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講義一覧
10/31(第81回) 演習(ゼミ)「現代マンガ時評・分割版」(10月第5週分・合同)
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2003年第81回講義 |
今週は久々にレビュー対象作ゼロか…という感じでしたが、ネット界隈のネタバレ情報の通り、『スピンちゃん』が本誌再登場となりました。 さて、それでは情報系の話題から……なんですが、先週に引き続いて今週も確定情報は無し。ちょっと寂しいですね。
☆「週刊少年ジャンプ」2003年48号☆ ◎読み切り『超便利ロボスピンちゃん』(作画:大亜門) 「赤マル」春号の2本立てで颯爽とデビューした『スピンちゃん』も、細かくタイトルを変えつつも今回が本誌2回目・都合3回目の登場。前回の登場から2ヶ月しかたってませんし、読み切りって感じがしませんね。 それでは本題へ。しかし、今回の作品は果たしていつ描かれたのか判らないので、前作との比較対照がし難いですね(苦笑)。下手すりゃ前作執筆前に描かれた原稿かも知れませんし、ここは「前作に比べると」云々という言い方は止めた方が良いかも知れません。 そう言った事も踏まえながら、まずは絵についてから。普段は「ギャグマンガにしては許容範囲だが改善の余地アリ」という感じで素っ飛ばしていますが、今日は少し詳し目に述べる事にしましょう。 しかし一方、ギャグについては、ほとんど文句のつけようのない良いデキになっています。連載作品級です。完全に主役級の3人(スピン、じいさん、透瑠)のキャラを掴んでいるようで、今後もネタ切れの心配も無さそうですし、既に熟練の域に達しようとしています。また、ギャグの“命”である間も絶妙で、相変わらず高いセンスを窺わせてくれますね。 評価は少し甘いかも知れませんが、今回もA−ということにしておきましょう。これだけの作品、もうボチボチ連載化も考えないと、ちょっと可哀想な気もします。もう少し画力がついたらゴーサインを出しても良いんじゃないでしょうか?
◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ 今週の掲載順、『BLACK CAT』の直後に『HUNTER×HUNTER』ですか。ほんの数ページ差でシビアさ違い過ぎですがな(苦笑)。 ◎『武装錬金』(作画:和月伸宏)【現時点での評価:A−/中間まとめ】 今回で第1エピソード・“蝶野編”が終了。分量的には、これでピッタリ単行本2巻分になるんでしょうか? それにしても、自他共に認める“ハッピーエンド至上主義者”の和月さんらしく、カタルシス十分のエンディングでしたね。“ラスボス”の蝶野攻爵にまで救いを与えて、主人公側の主要キャラには犠牲者ゼロ。ハリウッド式エンターテインメントの王道ですね。 さて、以前お約束した通り、“蝶野編”終了時点での中間暫定評価をしておきましょう。 さて、こちらもどういった作品かが固まって来たようですので評価を出しておきましょう。 ……そういうわけで、まとめです。基本的には地味ながら重厚なストーリーを評価できるものの、主人公の設定に大きな構造的欠陥を抱えている…ということで、評価B+としておきます。
☆「週刊少年サンデー」2003年48号☆ ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「住んでみたいと思う国」。
作品最強のギャグメーカー・ナゾナゾ博士&キッドが一転して感動の嵐の中、永遠の別れ。
今回出て来た、「ルーレットで6回赤が出た後に、もう一度赤が出て7連続になる確率」は2分の1か2の7乗分の1か…という話について少々お話を。まずこの場合、単独の結果はその前後の出目と全く関係が無いはずですので、確率はダイキチの言う通り、2分の1が正解です。ディーラーさんは何か言ってますが、少なくともデジタルな観点からは答えは出ています(笑)。 まぁこの作品では、“運の流れ”のようなオカルト的視点からギャンブルを描いていますので、あんまり口を挟むと逆に興醒めですかね。でも、このマンガって、商売のノウハウをデジタル的な観点からレクチャーするマンガだったような気がするんですが(笑)。
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2003年第80回講義 |
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秋のG1予想第3弾をお送りします。
●展開予想(担当:駒木ハヤト)● 逃げ馬候補は何頭かいるが、スムーズなら、逃げ宣言をしているサウスポールがハナに立つだろう。普通のレースをしてもどうにかなるような話でも無いので、ひょっとするとナリタブライアンの時のスティールキャストを思わせるような大逃げになるかも知れない。
●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」● なんて贅沢なレースなのだろう。
去年の菊花賞のことは、1年経った今でも明確に覚えています。いえ、これからも一生忘れないでしょう。あの、武豊騎手のノーリーズンに手持ちのお金を全額注ぎ込んだ菊花賞のことは……。
今週は本当に頭痛かったですよ〜。なかなか穴予想が考えつかなくて、困っちゃいました。「ゴメンナサイ。今回だけはガチガチの馬券買わせてください」ってお願いしようか、なんて思ったりもしましたよ(笑)。
先週のスティルインラブのトリプルクラウンは、すごくエキサイティングでした。来日1年目にいきなりあんな大記録が観られて、本当にハッピーです!
