はこちらからどうぞ。 珠美:「十分な実績をあげながら、それに見合った人気を得ることが出来なかった名馬たちにスポットを当てるこの企画、今日もビワハヤヒデ号の現役生活を振り返ります」
駒木:「今回は京都記念から、結果的に引退レースになった秋の天皇賞までってことになるね。珠美ちゃん、進行よろしく」 |
1月24日(金) スポーツ社会学 |
受講生の皆さんもご存知の通り、大相撲の横綱・貴乃花が引退しました。 ……ところで、今回の貴乃花ほどではありませんが、角界での力の衰えた力士の去就というのは、絶えず大きな話題になるものです。 さて、これを他の格闘技に目を向けてみますと、どうでしょうか? 例えばボクシングの世界では、その選手が属するレヴェル(世界ランク、または日本ランクなど)で最高峰が目指せなくなった時点で見切りをつけるパターンが多いようです。特にボクシングでは1度の敗戦が選手に与える心身、及び興業面でのダメージが極めて大きいため、敗戦を機に引退を決めるパターンが多くなってしまいます。 K−1やいわゆる総合格闘技など、同じ格闘技でも新興ジャンルに属するものについては、まだ歴史が浅いせいか、まだそれほど一流選手の引退例が多くありません。 今、話題に出たのでプロレスラーの去就についても語っておきましょう。 一方、女子プロレスの世界では、かつて全日本女子プロレスで25歳定年制という変わった制度が存在していました。「まだ人生やり直せる内に実家にお返しする」…という物凄い理由で設定された内規だったのですが、その後の時代の変遷もあって10年以上前に廃止されています。今ではほとんどのトップ女子レスラーが30歳を過ぎてから円熟期を迎えるようになっていますので、こちらも“燃え尽き”傾向が強くなっているようです。 プロ野球界の特徴としては、現役続行か否かを最終的に決める権利を持っているのは、ほとんどの場合、当の選手ではなくて球団側である事が挙げられます。そのため、選手が「燃え尽きるまでやりたい」と思っていても球団側が「それまで面倒見切れない」という事態が起こり、それがドラマティックな展開になってゆく場合もままあります。 ドラフト1位で阪神に入団→伸び悩んでロッテへ転出→投手として戦力外となるも、野手に転向してまで現役に固執→その甲斐も無くロッテを解雇→野村阪神で投手として再雇用→巨人キラーの中継ぎとして大活躍→燃え尽きて遂に引退 ……といった波乱万丈の野球人生は多くのファンの心を打ったものでありました。 しかしそんなプロ野球業界の中には、もっとインパクトの強い、「これは(色々な意味で)誰にも真似できない」という経緯で引退した選手が存在します。 その福本さんの引退劇は、折しも阪急ブレーブスがオリックスへ身売りされる秋の、しかも本拠地・西宮スタジアム最終戦の試合終了後に予告無しで幕が上げられました。 「──阪急ブレーブスと共に球団を去る山田。(間を置いて)そして福本は……」 …ところが、感情が昂ぶり、熱が入りすぎた上田監督はこのように口を滑らせてしまったのです。 「阪急ブレーブスと共に球団を去る山田そして福本!」 突然の福本豊・引退発表に球場内は騒然。特に色めき立ったのが阪急の選手全員が待機していた1塁側ベンチでありました。 「ちょ、ちょっと、ふ、福本さん、引退するんですか?」 実は福本さん、この時点ではあと1〜2年現役を続行する予定だったのです。 「まぁ、辞めてしもてもエエかぁ」 釈明会見は、そのまま引退会見となり、福本さんは本当に引退してしまいました。これほど間抜けな……いやいや、唐突な引退劇は空前絶後であることでしょう。 |
1月23日(木) 演習(ゼミ) |
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さて、今週もゼミの開講です。今週は世を忍ぶ仮の本業の事情もあり、極力無駄口叩かずに講義を進行させていきますので、どうぞよろしく。 では早速情報系の話題から。今週は賞レースの話題が盛りだくさんです。 まず、昨年(平成14年)度の小学館漫画賞の受賞者・受賞作が発表になりましたので、紹介しておきましょう。
裏事情をご存知ない方の為に説明しておきますと、小学館漫画賞はその名の通り、実質上は小学館が出版する雑誌に連載された作品を表彰するアワードです。ただし、元は小学館の子会社である集英社と、同じく集英社から生まれた白泉社の作品も表彰される事もあります。 今回で目に付くのは、やはり講談社漫画賞との2冠という、プロレスで言うならIWGPヘビーと三冠ヘビーを統合してしまうような偉業を達成した浦沢直樹さんでしょうか。というか、この人がまだ審査員側に回っていないのがおかしいと思うんですけどね(笑)。 では次に、「ジャンプ」「サンデー」両誌が主催する月例新人賞の発表もありましたので、こちらも受賞者を紹介しておきましょう。 まずは「天下一漫画賞」の方からどうぞ。
