「社会学講座」アーカイブ
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講義一覧
7/31(第36回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(7月第5週分・後半) 7/29(第35回) 競馬学特殊講義「駒木博士の高知競馬観戦旅行記」(5) 7/28(第34回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(7月第5週分・前半) 7/22(第33回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(7月第4週分・後半) 7/20(第32回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(7月第4週分・前半) 7/17(第31回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(7月第3週分・合同) 7/9(第30回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(7月第2週分・合同) 7/4(第29回) 文化人類学「頂上決戦再び! 04年ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権・直前展望(2)」 7/2(第28回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(6月第5週〜7月第1週分・合同) |
2004年度第36回講義 |
ゼミの内容とは直接関係ないのでこちらで喋りますが、『焼きたて!! ジャぱん』のアニメ化が決定しましたね。 ……といったところで、やや遅くなりましたが今週分のゼミ後半をお送りします。やっぱりここに来てプレッシャーかかってます(苦笑)。 「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年サンデー」の次号(36号)には、『福原愛物語』(作画:あおやぎ孝夫)が掲載されます。最近「サンデー」ではご無沙汰になっていた、有名人実録モノの読み切りですね。 ※今週後半のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。 「週刊少年サンデー」2004年35号☆ ◎新連載『クロザクロ』(作画:夏目義徳) ●作者略歴 ●絵についての所見
一方、シナリオの方ですが、どうやら現時点はプロローグのプロローグといったところで、ストーリーの方は全貌どころか取っ掛かりすら見えて来ません。よって、シナリオに関しての評価は保留せざるを得ないでしょう。
◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「口癖はなんですか?」。 さて、連載作品の方は『結界師』から。 話変わって今週の『いでじゅう!』、貴方は林田君の事を素直に笑えましたか? 駒木は結構身につまされて気まずく半笑いでした。 で、気まずいと言えば『モンキーターン』。どうしてここまで地味に嫌な緊迫感を持たせようとするんでしょうか、しかも競艇に関係ないところで(笑)。 ……とっいったところで今週のゼミはここまで。しかし、『かってに改蔵』が無いと、読む取っ掛かりが無くて困ってしまいますね。何やかんやで「サンデー」にとって重要な存在だったのかも知れません。 |
2004年第35回講義 |
◎前回までのレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回 実に2ヶ月半ぶりのシリーズ再開となりました。春の旅行記なのに、季節が巡ってもう夏です(苦笑)。確かこの講義は「総受講者数200万人突破記念」だったはずなんですが、もうアクセスカウンタは250万を突破していると言う始末で、全く情けない限りです。 ──それでは、今日は旅行初日(3月22日)の午後、高知競馬場内からです。なお、レポート中は文体を常体に変えておりますので宜しく。 昼下がりの高知競馬場。朝からの雨は降ったり止んだりといった感じになっており、幾分過ごし易くはなって来ていた。 馬券が、ちっとも当たらない。 何だいつもの事じゃねえか、というツッコミは甘んじて受け入れよう。ただ何と言うか、この日の場合は底なし沼にズブズブ埋まっていくような気持ちの悪い外れ方をするので気が滅入って仕方が無い。 こういう時は気分転換に限る。ギャンブル場巡りの醍醐味の1つ・場内B級グルメ探訪と洒落こむ事にした。ギャンブル場に行くと何故か旨いものが食いたくなる。 気を取り直して場内奥のミニ食堂街へ。