以上が予想です。今年の菊花賞は、本当に見応えのある良いレースになると思いますので、くれぐれもお見逃しなく。では、またレース回顧でお会いしましょう。
※駒木ハヤトの“敗戦の弁”(不的中) ──しかし、馬券の方は順子ちゃん恐るべしだなぁ。馬単万馬券を2点で、50倍の三連複を1点で当てるなんて、こんなのきっと一生に何度もないよ(笑)。それがこういう時に炸裂するんだから参った。で、もし来年だったら三連単も当たってたのか。何倍つくんだよ、この三連単は(苦笑)。 ※栗藤珠美の“反省文”(不的中) ※一色順子の“的中失礼しました〜!”(単勝、馬連、馬単、三連複と完全的中!) ※リサ=バンベリーの“イッツ・ア・ハードラック・デイ”(不的中)
(ポイント・順位の変動について) |
2003年第79回講義 |
今週もゼミは前・後半合同版でお送りします。また、今後も他の講義との兼ね合いで、こういうケースが増えそうな感じですね。以前からの受講生さんは、今年の春までのパターンに戻ったものだと考えて下さっても結構です。 さて、そういうわけで、今日も今週発売の「ジャンプ」と「サンデー」両誌の内容について、ゼミを実施します。 ──では、無駄に引っ張ってもアレなんで、早速レビューとチェックポイントに行きましょう。今週のレビュー対象作は「ジャンプ」から読み切り1本、「サンデー」から新連載1本の計2本です。チェックポイントも一緒にどうぞ。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年47号☆ ◎読み切り『NOW AND ZEN』(作画:加治佐修) 今週の「ジャンプ」読み切り枠は、初の週刊連載が1クール打ち切りに終わってしまった加治佐修さんの復帰作です。 まず絵については、全く問題ないですね。先の連載の時から画力は「ジャンプ」連載作家の水準に達していましたので、当たり前と言えば当たり前ですが。また、今回は“岸本斉史色”が若干薄れたような感じで、加治佐さんオリジナルの味が出て来て良いんじゃないでしょうか。 ストーリー&設定についても、大きな減点材料は有りませんね。プロット自体は「ジャンプ」の読み切り王道パターンなんですが、そこに色々な設定や伏線を散りばめて、“ありきたり感”を和らげる事に成功しています。特に、この手のプロットで最も描き方の難しい“擬似超サイヤ人化”の部分を、ただ主人公が激昂するだけではなく、工夫を凝らしてまとめたのは高ポイントです。 ……そういうわけで、評価は少し高めにB+寄りA−ということにしておきます。ぶっちゃけた話、駒木の個人的な「面白い、面白くない」で言ったら後者の方になってしまうんですが、それで評価を落とさないのが当ゼミのスタンスですので、この評価を献上いたします。 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ ◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 しかしまぁ、今回も恐ろしいくらい芸が細かくて中身の濃い19ページでした。以下、見所を箇条書きで。 ●最近またグングン絵が上手くなってますね、村田さん。 少年誌ラブコメの定番、寸止めキター!(笑) いやー、やっぱりコレがあってこその少年誌ですよ。ええ。 昔、コージィ城倉さんが「近代麻雀」で描いたマンガで、ラブコメを描いている作家とアシスタントが、麻雀で次回分のシナリオ制作権を争う……という話がありました。 ……で、何が言いたいのかと言うと、河下さんも、どうせやるならそこまでやってくれと(笑)。東城とのH阻止するためなら空襲警報鳴らすくらいの覚悟でお願いしたいと思います(笑)。
とにかくこの作品が異様なのは、“キャラクター生死のボーダーライン”が極めて低い事ですね。普通のお話なら間違いなく死なない、もし死なせるならストーリーのヤマ場で感動的に死なせるキャラを、いとも簡単に舞台から消してしまうんですよ。なので、危機一髪の場面で助っ人が現れて命が助かる…という、“ご都合主義だけど、カタルシスの大きさ故に許されるお約束”も一切ありません。「普通に考えたら、死ぬよな」という場面で本当にキャラクターを殺してしまうんですね。 でも普通、こんな危ない事を考える作家さんはいないんですけどね(笑)。作家にとって頭痛めて考えたキャラっていうのは、言ってみれば女の人がお腹痛めて生んだ赤ちゃんみたいに可愛いものですし。もし“割り切り上手”な人がそんな危ない考えをしたとしても、そんなシナリオ作りのための“切り札”を1つドブに捨てるような芸当、なかなか出来るものではないんですよ。 で、以上の点から推測すると、今後はゴンとキルア以外のキャラクターは、いつ誰が死んでもおかしくないと思います。
◎新連載『結界師』(作画:田辺イエロウ) さて今週の「サンデー」は、これがこの雑誌、今年の新連載第4弾になる『結界師』の登場です。 では、内容へ。 設定は、過去2回の読み切り版をほぼ踏襲して来ましたね。特に問題のあるモノではなかったので、変にイジるよりは逆に良かったんではないかと思います。というか、主人公がまたショタ笑顔だったらどうしようかと思いましたが、杞憂に終わって幸いです(笑)。 とりあえず今回は、読み切り版で作った“貯金”を非常に上手く活用して最高のスタートダッシュが切れたのではないでしょうか。勿論、マンガ家としての基礎能力の高さも特筆すべき物だと思います。 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「むちゃくちゃ眠くなったらどうしますか?」。 ◎『売ったれ ダイキチ!』(作:若桑一人/画:武村勇治)【現時点での評価:保留中/解説など】 今週から『100万$キッド』というサブタイトルがつきましたこの作品ですが(嘘)、ここでカジノ……じゃなかったカシノ・ミニ講座と参りましょうか。 今回のクリア条件はチップを5倍に増やすこと。具体的に言えば銅チップ1000枚を5000枚にするというわけですね。当講座の昨年12月18日付講義でも採り上げた通り、元来カシノのギャンブルは“一攫千金”性が低くて短期決戦に向いていませんから、これはなかなか厳しい条件と言えます。 では、今回の条件に向いている種目は何が挙げられるでしょうか? まず、一番確実にチップが増やせる種目ならばブラックジャックでしょう。やはりカードカウンティングという必勝法(=期待値が100%を超えるプレイ方法)が存在するというのは非常に大きいです。この必勝法を実践できるだけの技術と知識があることが前提ですが、まずはこれを選択してチップを増やしておきたいところです。幸いにもバカヅキが来れば一気にクリアまで狙えます。逆にツキが無くても取り返しのつかない大負けは考え難く、最初のステップとしては最適の種目と言えそうですね。 ……え、駒木ならどうするか、ですか? そうですねー。自分はギャンブルをプレイする事以外でチップを増やす事を考えますね。ルールはあくまでも「チップを増やす」ことであって、「チップをギャンブルで増やす」ことではないのですから、いくらでも方法はあるはずですよ(ニヤリ) トビラの女子王座ベスト6揃い踏み、現実の競艇でもこんな美人揃いなら、もっとお客さん増えると思うんですけどねぇ(禁句)。 「ちなみにサンデー編集部でも編集長派と副編集長派ってのがいてね、骨肉の権力争いをしてるのよ」