次に「サンデーまんがカレッジ」の方も。
なお、受賞者の過去の経歴は以下の通りです。 ・「天下一」最終候補の麻湧さん……第8回(02年度)「ストーリーキング」ネーム部門最終候補
あと、「サンデー」関連で今週気になる話を2つばかり聞きましたので、こちらも紹介しましょう。 まず1点目、先日発売された『きみのカケラ』(作画:高橋しん)の単行本1巻ですが、なんと全体の約2/3にあたる120ページほどの加筆訂正が行われているとのこと。(ネタ元:高橋しんさんのインタビュー記事) もう1点は、先週から連載の始まった『俺様は?(なぞ)』(作画:杉本ペロ)なんですが、杉本さん本人の談話によると、この作品が始まったのは、前作『ダイナマ伊藤!』の単行本売り上げが芳しくなかったためのテコ入れという裏事情があるそうです。 なんだかスッキリしないお話でしたが、興味深いものだったので採り上げてみました。で、以上が情報系の話題でした。
……さて、それではレビューに移りましょう。今週は「週刊少年サンデー」から、新連載第3回の後追いレビューと、短期集中連載の総括レビューの計2本をお送りします。今週号でレビュー対象作の無かった「ジャンプ」は“チェックポイント”のみお送りします。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年8号☆ ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ ◎『ONE PIECE』(作画:尾田栄一郎)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 実質18ページで5場面同時進行、しかもほとんどが戦闘シーン……。最近ずっとこんな感じなんですが、ハッキリ言って限界超えてるような(汗)。4ページの週刊連載を5本同じ雑誌に連載してるようなもので、色々な意味で無茶だと思います。『キン肉マン』で言えば、正義超人VS悪魔超人の5対5を毎週同時進行でやってるようなモノですよ、これ。 ◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 ちょっとミエミエの展開で間延びした感の有ったWR(ワイドレシーバー)獲得編も何とか終了。先読みできる展開を演出の凄さで良く魅せるマンガだけに、こういうエピソードは向いてないのかも知れませんね。 ☆「週刊少年サンデー」2003年8号☆ ◎新連載第3回『MÄR(メル)』(作画:安西信行)【第1回時点での評価:保留】 第1回時点では評価を先送りしていたこの作品ですが、いよいよ世界観らしきモノも見えてきましたし、現時点での評価を下したいと思います。 どうやらこの作品のファンタジー世界は、アイテム・ÄRMを介しているものの、事実上は正統派ファンタジーと言って良いようです。ハッキリ言って「大変な道を選んだなぁ」…って感じですよね(苦笑) ただ、この作品の最大の問題点として、主人公のキャラ造型に大きな欠陥があるのではないかと思えてなりません。 全体的な評価としては、プラス・マイナス合算してマイナスの方が勝っているということで、B+寄りBにしたいと思います。 短期集中連載と言う事で、今回の5回目で一応の最終回となりました。これからアンケートの結果を受けて本誌連載となるかどうかが決定するわけですね。 5回通じての感想ですが、全体的な印象としては、第1回のレビューで述べた“間の悪さ”が最後まで修正しきれなかったかな…といったところでしょうか。ネタ振りに“タメ”を利かせるか、もしくは『ボボボーボ・ボーボボ』のようにボケのインパクトを極限にまで高めるかすれば良い作品になったと思われるのですが……。 評価は第4回の“一瞬のきらめき”の分を少しだけ加点して、B寄りB−ということにしましょう。 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 今週の「サンデー」は偶然でしょうけど、異様にアツい場面が多かったですね。いつもこういう感じだと良いんですけどねぇ。 ◎『史上最強の弟子ケンイチ』(作画:松江名俊)【現時点での評価:B+/雑感】 これほど説得力のある不純な動機も珍しい(笑)。師匠連の反応もリアルで笑えるなぁ。最後に少年マンガっぽい理由で取り繕ってますが、こっちは全然説得力が無いです(苦笑)。 ◎『からくりサーカス』(作画:藤田和日郎)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 今週は“後付けの名手”藤田和日郎の面目躍如といったところでしょうか。それにしても、この設定の素っ飛ばし方は凄いなぁ。どう辻褄を合わせてくれるのか、期待して待ちたいと思います。 ◎『うえきの法則』(作画:福地翼)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 |