プレハブに毛の生えたような建物がズラリと並んでおり、この微妙に寂れた風情がいかにもローカルギャンブル場っぽくて良い。 ……そう言えば、の話になるが、また高知競馬に行くなら一度やってみたいのが、協賛レースのスポンサーだ。御宅族の皆さんには「まじかる☆さゆりん杯」で御馴染の、いわゆるレース名の買い取りシステムである。 それにしても高知競馬場は不思議と居心地が良い。何故かと思ったら、駒木のホームグラウンド・園田競馬場、しかも10年前の今よりローカル色の強かった頃の雰囲気と似ているのだ。スタンドや場内の構造に類似点が多いのも理由だろうか。 ……以上、再開1回目でした。結構苦しみながら原稿を準備したのですが、こうしてみると文量も中身も全然ですね(^^;;)。まぁ、今回はリハビリだとご容赦頂いて、週末から集中実施予定の続きにささやかなご期待をば。(次回へ続く) |
2004年度第34回講義 |
どうも、積み残しの講義だらけで、何から手をつけたら良いのか自分でも分かってない駒木です(笑)。せめて春の高知旅行記は盆休み前に完結させたいですね。 「週刊少年ジャンプ」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ※今週前半のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。 「週刊少年ジャンプ」2004年35号☆ ◎読み切り(「第1回ジャンプ金未来杯」エントリー作品)『タカヤ −おとなりさんパニック!!−』(作画:坂本裕次郎) ●作者略歴
それはさておき、ストーリーを全体的に概括すると、とりあえずは起承転結のメリハリの効いたお話に仕上がっていたとは思います。演出を効かせたカタルシス十分の仕上がりにもなっていますし、読み手に良い読後感を与える、エンターテインメント性の高い作品ではないでしょうか。 ●今回の評価
今週はいきなり連載作品について。 そして、巻頭付近でデスノートを巡る静かな戦いが続く中、真ん中あたりで少年マンガらしからぬデスエロス(byOHPさん)を炸裂させているのが『ぷーやん』。こっちはノリが「スーパージャンプ」の『DESIRE』みたいになって来ました(笑)。 最後は今週も『武装錬金』。本当は毎週同一作品を採り上げるのは控えたいんですが、こんなもん見せられたらどうしょうもないですわ(笑)。 ……といったところで今週前半分はこれまで。後半は金曜日あたりになると思いますが、出来ればそれまでに積み残しの講義シリーズを1回挟めれば…と思っています。では。 |
2004年度第33回講義 |
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さて、今週分の後半、「週刊少年サンデー」35号の内容についてのゼミを始めます。 まぁそんなわけで、今回は内容が薄いんだか濃いんだか判らない内容になると思います。先々週のように、ノリが良すぎて変な事を口走っても気にしないでおくように(笑)。 「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎「週刊少年サンデー」では次号(35号)より、『クロザクロ』(作画:夏目義徳)が新連載となります。 ──さて、夏目さんには以前、読み切り作品『オロチ』が掲載された時にも、当講座の受講生さんへのコメントを頂いた事がありましたね。で、今回も忙しい執筆の合間を縫ってコメントを頂きましたので、紹介させて頂きます。
……あと、この後に受賞者を紹介する「まんがカレッジ」の編集部講評──「たとえ読者の8割に嫌われても2割の熱狂的なファンがつくような強い個性・主張のある作品が今後の漫画界の新しい力になると思います」──になぞらえたんでしょうか、
…というコメントも頂いています(^^;)。でもまぁこれも、いつもの夏目義徳作品だというアピールだと解釈するべきだと勝手に思ったりなんかしていますが。 「サンデー」の週刊本誌で新連載という事は、当然レビュー対象作になるわけですが、それにあたっては夏目さんから「くれぐれも手加減無用で」という注文を受けています(笑)。 ★新人賞の結果に関する情報
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい)
※今週後半のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。
◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「どんな役で映画に出演したいですか?」。 ──さて。それではそろそろ本日のメインイベントへ参りましょうか(笑)。 この最終回の解釈については、ネット界隈では文字通り諸説紛紛といった趣になっていたようですが、確かにそれも仕方が無いというくらい“深い”作品だったと思います。恐るべし、久米田康治ですよ! ……あ、先ほどの「計算ずく」で思い出したんでちょっとここで大声で言えない小耳に挟んだ話を。 閑話休題。 ……まぁそんなわけで、この最終回は久米田康治という作家のポテンシャルを遺憾なく発揮した大傑作だと思います。作品全体としては、設定の場当たり的な変更やストーリー性に欠けるワンパターンな構成など、若干の減点材料も見受けられますが、それでもこの最終回の出来振りを加点するなどすれば、総合評価A−は十分にあるかと。いまはただ、本当にお疲れ様でしたと申し上げたいところです。 ……さてさて、『改蔵』に完全に食われてしまった形になりましたが、井上和郎さんの『美鳥の日々』も今週号で最終回となりました。 ……ああ、今週は他の作品にも色々言いたい事有ったんですが、もう時間がありません。体ボロボロです(苦笑)。とりあえず今週はこれでお許し下さい。では、また。 |
2004年度第32回講義 |
採用試験中だというのに、今週は前・後半分けての講義実施であります(笑)。ただ、これは切羽詰り具合がまだ軽い週の前半に重たい仕事をやっておこうという、そういう目論見だったりするわけで。 ……あ、あと、もうあちこちで(というかご本人発信でも)漏れ始めていますが、今週の後半分では皆さんに嬉しいニュースをお伝え出来そうです。そちらの方もどうぞお楽しみに。 「週刊少年ジャンプ」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ◎詳報はありませんでしたが、「週刊少年ジャンプ」次号(35号)では、以前話題を呼んだ『DEATH NOTE』と『ボボボーボ・ボーボボ』のコラボ企画が再び実施される模様です。(どうやら扉ページだけのコラボ企画ではないか…という情報も出ていますが……)
※今週前半のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。 「週刊少年ジャンプ」2004年34号☆ ◎読み切り(「第1回ジャンプ金未来杯」エントリー作品)『プルソウル』(作画:福島鉄平) ●作者略歴
ただ、惜しむらくは、その高い技術が作品の完成度に繋がりきっていない所ですね。格闘技で“上手いけど強くない選手”なんてのがいますが、福島さんの場合も残念ながらそういう傾向が見られます。 ●今回の評価 ◎代原読み切り『教授百々目木』(作画:夏生尚) ●作者略歴 ●絵についての所見
●今回の評価 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 先週あたりから巻末コメントには担当編集者交代についてのものが目立つようになりました。同じ一ツ橋系の「サンデー」もそうらしいんですが、7月は人事異動のシーズンなんですね。今期は『テニスの王子様』、『未確認少年ゲドー』担当の島田氏がライトノベル部門へ異動、その影響でしょうか、『武装錬金』も担当さんが代わるみたいですね。 作品については、時間も無いのでその『武装錬金』だけ。やっぱり今週はこの作品でしょう。バトルより日常シーンの方が高評価というのは、「ジャンプ」作家の立場からしたら微妙なんでしょうが、良いもんは良いで仕方が無いですよね。
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2004年度第31回講義 |
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今週も講義が滞って面目ありません。 ……というわけで、今週の「現代マンガ時評」です。今週は「サンデー」がお盆先取りの合併号休みなんですが、「ジャンプ」関連でかなり興味深い話題が多いですから、そちらを重点的に扱いたいと思っています。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 では、ここでエントリー作家・作品と、掲載スケジュールを紹介しておきましょう。
……さて、この「金未来杯」、ベテラン受講生さんならすぐにピンと来たと思います。そうです、この企画は、かつて「ジャンプ」で実施され、山のように短期打ち切り作品を輩出するわ、有望作家の出世を遅らせるわで惨憺たる結果に終わった、あの「ジャンプ新人海賊杯」のリメイク版です。 ただ、唯一救われるのは、今回エントリーした若手作家さんたちがハンパじゃない逸材揃いだという事ですね。これは個人的な目利きなんで他の方が見た場合どうかは判りませんが、駒木が見る限りでは、これなら「金未来杯」がどんな結果になってもまぁ大丈夫だろうな、と思ったりなんかしています。何しろ当講座でAクラス評価を獲得した人ばっかりですからね。個人的には今年度「コミックアワード」の短編作品賞と新人賞の決定戦みたいな感じに理解しています。