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2003年第78回講義 |
◎前シリーズ(「潜入レポ」)のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回/第6回 以前告知しました通り、このシリーズは今回で一旦休止ということにさせて頂きます。まぁ単純に題材が切れただけですんで、香ばしい新事実が発覚し次第、随時講義を実施してゆく…ということになると思いますが。 しかし、当講座ではソフトバンク〜ヤフーBBのラインを叩く…というか茶化し続けて早7ヶ月なわけですが、最近はソフトバンクよりも派遣先の家電量販店の実態に憤りを感じさせられる事が多いですね(苦笑)。実際、既に「モデム配り現場報告・外伝」が出来そうなほど題材は溜まっていたりしますし。特に店長と呼ばれる人たちの大半が性格的にアレなのが問題で、大体の量販店のバックヤードでは、人間関係が絶えずギスギスしていたりしますからねぇ。
では、まずは数ヶ月前に起こったお話から。実はこの話、今でこそ中島みゆきの「時代」をBGMにして淡々と語る事が出来るのですが、その当時は全くもってシャレにならないモノでありました。 ……それに加え、そもそも末端スタッフの9割以上がソフトバンクとヤフーBBを嫌いで、「一刻も早く仕事を辞めたいが、とりあえず給料だけは良いので続けてる」人であるため、現場の士気は総じて高くありません。外見上は元気で頑張っているように見えるブースでも、彼らの心的世界を覗けば、そこには『高校アフロ田中』に出て来る部室のような、それはもう澱みきった気だるい空気が沈殿していたりするのです。 しかし、そういう状況が許されるのも、当然の事ながら永遠ではありません。全国的に低調な成績が数ヶ月続くに及んで、ソフトバンクは金食い虫と化してしまった我々スタッフに大鉈を振りかざします。 何故、そういう話になってしまったのか。答えは簡単です。物事には適したやり方というモノがあり、ソフトバンクはそれを間違えたのです。 閑話休題。 また、このモデム配りの仕事は“個人戦”というよりも“チーム戦”であり、同じブースに配置された2〜数人のスタッフが協力して契約獲得のため動きます。一応個人別の成績管理はありますが、ほとんどの場合において、1日の獲得件数はスタッフの数で頭割りして“結束の証”とします。 まぁそういうわけで、初手からこのモデム配りは個人単位の歩合給にあまり向かない仕事なんですね。ですから、このソフトバンクから提示された“新・給与体系”は、「給料はシフトに入った日と勤務場所に左右され、些細な歩合給を巡って人間関係は急速に冷戦模様へ」…という事態を引き起こす、何とも強烈な改悪案だったわけです。 ただ、この給与案だけなら派遣会社的には“セーフ”だったかも知れません。が、2つ目の案・“首切りライン”が完全に“アウト”でした。有栖川宮記念奉祝晩餐会くらいの大アウトだと申し上げておきましょう。もっと言うなら、その晩餐会で祝儀まで包んだ上にスピーチまでやらされてしまった石田純一くらいの特大アウトと言っても過言ではありません。 当講座談話室(BBS)でも、受講生の皆さんから苦情が寄せられているように、夏から規模縮小になった今でも、件数の稼げる休日や繁華街を中心に、首から名札を下げたネクサスのスタッフによる路上キャンペーンが継続されています。中にはほんの数十m間隔で数件のブースが乱立する迷惑極まりない地域もあり、これには道を歩く時は一般人の駒木も辟易します。麻雀や競馬でヤラれて機嫌の悪い時などは、ハンドインされたモデム入り袋を奪い取って車道に放り投げてやろうか…という良からぬ衝動すら脳裏をよぎります。 この疑問を解くカギ、なんと意外と簡単なところにありました。実はこの路上キャンペーンの場所は、ネクサスが雇ったそれ専門の営業スタッフが開拓しているものなのです。 しかしこれだけでは、2つ目の「何故、至近距離で?」という疑問は残ったままですね。ですが、これもネクサスの営業たちの仕業なのです。 ──以上、今日は一般の方には知る由も無い、モデム配り現場のバックヤード話をお送りしました。 では、長くなりましたが今日の講義を終わります。明日には「現代マンガ時評」を実施する予定です。(次回へ続く) |
2003年第77回講義 |
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早くも今年の秋のG1シリーズは1つの山場へ。2週続けて三冠達成を賭けた重要なレースが続きます。今週は牝馬路線の秋華賞。さぁ、早速予想へ移りましょう。
●展開予想(担当:駒木ハヤト)● 最内枠のトーセンリリーが逃げ宣言。控えてはお話にならないタイプだけに、妥当ではある。しかしハナを切れる馬は他にたくさんいるだけに、スタート次第では別の馬がペースメーカーを務める可能性も。道中のラップは速めの平均ペースからハイペースか。
●駒木ハヤトの「逆張り推奨フォーカス」● 本当に久々の“牝馬三冠リーチ”。前にリーチをかけた馬は故障明け・ぶっつけ本番のベガ(3着)だったが、今回のスティルインラブは至極順調に夏を越し、トライアルを犠牲にしてまでして、ここを目標にキッチリ仕上げられて来た。恐らくは全てがこの日から逆算しての調整のはずで、「これでダメなら首をくくる」くらいの覚悟で挑んでいるだろう。巷の下馬評はさておき、本命にはこの馬が最も相応しい。
今週の競馬ニュースを見ていると、事あるごとにアドマイヤグルーヴの武豊騎手が弱気なコメントを。でも、武豊騎手が弱気な時って、実は内心自信を持っている事が多いんですよね。意外と(?)策士なんですよ、武豊騎手って。
今週は秋華賞。秋華賞と言えば大穴! ……というわけで来ましたよ、来ましたよ! わたしにうってつけのレースが来ましたよ! いや〜、悪いですね、第2戦で優勝決まっちゃいますよ?(笑)
ローズSのアドマイヤグル−ヴは、テレビでレースを観ててビックリ仰天でした。どうしてあんなに強い馬が春のG1レース勝てなかったのかなって思いましたよ!