1月22日(水) 労働経済論 |
※前回までのレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回 何度も申し上げていますように、本当に気楽に始めてしまったこの労働経済論講義ですが、ズルズルと回を重ねてしまっただけでなく、前回の講義はいくつかのウェブサイトで話題にして頂き、有り難い限りです。残り2〜3回だと思いますが、最後までどうぞお付き合い下さいませ。 ……さて、今回からは時給750円だった3つの仕事についてお話します。ただし、その中の1つ「デパートの縁日(露店)臨時要員」に関しては、実際に働いていた昨春にほぼリアルタイムで講義の題材にしています(レジュメはこちらから)ので、ここでは重複を避けたいと思います。 このマンガ喫茶での仕事、誤解の無いように言っておきますが、店によって仕事の質・量は大きく異なります。なので、ここでお話した内容を真に受けてマンガ喫茶のアルバイトを始めても「話が違う!」となる可能性が大きいです。その辺りはよく注意して受講して下さい。 ……で、駒木が勤めた店がどんなだったかと言いますと、それは神戸の繁華街…からほんの少し外れた雑居ビルの3階にあった小規模なお店。ビルの窓から外を見ると人通りが多いのに、中に入って来る人はほとんどいない…というかなり微妙な場所にありました。 もしこれが繁盛している大規模店、しかも最近流行りのフリードリンク&自前で調理した食事を提供する所などになると、店員はみんな立ちっぱなし、動きっ放し、机拭きっぱなし、ペアシートでまったりしているカップルにムカつきっ放し…といった事になるそうです。 しかし、駒木が勤めたような客入りの芳しくない小規模店になると事情は一変します。店内にいる従業員は自分1人だけですし、本棚・雑誌棚はほとんど手付かず。何の気兼ねも無しに数万冊を誇る蔵書を読み漁る事が出来ました。時給は750円でしたが、この場合は働きながら代金会社持ちで客をやっているようなものですので、実質時給は1000円以上であったと言えるかも知れません。正直、メチャクチャ美味しい仕事でした。 ちなみに、駒木が勤めていたその店、今はもう既に在りません。 ……というわけで、皆さんがマンガ喫茶を選ぶ時には、客としてなら流行っている大型店、店員になるとするなら閑古鳥の鳴いている小規模店を転転とするようにアドバイスさせて頂きまして、今日のところは講義を締めさせてもらいます。次回は、世にも恐ろしい中古ゲーム屋のお話をします。どうぞお楽しみに。(次回へ続く) |
1月20日(月) 歴史学(一般教養) |
※過去の講義レジュメ→第1回〜第19回/第20回/第21回/第22回/第23回/第24回/第25回 前回から古代ギリシアのポリス(都市国家)の全体像についてお話をしていますが、今回のテーマも、前回に引き続いてスパルタの国家システムについて。前回お話したメッセニアの大反乱(紀元前7世紀後半)が起こってから、スパルタはどのような都市国家に変遷していったのでしょうか。今日はそこにスポットを当ててお話をしてみることにしましょう。 ──奴隷階級・へロットを中心とするメッセニアの反乱を辛うじて鎮圧したスパルタ人たちですが、ここに至って彼らも、自らを取り巻く状況がのっぴきならない所まで来てしまった事をしみじみと痛感するところとなりました。 リュクルゴス体制になって、まず大きく転換されたのが対外政策でありました。 このようなスパルタの学問嫌いについて、こういうエピソードがあります。 そして、リュクルゴス体制で変わったのは対外政策だけではありません。国内の政治システムも大きく様変わりをしました。 ──このように、スパルタ人は古代としては極めて合理的かつ機能的である国家体制・リュクルゴス制を完成させ、膨大な数のへロットたちを屈服させると共に他国との接触を絶ってまででもそれを維持しようとしました。 そんなスパルタ人の人材育成は、産まれた赤ん坊が産声を上げた瞬間から始まります。支配階級たるスパルタ市民の出産には必ず長老や監督官が立会い、産まれたばかりの赤子が成人した後に勇敢で頑健な兵士になれるかどうか、または丈夫な子を産む母親になれるかどうかを判断するのです。 