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ……今月も佳作以上の受賞者は無しという結果に。まぁ「ジャンプ」には色々な新人賞がありますから、こういう谷間みたいな時期があっても仕方ないですかね。 ※今週のレビュー&チェックポイント ※7段階評価の一覧表はこちらから。 「週刊少年ジャンプ」2004年33号☆ ◎読み切り(前・後編総括)『機動球児山田 〜めぐりあい稲木〜』(作画:ポンセ前田) ●作者略歴 ●絵についての所見
一方の課題となるのが、大ゴマを乱発し過ぎな上に、ページが進むにつれて展開が単調&ワンパターンになってしまった事ですね。正直な話、後編は前編のネタ焼き直しだけでしたし、蛇足だったように思えます。せっかくの大チャンスなんですから、もっとネタを練りこんで欲しかったですね。 ●今回の評価 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 先週号の武井宏之さん、そして今週号の和月伸宏さんの巻末コメントに登場する「山形から送られて来たさくらんぼ」。これ、どうやら故・しんがぎんさんのご実家から“和月組”の作家さんに毎年贈られて来ている品物みたいですね。良い話だー……。 さて、作品の方ですが、今週大きな動きがあったのは『D.Gray-man』ですね。とはいえ、1回分のページを全部費やして主な設定を吐き出しただけですが(笑)。それにしてもこの設定、『BASTARD!!』と『新世紀エヴァンゲリオン』を足して2で割って何か大切な物を差し引いたような感じがするのは駒木だけなんでしょうか……。 |
2004年度第30回講義 |
何やかんやとズルズル遅れてしまいましたが、今週分のゼミをお送りします。レビュー対象作ゼロ、しかも情報系の話題も殆ど無し…という、1年でも1回あるかどうかの内容の薄いゼミとなりますが、肩の力を抜いて受講して下さいまし。 ……ところで先日、ゼミで作品をレビューした某マンガ家さんからメールを頂きました。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 「週刊少年サンデー」次号(34号)で、『美鳥の日々』(作画:井上和郎)、『かってに改蔵』(作画:久米田康治)の2作品が最終回となります。2作品の長編連載作品が同時に最終回というのも異例ですね。 ……駒木が各方面、ソースの明かせないような所も含めて聞いた話を総合すると(だから以下は話半分で聞いて下さい)、『美鳥の日々』はアニメ終了まで完結のタイミングを引き伸ばした上での円満終了だとか。それが本当だとすると以前の『ARMS』等と同じパターンですね。 「週刊少年ジャンプ」2004年32号☆ ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ まず、「テニプリマンガテクニックスクール」は……えーと、物凄く毒吐きそうなのでノーコメントという事で(笑)。 さて、連載作品に関してのお話をいくつか。 作品変わって今週の『銀魂』、こんな下品な題材で平然と人情噺が描ける空知さんのすっかりベクトルを間違えた才能の発露に感激しました(笑)。ギャグも冴えまくってますし、もうすっかり「ジャンプ」の中堅に定着した感じですね。 最後に『武装錬金』、今週もストロベリー全開で心響きまくりの展開でした。ただ、せっかくの見せ場なんだから、もう少しあざとい位の演出で魅せてもバチ当たらないんじゃないかと思うんですけどね。嗚呼、これで演出だけ『BLEACH』並だったら…なんて、気ィ悪い事を考えてしまう今日この頃です(^^;;)。 「週刊少年サンデー」2004年32・33合併号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「子供時代に流行ったギャグは?」。 ……あーそうだ、ギャグじゃないけど「アミダババァ」の最終回は子供心でも非常に感銘を受けたのを覚えてます。 ──とまぁ、それはさておき連載作品について。 最近すっかり正統派柔道マンガになりつつある『いでじゅう!』ですが、実際問題この路線って皆さん的にはO.K.なんでしょうか? しかしそれにしても、ここ最近の『こわしや我聞』は、すっかり國生さんのマンガになっちゃいましたなぁ(笑)。もう解体とか本業とかはどうでも良くて、とにかく國生さんが動いてたらそれでヨシ、という開き直りもいいとこな流れになりつつ。 最後に一部で青島優子サゲマン説が噴出しつつある『モンキーターン』ですが、やっぱり生々しい恋愛してますキノコ頭カップル! つーか、あの感じから行くと、発覚してない“前科”が絶対あるぞあの2人は。「ペラ小屋で何やってるんだ!」「ナニやってました」的な経験があるんじゃないだろうか……と思わず邪推全開ですよ。 ──というわけで、今週はここまで。なんか物凄く恥ずかしい締めですが、全く気にしない方針で来週以降も邁進していきますので、どうか何卒。 |