今回は期せずして印がかなりバラけました。結果次第では4人のポイント差が相当広がりそうなフォーカスになりましたが、果たしてどうなりますか。15時40分の発走時刻をお楽しみに。
※駒木ハヤトの“勝利宣言”(単勝・馬連・馬単的中) ※栗藤珠美の“喜びの声”(馬連2口的中) ※一色順子の“終了しました……”(不的中) ※リサ=バンベリーの“ハッピー・ハッピー・グッドラック”(馬連のみ的中)
(ポイント・順位の変動について) |
2003年第76回講義 |
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今週の「サンデー」の表紙と巻頭を飾った星井七瀬さんが、その勢いで「うたばん」にまで進出して1stシングル・「恋愛15シミュレーション」を唄いましたが、いやぁ強烈でしたね皆さん。 ──以上、挨拶。今週のゼミを始めます。諸々の事情により、今週分は前後半合同でお送りします。 まずは情報系の話題から。今週は「ジャンプ」・「サンデー」両誌で月例新人賞の審査結果発表がありましたので、受賞作等を紹介しておきましょう。
受賞者の過去のキャリアについては以下の通りになります。(もしチェック漏れがありましたら、BBSでご指摘下さい) ※「ジャンプ十二傑新人漫画賞」 ※「サンデーまんがカレッジ」 ……「十二傑漫画賞」8月期の審査員は許斐剛さん。先月の矢吹健太朗氏のように、講評で身の程をわきまえない発言連発か……と思いきや、ギリシアのデルフォイ神殿で“汝自身を知れ”と教わったかのように、全ての入賞作を徹頭徹尾褒め倒し。それともこの人、本気で「うわー、この人たち本当に俺より上手い」と思ったんでしょうか。 ──さて、今日は新作の話題も2つあります。まずはおめでたい新連載の話題から。「週刊少年サンデー」の次号・47号より、田辺イエロウさんの『あやかし方陣伝 結界師』がスタートします。 最後に「ジャンプ」の読み切り情報を。次号・47号に『NOW AND ZEN!』(作画:加治佐修)が掲載されます。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年46号☆ ◎読み切り『人造人間ガロン』(作画:中島諭宇樹) 今週の読み切りは、デビュー2作目にして本誌初登場となる中島諭宇樹さんの『人造人間ガロン』です。 中島さんは佐賀県出身の24歳。珍しい名前ですが、これが本名とのこと。高校時代から本格的にマンガ家を志し、同人誌を作るなどしていたらしいですね。 ……実は、今回のレビューにあたっては、中島さんの学生時代の知り合いとおっしゃる方が2人も情報を提供して下さいました。非常に興味深いエピソードや履歴も教えて下さったのですが、この中には“作家・中島諭宇樹”というよりも“人間・中島諭宇樹”についての、いわゆるプライバシーに関わったものが多く、今回は紹介を見合わせて頂いた情報もありました。 ……では、作品の内容へ話を進めてゆきましょう。 絵は、最近流行の作風からは外れているものの、それがかえって独特の雰囲気を生み出していてプラスに働いているのではないかと思います。 次にストーリー・設定に関して。 ですから、この作品は(少なくとも中島さんレヴェルでは)凡作ということになります。もっとも、これが凡作というのはかなり贅沢な話ではあるのですが。
巻末コメントでは岸本斉史さんの結婚報告が。披露宴に出席したらしい武井宏之さんからも祝辞コメントが掲載されました。先週号の休載は結婚準備と新婚旅行休みだったんですかね。だとしたら編集部も粋な計らいをするものです。 ◎『テニスの王子様』(作画:許斐剛)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 ◎『Mr.FULLSWING』(作画:鈴木信也)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 ついでにこっちもやっちゃいましょうか(笑)。
◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「人に言われた心に残る言葉」。結構色々なバリエーションの回答が寄せられて、なかなかの良問でしたね。中でも、「おまえが休んでいた間は、本当に授業しやすかった」(あおやぎ孝夫さん)、「お前と遊ぶなってウチの親に言われたよ」(井上和郎さん)…といった自虐ネタが個人的にヒットでした。 ◎『いでじゅう!』(作画:モリタイシ)【現時点での評価:A−/雑感】 ◎『WILD LIFE』(作画:藤崎聖人)【現時点での評価:B+/雑感】 宝生さん、いくら切羽詰ってるからっていっても、 駒木もあります、ダメフィルター。 ◇駒木博士の読書メモ(10月第2週)◇ ◎単行本『銭』1巻(作画:鈴木みそ/「月刊コミックビーム」02年11月号〜03年8月号収録分) 開講当時から左フレームのリンク集に氏のウェブサイト『ちんげ教』を(勝手に)載せている事で既にお分かりかも知れませんが、駒木は随分以前(中学生の頃)から、まだコラムニスト兼イラストレーターだった頃からの鈴木みそさんのファンだったりします。本当に凄く面白ぇんですよ、当時のコラム。単行本化されてないのが不思議なくらいで。(ちなみに駒木が一番好きなコラムは、「ドンブリ一杯のウンコをいくらなら食うか」というテーマについて社会学的に考察した一本。しかもイラスト付) |
2003年第75回講義 |