長老たちのお眼鏡に適った子供は、その後7歳まで親元で育てられますが、それからは男子と女子で進む道が異なります。 余談ですが、この軍隊で摂る食事というのが、栄養価だけは十分ながらメチャクチャ酷い味の料理だったそうで、他のポリスの人間にはとても食べられるものではなかったそうです。 一方、男子と違って女子は7歳以後も家庭にとどまって“花嫁修業”に勤しんだそうでありますが、この“花嫁修業”もやはりスパルタ式。丈夫な子を産むために、女子も頑健な体を作るために過酷な肉体トレーニングを積み、男子に混じってスポーツ競技会に参加する事さえしたそうです。 では、スパルタについての話は一旦ここで区切りを入れまして、次回からしばらくの間は、古代ギリシア・ポリス社会のもう一方の雄・アテネの歴史についてやや詳しく紹介することにしましょう。 (次回へ続く) |
1月19日(日) 特別演習 |
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「現代マンガ時評」レビュー対象雑誌の年間回顧シリーズも今回がいよいよ最終回です。今日は長期連載作品の動向を追いかけ、最後に少しだけですが「サンデー」全体について述べさせてもらおうと考えています。 ところで、前回の講義の中で若手マンガ家・荻晴彦さんのウェブサイトにリンクを貼らせて頂いたんですが、図らずも相当のアクセスが流出してしまい、更には脚色された日記の内容を字面のままで紹介してしまったせいか、荻さんをやや困惑させる結果になってしまいました(苦笑)。この場を借りて荻さんにお詫びを申し上げておきます。 ……さて、辛気臭い話はそれくらいにしまして、本題に移りましょう。「サンデー」の年間回顧です。
……それではまず、02年限りで連載終了となった作品について述べてゆきましょう。打ち切り作品でも半年〜1年は命脈を保つ「サンデー」らしく、9作品終了というダイナミックな結果となりました。この点が、「サンデー」と「ジャンプ」両誌の編集方針の中で最も異なる部分でしょう。 5年以上の長期連載となった『烈火の炎』と『ARMS』に関しては、ストーリー展開や作品の「サンデー」への貢献度からして“円満終了”と見て良いでしょう。 この他、同じ作者による新連載作品との切り替えで終了となった作品に『ダイナマ伊藤!』と『リベロ革命!』がありました。 一方、いわゆる“打ち切り”、またはそうであろうと思われる作品は5つありましたが、これらの中でも目に付くのは、何と言っても01年連載開始組の3作品でしょう。かつて「サンデー」や他誌で大ヒット、またはスマッシュヒット作品を送り出した経験のある中堅・ベテラン作家さんが枕を並べて“討ち死”の惨状となりました。ここ最近の“実績組”作家不振の先駆けとなる現象ですね。
まず、看板作品の座は今年も不動でした。今年連載9年目と7年目となる『名探偵コナン』と『犬夜叉』です。 更に見逃してはならないのは、この二枚看板を陰から支える良作・佳作の存在です。 そしてまた、そんなベテラン勢の奮起の中で、着々と新たな才能も芽吹きつつあります。
これまで振り返ったように、現在の「サンデー」は“実績組”作家さんの新作が次々に大コケし、思うように有望新人が育っている様子も見られないため、沈滞したムードが否めない状況になっています。長年『コナン』、『犬夜叉』に続くメガヒット作品が出て来ていないという点を考えると、両看板作品が未だ魅力が色褪せていないことを考えても、過渡期に突入しつつあるというのは間違いないと思われます。 現在の「サンデー」は課題も多く残されていますが、それと同じ位の希望もちゃんと備わっています。しばらくの間はもどかしい展開が続くかも知れませんが、前途はまだまだ明るいものであると思いたいです。作家さん、そして編集サイドの皆さんたちの奮起に期待して、支離滅裂気味ながら、この講義を締めさせて頂きます。長らくの御清聴、ありがとうございました。(この項終わり) |
1月18日(土) 競馬学概論 |
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※前編(新馬戦〜共同通信杯まで)はのレジュメはこちらからどうぞ。 珠美:「先週から始まりました新シリーズ・『“埋もれた(かも知れない)名馬”列伝』、今回もビワハヤヒデ号の現役生活を振り返ります。
駒木:「しかし、何度見ても壮観な成績表だね」 |
1月16日(木) 演習(ゼミ) |