2004年第29回講義 |
※第1回の講義レジュメはこちらから 他の講義の準備に手間取っている間に、いよいよ大会本番まで数時間となってしまいました。急いでお話を進めなければいけませんね。 さて、2人のうちフードファイト・シーンに登場したのは小林選手の方が一足先でした。今から約4年前、00年秋に開催された「TVチャンピオン・大食い選手権」のオールスター戦(=過去のチャンピオンも含めた国内最高レヴェルの競技会)から、彼の華々しいキャリアがスタートします。 ちなみに、この00年の秋大会には、当時の日本フードファイト界を代表する名選手がズラリと顔を揃えていました。 前年(99年)度の「大食い選手権」で、春の新人戦と秋のオールスター戦で優勝し、フードファイト界No.1大食い選手となった、“皇帝”岸義行選手。 94年のデビュー以来、「大食い選手権」で優勝2回・準優勝2回、「甘味大食い選手権」で優勝1回(いずれも当時)にしてディフェンディングチャンピオン、更には00年ネイサンズ国際で3位と、6年にも及ぶ競技歴の中で常にフードファイト界の中枢に君臨し続けた、“女王”赤阪尊子選手。 そして、この年(00年)のネイサンズ国際チャンピオンで、99年「TVチャンピオン・早食い日本一決定戦」優勝、「大食い選手権」3位2回という、“超特急”新井和響選手。 ……戦績を見ても分かるように、彼らはただ卓越した実力を持っているだけでなく、非常に安定感のある競技姿勢にも定評がありました。1日に何度も30〜60分の大食い系競技を繰り返す「大食い選手権」では、そうでもなければ好成績を残す事が出来なかったわけですが、これは別の見方をすれば、競技経験の無い新人選手がオールスター戦で活躍するためには大きなハンデを背負っているという事を意味します。事実、大会前の下馬評では、「予選から立ち上がって来た新人選手は、1人残らずベテラン勢の前に屈服させられるだろう」…という声が有力でありました。 しかしそんな逆境の中で、新人・小林尊は経験不足を補って余りある実力の高さで、この難関を1つ1つクリアしてゆきます。ただし、1、2回戦の成績はあくまで“並の新人クラス”に甘んじていました。 そんな小林選手が次に選んだ活躍の場は、TBS系の「フードバトルクラブ」。1000万円という破格の優勝賞金もあって「大食い選手権」出身のタイトルホルダーをはじめとする豪華メンバーが揃ったこの大会で、完全に開花した小林選手の才能が、眩いばかりに輝き始めます。 こうして国内制覇を達成した小林尊選手の次なる目標は勿論、世界。ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権へのチャレンジです。 ──しかし、フードファイト界が小林尊一色に染まろうとしていたこの時、既に彼の終生のライバルとなる一人の選手がに既にデビューを果たしていました。そう、そのライバルこそが、身長193cmという巨体から後に“ジャイアント”の異名を取る事になる、白田信幸その人でした。 白田信幸選手のデビューは、小林選手から遅れること半年。01年春に開催された、「大食い選手権」の新人戦でした。 そういうわけで、01年春シーズンは有り余るポテンシャルを開花させ切れずに終わってしまった白田選手でしたが、十分な調整期間を置いた秋シーズンになって、彼の才能がバックドラフト的な大爆発を果たす事になります。 その“バックドラフト”最初のターゲットとなったのが、「フードバトルクラブ2nd」。春に小林尊選手が第1回大会を圧勝した競技会の第2回大会でした。 この後、間を置かずに「大食い選手権」のオールスター戦が開催されました( 王者・挑戦者の立場を入れ替えて両雄の再戦が実現したのは、01年末に収録された「フードバトルクラブ」の年間王者決定戦「キング・オブ・マスターズ」。過去2回の大会で優秀な成績を挙げた招待選手を中心に争われた“グランドチャンピオン戦”でした。 ──が、小林選手の白田選手との直接対決の場となった決勝で、我々は再び“あの光景”を見せ付けられることになったのでした。 決勝は1皿500gのカレーライス20皿完食タイムレース。ノルマ10kgという超ド級の早食い競争でした。 ……こうして言い訳できない完敗を2つ並べた小林選手でしたが、まだ白田選手にアドバンテージを持っているポイントが残っていました。 そうして、このまま“白田時代”は長期安定に入り、7月にはネイサンズ国際でも王座交代が観られるのか…と思われた所で、あの忌まわしい事件が起き、日本のフードファイト界はあっという間に空中分解してしまいます。 