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◎前シリーズ(「潜入レポ」)のレジュメはこちらから→第1回/第2回/第3回/第4回/第5回/第6回 先月から始まった“積み残し講義精算シリーズ”も、いよいよこの「モデム配り現場報告」でラストとなりました(まぁこのシリーズは完結ではなく、数ヵ月後までの長期中断になりますが)。 ……というわけで、文字通りの「現場報告」をしてゆくわけですが、まずは駒木のウォーミングアップの意味合いも込めまして、ヤフーBB無料キャンペーンの内容が春以降どのような変遷を遂げていったかについて、ここで振り返っておきましょう。講義の後半に繋がっていく部分もありますので、お聞き逃しなく。 では、以下に5月以降の主なキャンペーン内容(月額基本料金&BBフォン通話料の無料サービス、初期費用請求猶予期間)をまとめましたので、そちらからご覧頂きます。
……このキャンペーンに関しては、この「現場報告」の第2回で詳しくお話したので簡単にしておきますが、ポイントになるのはBBフォン通話料の無料サービスに上限が設定された事です。(4月以前は最大2ヶ月全額無料) で、どうしてBBフォンの通話料無料に制限がついたのかと申しますと、以前にも紹介しましたが実に簡単な理由です。要はコストがかさみすぎてニッチもサッチも行かなくなったからなんですね。
このキャンペーンから無料期間の算定基準が変わりました。これまでの無料期間スタート日は「利用者が実際にモデムの電源を入れてモジュラージャックと接続した日」で、利用者は無料期間のスタートを申込み翌月の1日に調整することも可能だったのですが、これ以降はNTT局内工事日、つまりADSLの回線が繋がった日が無料期間算定の基準日となり、利用者側が無料期間の起算日をコントロールする事が出来なくなりました。 あと、このキャンペーンになってから、更にBBフォンの通話料無料サービスが後退しています。通話料の高い携帯電話・PHSへの通話やアメリカ以外への国際通話が1ヶ月目から実費負担ということになりました。 このキャンペーン、現場の人間としては「とにかく説明がやり難かった」…という印象がありますね。そのせいか、契約獲得数も伸び悩み、苦労が絶えなかった覚えがあります。
──と、そんな前キャンペーンの反省を踏まえ、単純に「インターネットは3ヶ月無料。電話は最初から通常料金」と、内容をリストラ&簡略化したのが、現在のキャンペーンです。 そして、このリストラで浮いた資金は当然ながら別の所へ回されます。孫正義ソフトバンク社長にしてみれば、「カネが余ったからプールする」などという考えは、とっくの昔に毛根と共に頭から消え失せています。 そういうわけでして、前々から問題になっている新規契約1件あたりの獲得コストは、依然として相当な額に及んでいます。この事業の最終損益が黒字に転じるのは一体いつになるのか誰も判っていないでしょう。 ……あ、そう言えば、8月の契約者数増加ペースがイビツだった(月前半の増加ペースが極端に遅く、後半に突然盛り返した)事に疑問を持つ“ヘビー・ウォッチャー”の方も、この中にいらっしゃると思いますが、これは別にソフトバンクが数字を誤魔化していたわけではないと思います。実は8月は路上キャンペーン大幅縮小もあって、前半にはガクンと数字が落っこちていたのですが、最後の30・31日で一気に前月並にまで盛り返したんですよね。
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2003年第74回講義 |
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お待たせしました。今週分のゼミを実施します。もう「ジャンプ」の内容などは既に記憶が薄れている方もいらっしゃるでしょうが、もう一度古新聞・古雑誌の山の中から引っ張り出して頂ければと。 ではまず、情報系の話題を1本。日付的には明日発売になる次号(46号)の「週刊少年ジャンプ」に掲載される読み切り情報です。 さて、今日は合同版でやらなければならない事も多いですし、無駄口利かずにレビューとチェックポイントへ参りましょう。ちなみに今回もチェックポイントはショートバージョンで失礼します。 ☆「週刊少年ジャンプ」2003年45号☆ ◎新連載第3回『神撫手』(作画:堀部健和)【第1回掲載時の評価:B】 今回の新連載シリーズ関連のレビューも、いよいよこれで最後になります。 あー、結局余談をしてしまいました(苦笑)。『神撫手』について述べてゆきましょう。 新連載から3週間。一部で「絵が真っ白になって来た」と言う非難も出ていますが、やはり問題があるのはストーリーと設定についてだと思われます。 とにかく設定とストーリーの整合性が杜撰なのが頂けません。特に第2話で公開された「神撫手の能力は1日1度まで」という設定と第1話の内容(1日に2回も能力が使用されている)が矛盾している点は、「いくらなんでも」なボーンヘッドです。 評価はほぼ1ランク落としてC寄りB−とします。まだ結果は判りませんが、結局のところ読み切り版のレビューで警告した通りになってしまいそうですね。