ここしばらくゼミの実施が遅れ気味でご迷惑おかけしております。一番余裕の無い木曜深夜にゼミをやるというスタイルはいい加減限界に来ていますね……。 さて今回の講義ですが、「週刊少年ジャンプ」が合併号休みのため、レギュラーのレビュー対象雑誌は「週刊少年サンデー」1誌になります。 では、今週はいつもより輪にかけて時間が押し迫ってますし、これといった情報系の話題も有りませんから、早速レビューの方へ移りましょう。 ☆「週刊少年サンデー」2003年7号☆ ◎新連載『俺様は?(なぞ)』(作画:杉本ペロ) 数ヶ月前に『ダイナマ伊藤!』の連載を終えたばかりの杉本ペロさんが、この号から「サンデー」に連載復帰となりました。 ……さて、それではレビューの方へ。 で、肝心のギャグの中身についてなのですが、どうも初回に関してはチグハグとした印象が拭えませんでした。 そういうわけで、現時点での暫定評価ですが、不条理・ドタバタ系のギャグとしては全体的にインパクト不足である…ということで、やや厳しめのB−評価とさせてもらいます。巻き返しに期待しましょう。 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ ◎『金色のガッシュ !!』(作画:雷句誠)【開講前に連載開始のため、評価未了/雑感】 『凄ェ!』と思ったら良いのか、バカ笑いしたらいいのかよく分からない戦闘シーンでしたねぇ(笑)。あぁ、『凄い』と思いながらバカ笑いしたら良いのか。 ◎『ワイルドライフ』(作画:藤崎聖人)【現時点での評価:B/雑感】 “絶対眼力”ですか……。また、ミもフタも無い設定出してきましたねぇ(苦笑)。「マガジン」の(余り良いとは思えない)マンガっぽいという意見があるみたいですが、駒木も同感です。 ◎『DAN DOH !! Xi』(作:坂田信弘/画:万乗大智)【開講前に連載開始のため、評価未了/雑感】 ずっと前から言われている事ですけど、万乗さんの少女に対する思い入れは物凄いものがありますよねぇ。特に今回はダンドーのナイスショットよりもエバの描写の方が明らかに力入ってますし。
◆「赤マルジャンプ」レビュー◆ ◎読み切り『ゲット☆ア☆ラック』(作画:キユ) ここに載ったと言う事は、「ジャンプ」追放は免れたわけですかね。今の「ジャンプ」は人材難ですし、3回打ち切りまで追放は猶予してもらえるようになったんでしょうか。 ◎読み切り『蹄鉄ジョッキーっ!』(作画:森田雅博) 作者の経歴は、2000年12月「天下一」特別賞から翌年増刊デビュー。今回が約2年ぶり2度目の増刊掲載…といったところ。 ◎読み切り『マルジャガルダ』(作画:安藤英) 安藤さんは2002年上期「手塚賞」佳作から同年夏に増刊デビュー。今回がデビュー2作目となります。 ◎読み切り『SPARE DRAGON』(作画:小椋おぐり) 小椋さんは2001年下期「手塚賞」佳作から、翌年春に増刊デビュー。今回が2回目の増刊登場です。 ◎読み切り『レインボー侍』(作画:やまだたけし) 01年の夏ごろに代原作家としてデビューしたやまださんですが、今回が初の増刊掲載となりました。これも一種の出世ということでしょうか。 ◎読み切り『神様のバスケット!』(作画:及川友高) 及川さんはこれがデビュー作。02年4月期の「天下一」最終候補からのステップアップという事のようです。 ◎読み切り『激 !! 深紫高校ウォッポ部』(作画:草壁達也) 01年春に増刊デビューの草壁さんですが、今回が1年半ぶりの復帰と言う事になります。作者名で検索してみますと、その間は『おジャ魔女どれみ』関連の同人活動やってたみたいで、思わず「ンな事してる間あったらネーム描け」とツッコミ入れたくなったりもしますが(苦笑)。 ◎読み切り『ZONE』(作画:星野桂) 星野さんはこれがデビュー作。以前から本誌のカット描きなどをしていたようで、何かしら「ジャンプ」との繋がりがあったみたいです。
昨年1月期の「天下一」佳作から、その受賞作で増刊デビューを果たした藤嶋さんの受賞後第一作。 ◎読み切り『メガ高野球部』(作画:郷田こうや) 01年上期「赤塚賞」佳作から代原作家となった郷田さんですが、ようやく正規コースでのデビューとなりました。 ◎読み切り『獏』(作画:田中靖規) 02年9月期の「天下一」佳作受賞作で、これが勿論田中さんのデビュー作となります。 ◎読み切り『ホイッスル!(特別編)』(作画:樋口大輔) 最終回で謎のままだった、主人公・将のリタイヤした原因と復帰までを描いた番外編です。 総評としては、今回は「工夫の跡が見られたが、完成までには今一歩」という作品が多かったように思えます。設定過多の傾向も気になる点です。
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