そして04年。前回お話したように、ネイサンズの日本進出に伴ってネイサンズ国際の日本予選再開がアナウンスされると、遂に白田選手が復帰を決意。3年遅れでネイサンズ国際へのチャレンジが実現しました。 また、ここ2年はアメリカでもフードファイト選手のレヴェルアップが著しく、決して油断ならない所まで実力差が迫って来ています。ここで主なアメリカ代表選手を紹介しておきましょう。 ◎エドワード=ジャービス ◎エリック=ブッカー ◎ソーニャ=トーマス ◎リチャード=レフィーバー ◎チャールズ=ハーディ ◎オレッグ=ツォルニツキー ……さて、いつの間にか時間が迫ってきました。そろそろ講義を引っ張るのも限界ですね。最後に簡単な大会展望をして締め括りたいと思います。 地の利もある(この時期のニューヨークは猛暑)アメリカ勢の躍進も目が離せませんが、個々の記録や過去の実績を考えると、日本勢の優位は揺るがないでしょう。特殊な事情でリタイアや記録が30本台前半以下に低迷しない限りは、小林・白田のワン・ツーフィニッシュが濃厚と思われます。 競技開始時間が迫ってまいりました。この後は駒木も一フードファイト・ファンに戻って、2人の戦いを心待ちにしたいと思います。それでは、大会後にお会いしましょう。ではでは。(この項終わり/大会回顧に続く) |
2004年度第28回講義 |
最近、勤務先の試験問題作成の締め切りに追われて、微妙にマンガ家気分の駒木ハヤトです。 「週刊少年ジャンプ」、「週刊少年サンデー」関連の公式アナウンス情報 ★新連載&読み切りに関する情報 ※7段階評価の一覧表はこちらから。 「週刊少年ジャンプ」2004年31号☆ ◎代原読み切り『星十二学暴』(作画:大石浩二) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●今回の評価 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 今週は、日頃から駒木が好意的に見ている作品が、それぞれ本来の持ち味を出し切った絶好調の回で、個人的に非常にご満悦といったところでした(笑)。 まずは『アイシールド21』。今回のような前フリ的エピソードが非常に印象的な仕上がりになっている辺り、作品的に“旬”なんだろうなぁと思ったり思わなかったり。 で、次に先週“セキュリティホール”をいくつも指摘した『武装錬金』ですが、今週の1回だけでその“セキュリティホール”のほとんどが解消される、「恐るべし和月」的展開に驚愕。やっぱりカズキと斗貴子さんはストロベリってナンボですよ。主人公とメインヒロインはこうでないと、話が上手く回ってゆきません。 『いちご100%』は、さつきの最終ターン&戦線離脱の回。いよいよ最終回を念頭に入れてるのかなぁ…と思ったりもするんですが、今期新連載や掲載順の低迷している『ゲドー』を残してまでしてこの作品を切るのか? と考えると、それはかなり微妙な気が。 ……う〜ん、何だか最近採り上げる作品が固定化されてるなぁ。でも、新連載が個人的に不振気味で、看板作品がヤマ場手前で、それでもってダメな作品が相変わらずダメだと、どうしてもこうなっちゃうんですよね。今更『MAJOR』の夢島編やられても…みたいなね(笑)。 「週刊少年サンデー」2004年31号☆ ◎読み切り『ミッションX』(作画:我妻利光) ●作者略歴(資料不足のため不完全な内容になってしまっています。ご了承下さい) ●絵についての所見
こうなった原因は、厳しい言い方をすると、我妻さんがマンガというモノの本質を見ず、上辺だけを見て創作活動をしているからではないでしょうか。 ◎代原(あだち充氏休載による)読み切り『ハルマキ』(作画:瀬尾結貴) ●作者略歴 ●絵についての所見 ●今回の評価 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「好きだった給食のメニューは?」。 さて、本誌の内容ですが、今週はやはり『MAJOR』アニメ化決定記念・満田拓也×伊集院光対談が見ものでしたね。……あ、念のため言っておきますが、“×”印は攻・受の記号じゃありませんよ。想像すると物凄い構図になっちゃいますんで、それは禁止と(笑)。 『結界師』は色々な伏線を張りつつ、主人公に大目標が出来て…という回。読み切り・短編用の設定から連載用の設定に上手にシフトチェンジ出来て来てますね。 で、センターカラーで競艇シーン殆ど無しという思い切った構成の『モンキーターン』は、お約束の御邪魔虫が入るというベタな展開に(笑)。しかし、この二重恋愛は結構心身ともに堪えそうですなあ。やっぱり少し羨ましいけど(笑)。 ……というわけで、今週はこれまで。来週はまだ大丈夫ですが、ボチボチ採用試験の方もあるので、どうか何卒。 |