今週の読み切りは「ジャンプ十二傑新人漫画賞」の6月期佳作・十二傑賞作品の掲載です。「十二傑」受賞作の本誌掲載は初とのことですが、秋は「赤マル」が発行されないシーズンですから、時期的にも恵まれたんでしょうね。 謎はさておき、内容についてお話してゆきましょう。 まず、受賞時から散々指摘されている絵についてからですが……。 次にストーリーと設定について。こちらも判断が非常に難しいですね。評価出来る部分と出来ない部分が複雑に絡み合っていて、果たして総合的にどのような評価を下したら良いのか、その落とし所が難しい…と言うのが第一印象です。 とりあえず、今回の作品は加点・減点激しく相殺させてB+ということにしておきます。今後に注目の作家さんがまた1人増えた…というところでしょうか。 ◆「ジャンプ」今週のチェックポイント◆ ◎『武装錬金』(作画:和月伸宏)【現時点での評価:A−/雑感】 談話室(BBS)でも指摘があったように、この作品、世界観ぶち壊し寸前になるくらいギャグが挟まれているんですよね。 「週刊少年サンデー」2003年45号☆ ◎読み切り『大蛇(オロチ)』(作画:夏目義徳) さて、今日のメインイベントですね。既に作者の夏目さん実施の“コラボレーション企画”にビックリされた方もいるかも知れませんが、駒木もビックリしています(笑)。いや、「社会学講座のパロディをやります」とは聞かされていたんですが、雰囲気似過ぎです(笑)。 ──では、こちらは“本家”らしく正調・「現代マンガ時評」といきましょう。 夏目さんの経歴についてですが、今回は夏目さんから“公式”のプロフィールを提供して頂きましたので、そちらを紹介しておきます。
……ここで下手な感想を述べてしまうと、またご本人からご指摘を受けそうなので止めておきますが(苦笑)、『MAJOR』って、色々な意味で凄い作品だと思いました。 では、いよいよ内容の方へ。作者ご本人が見ているのを知っててレビューするのはこれが初めてなんですが、「本人の前で出来ないようなレビューはしたくない」と言う事は以前から考えていましたので、臆する事なく全力でぶつかっていきたいと思います。 まずは絵から。明らかに他の掲載作品とは“色”の違う、暗い(黒い?)絵柄が非常に印象的です。こういう場では目立ってナンボという部分もありますので、こうして差別化を図るのは良い考えだと思います。ただ、残念ながらやっぱりこの紙質では見難い箇所が出てしまいますよね。 次にストーリーと設定について。“原案”は別の人が担当したとのことですが、それでもストーリーに関する最終的な責任は夏目さんにあると思いますので、ここではそういう扱いをさせてもらいます。 評価の方はB+ということにしておきます。お世辞抜きで、作品の完成度には「さすが」と思わせるモノがあったと思いますので、今度はもっとスケールの大きさを感じさせるような作品が見てみたい…というのが、一読者としての願望です。
以上、1日だけ変身したいのは「仲間由紀恵さんの付き人、またはマネージャー」の駒木ハヤトでした(笑)。 |
番外編 |
この講義、本当なら10月3日に実施予定だったんですが、色々有りましてこの日に。達成不可能なカリキュラムを設定するクセを直さないといけませんね、ホントに。 ……そんなわけで、今日は東京旅行記の第二夜です。予定を組み込むだけ組み込んだら、こんな旅行になっちまいました…みたいなスカタンレポートです(笑)。まぁ番外編ですし、肩の力を抜いて読んでいただければと思います。 ※前回のレポートはこちらから ◎初日・4:ホテル オオイマチ コンサートの余韻も覚めやらぬまま、JR大井町駅に到着。ここまで来ると“お土産”の白手提げ袋を持つ人間も皆無になる。武道館公演って言ったって、来てたのはせいぜい1万人。人口との比率から考えたらゼロに近いんだな…という当たり前の事をしみじみ痛感する。 さておき、今回の投宿先は大井町駅から至近距離にあるこちら。 2階にあるフロントは、ビジネスホテルに似合わぬ豪華仕様。受付をしているホテルマンが軒並み60歳を超えているところを見ると、ひょっとしたらここが阪急グループの“定年退職者再就職引き受け所”になっているのかも知れない。もしそうなら人件費も削れるし、安い宿泊費も納得がいくというモノだ。 室内は至って普通のビジネスホテル。ただ、風呂を大浴場に一括しているので、個室にはユニットバスが無い所だけが他と違う所だろう。まぁ個人的には、ビジネスホテルの狭いユニットバスは勘弁願いたいタイプなので、これは不都合というより逆に好都合。 荷物を置いて身軽になったところで、まずは晩飯。新幹線の中で軽くメシを食ってから7時間くらい経っているので、とりあえず何か食いたい。 部屋に戻ってから、もう1本チューハイなど呑みつつテレビを眺めていたら、突然猛烈な眠気が襲って来て意識を失う。相当な強行軍だったとはいえ、旅先では途端に夜に弱くなるのは何故だろう? 普段は朝5時を回らないと眠くならない廃人のクセに。
そこで1時間ほど時間を潰して駅へ。今日の目的地・後楽園ホールのある水道橋へJRで向かう。 で、何とかJR水道橋駅に到着。西口から東京ドームシティ方面へ向かう。プロ野球とプロレスと競馬の場外発売が同時に行われているだけあって、客層もてんでバラバラ。 方向音痴の駒木にも迷う余地を与えず、数分で後楽園ホールに到着。今日はここで昼興行を行うDDTプロレスを観戦する。 ◎2日目・2:格闘技の聖地にて 開場時刻にホールへ戻り、入場。B5用紙に試合カードがコピー印刷された簡素なパンフレットが配られる。ボクシングの草興行みたいだが、某団体みたいにワケの分からない写真集みたいなパンフを2000円で売られても困るので、ある意味こちらの方がファンに優しいのかも知れない。 DDTプロレスは、ビデオ映像をふんだんに織り込んだ、アメリカのWWEを意識した(とは言えスケール的には桁違いに小さいが)エンターテインメント重視路線。プロレスの試合だけではメジャー団体のそれに及ぶべくもないので、それを他の手段でどうカバーするかという事に意識が置かれている。 試合内容を色々と話し出すとキリが無いので泣く泣く割愛するが、1人だけ紹介しておかなければならないレスラーがいる。観客にとっては、ある意味タイガージェット・シンやザ・シークよりも怖い存在。その名も…… (↑クリックすると写真が出ます。ただしお子様閲覧不可)
全体的に言って、この興行は大満足。正直、団体の運営もカツカツの現状なんだろうけど、ここまで頑張っている団体なんだから、もっと出世してもらいたいと思う。ただ、団体の外に出て、エンターテインメント色が薄れた時にどう魅せるかという問題はあると思うが。 プロレスが終わったのが午後3時過ぎ。この日は初めから昼飯抜きという事に決めていたので、後楽園ホールを出るなり、早速この日第2の目的地へ。 訪れた店の名前は敢えて秘す。水道橋の有名店、と聞いたら判る人には余裕で判ってしまうが、あんまり良い印象を抱けなかったので書かない。各所の評判では「ギャル雀の中では接客・店内環境トップクラス」という声が聞かれたのだけれども、駒木には「ヤフーBBのモデム配りより業務態度の悪い女の子が店内をうろついてるだけの雀荘」にしか思えなかった。 まぁそういうわけで、そこまで精神的にリズムを崩して麻雀が勝てるはずも無く、昨日のホテル代くらいが軽く吹っ飛ぶ。ただ、これくらいの負けは一応予定の範囲内という事になっているのが、これまた我ながら悲しいが。 この店のウリは勿論ステーキなのだけれども、それよりもマニアの間で喜ばれているのは、DDTの若手レスラーの皆さんが日替わりでコックを務めているという事。早い話が、ドマイナー団体の出すファイトマネーだけでは生活できないレスラーや練習生が、この店のバイト代を生活の足しにしている…という世にも悲しい話なわけだ。ただ、こういうレスラーの副業とファンサービスを兼ねるというのは面白い試みではある。 あ、でもステーキは値段の割には本当に美味かったので、ここはお薦めの店。駒木も次行く時は「麻雀で負けたので一番安いセットで」なんて事にならないように気をつけて、腹一杯食ってみたいと思う。
夕食後、もう一度東京ドームシティに戻り、山下書店で立ち読みして時間を潰した後、いよいよ帰途へ。 行きで贅沢した分、帰りの交通手段は超節約モードでJR夜行バス。しかも、乗り心地が激悪という事で名高い(?)、片道5000円の「青春ドリーム号」である。 神戸到着までにどれくらい眠れただろうか。いや、何とか数時間まどろむ事が出来た……という方が正確な表現だろう。未だに東京と大阪を結ぶ寝台急行「銀河」が割高な運賃の割に健在なのは、バスだと寝れなかったり、疲れが翌日まで残って取れない人が多いに違いないからと思う。
予定の時刻よりやや早く、午前5時50分に三ノ宮駅着。さすがの繁華街もこの時間帯は閑散としている。開いているのは24時間営業の店くらいなものだ。徹夜カラオケ明けでダルそうにしている若者たちを横目で見ながら、家路を急ぐ。あ、途中に松屋で朝定食を食べたかな。隣に座ったヤツが朝から牛めし大盛を食ってて、こっちが胸焼けしそうだった。 通勤ラッシュに逆行し、ちょっと引け目を感じながら自宅へ。とりあえず風呂に入って、然る後爆睡。しかし寝ても寝ても疲れが取れないのには参った。朝まで起きてるのはいつもの事なのに、これがやっぱり旅疲れというやつなのだろう。でも、この疲れが取れる頃には、また旅行したくなっちゃうんだよねぇ。次は冬かな。 ……というわけで、デタラメな東京旅行記でした。よい子の皆さんは真似しないように。いい年した大人の皆さんは更に真似しないように。疲れが残ったまま職場復帰して溜まった仕事をこなす羽目になって、間違いなく廃人になりますので(苦笑)。 それでは、番外編講義を終わります。最後まで有難うございました。(この項終わり) |
2003年第73回講義 |
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前回のゼミでの大失策について、受講生さんからもいくつかの叱咤や激励を頂きました。 では、日付の上では先週となってしまいました、9月最終週&10月第1週のゼミ後半分をお届けします。 まずは今日も情報系の話題から。
駒木にも「遠慮なく自由にレビューして下さい」と言って下さってますので、全力で審美眼を研ぎ澄まし、ガチンコ勝負させてもらいたいと思います。その上でA評価を出せれば本当に嬉しいですね。期待して発売日を待ちたいと思います。 ……それでは今日もレビューとチェックポイントへ。レビュー対象作は読み切り1本のみ。カリキュラム遅延のため、チェックポイントも少なめでご容赦を。 ☆「週刊少年サンデー」2003年44号☆ ◎読み切り『PUMP☆IT★UP』(作画:大和八重子) 突如として始まった、元連載作家さんによる読み切りシリーズ、今週は大和八重子さんのビーチバレー物作品が登場です。 元連載作家さんですから当たり前と言えば当たり前ですが、絵に関しては何も問題は無いですね。ただ、顔の輪郭のバリエーションが乏しくて違和感を感じるのですが、まぁそれは些細な事でしょう。 しかし、ストーリーと設定はかなり問題が多いような気がしますね。 まず注文をつけたいのはキャラクターデザインの面ですね。よりにもよって「週刊少年サンデー」で、頭が悪いジャニーズ系アイドル的な男受けの悪いキャラを主役に据えるのは正直どうなんだろうと。 こんな偉そうな事を言うのはアレだと思うんですが、この作品、もうちょっとネームを練る余地があったんじゃないかと思います。評価はB寄りB−としておきます。 ◆「サンデー」今週のチェックポイント◆ 巻末コメントのテーマは、「学生時代の部活は何でしたか?」。美術部と漫研が多いのは当たり前(しかも漫研より美術部が多いのが重要)として、運動部経験者が大半だというのは興味深いですね。やっぱり積極的な学校生活を経験していないと、リアリティのある人間関係はなかなか描けないという事なんでしょうか。 ◎『金色のガッシュ !!』(作画:雷句誠)【開講前に連載開始のため評価未了/雑感】 今週の話、コレ凄いですよ。 |
2003年第72回講義 |
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10月に入り、中央競馬もいよいよ秋競馬本番。今週から年末までぶっ通しのG1レース攻勢が続きます。 今大会の“公式戦”となるレースは、秋シーズンのG1レースのうち土曜開催のジャパンカップダートと中山大障害を除外した全10戦。その際行われる各々の予想の成績は、下記の規定に従ってポイントに換算され、その合計ポイントで総合順位が争われます。
……まぁ、文字で説明しただけでは分かり辛いでしょうが、とりあえず1回やってみたら分かると思いますので、どうか宜しく(笑)。 ──というわけで、それでは、もう早速予想の方へと参りましょう。予想のフォーマットはプレシーズンマッチと変わりありません。
●展開予想(担当:駒木ハヤト)● 逃げたい馬は何頭もいるが、ハナを切らなければお話にならないカルストンライトオが無理矢理にでも前に行きそう。そうなれば他の馬は自滅を避けて控え気味に。ハイペースが予想されているが、展開がスンナリ流れると、前半の600mを33秒チョイの平均ペースに落ち着く可能性も。
このレース限りでの引退を表明しているビリーヴが生涯最高のコンディションに仕上がった。相手も昨年のメンバーより一枚落ちる気がするし、ここはもう黙って信頼する一手だろう。コンディションが良過ぎて馬体が大幅増になったり、レースで大きなアクシデントが起こってグチャグチャになったりしない限りはキチンと決めてくれるはず。
「面白くない予想だなあ」……って言われてしまいそうですけど、それでもビリーヴ以外の馬で本命馬って見当たらないんですよね。唯一のG1馬、しかもスプリントG1を2連勝中とあっては、逆らうわけには行きません。前走はテンシノキセキに負けてしまってますけど、今回は斤量差が3kg縮まりますし、展開もこっちの馬の方が有利でしょう。
ガッチガチの本命ムードですけど、当然穴狙いで行きますよ〜! ここはサーガノヴェルの先行押し切りを期待して◎です。
セントウルSに出てた馬がいっぱい出てますねー。それじゃ、ということでまた「奇跡を信じて」に賭けてみたいと思います(笑)。こういうのを「ゲンをかつぐ」って言うんでしたっけ。
四者四様の予想が出揃いました。結果は果たしてどうなるのか、皆さんもレースの結果に注目していて下さい。では、またレース後に。
※駒木ハヤトの“勝利宣言”(馬連のみ的中) ※栗藤珠美の“喜びの声”(馬連のみ的中) ※一色順子の“終了しました……”(不的中) ※リサ=バンベリーの“ハッピー・ハッピー・グッドラック”(馬連のみ的中)
(ポイント・順位の変動について) |
2003年第71回講義 |
講義の実施が予定より遅れております。 で、今日はゼミの今週前半分を実施します。本当なら合同版でお送りしたいところなのですが、今週はレビュー対象作が多くて、なかなかそうも行きません。本当、忙しい時に限ってやらなくちゃいけない仕事量が増えるんですよねぇ。しかもあんなクズみたいな作品に(ぼそ まずは軽く情報系の話題から。先の改変で連載枠が1つ増えたものの、今度はローテーションで連載陣に取材休みを入れて連載枠を確保するようになった「ジャンプ」。次号も新人さんの読み切りが掲載されます。 ──さてここで問題です。この件で一番失礼なのは誰でしょう? ◎新連載第3回『サラブレッドと呼ばないで』(作:長谷川尚代/画:藤野耕平)【第1回掲載時の評価:B】 恐らくここ数年の連載作品の中で、「タイトルだけではどんなマンガか分からない作品第1位」に輝きそうな柔道マンガ・『サラブレッドと呼ばないで』が連載第3回を迎えました。 まぁそれはとりあえずさておき、内容についてです。 そういうわけで、現状では「ストーリーキング・ネーム部門出身作品」という肩書きとは程遠い内容になっていると言わざるを得ません。少なくともストーリーテリングの面では、この部門の“先輩”である『ヒカルの碁』や『アイシールド21』には及ぶべくも無いというのが、この作品の今の姿です。 最後に評価ですが、長所・短所を差し引きしてみると、やはり初回のB−寄りB評価のまま据え置きということになりますか。初回の評判が良かったので、1クール生き残りはあると思いますが、長期連載となると疑問符がつくでしょうね。
さぁ、この時間が遂にやって参りました。当ゼミでは『シュールマン』のクボヒデキ氏と並ぶ“駄作メーカー”・イワタヒロノブさんの登場です(苦笑)。このレビューに関しては、ちょっと私情じみた文言が混じるかも知れませんが、どうか大目に見て下さいまし。 イワタさんは01年3月期「天下一漫画賞」で最終候補まで残り“新人予備軍”入りを果たした後、01年下期「手塚賞」で準入選を受賞。同年末の「赤マルジャンプ」でデビューを果たしています。ちなみにこの時の受賞作は、今回の作品のプロトタイプとなった作品です。 それでは作品について述べてゆきますが、まぁ結論からハッキリ言いますと1年前から進歩ゼロですね(苦笑)。絵、ストーリーテリング、歴史考証、全てがグダグダなまんまです。まぁ今頃デビュー作の焼き直しを持って来るという発想からして既に進歩が無いわけなんですけれども……。 まず絵ですが……どこから指摘してゆきましょうか(笑)。全体的に下手なので、挙げだすとキリが無いんですよねぇ……。 ストーリー&設定に関しても、満遍なくダメダメです。 最後に、当講座らしく歴史考証についても言及しておきましょう。 まず、ドイツの伯爵令嬢だというのに、主人公の名前・マーガレットは英語読みになっちゃってますね。まーたやっちゃってますよ、この人は(失笑)。しかもセリフのあちこちに英語がバンバン出て来ますし。まぁ映画『ジャンヌダルク』もフランスが舞台の英語劇でしたけれどもね(笑)。 また、歴史上根本的なミスとして、「祖父・都市エビスハイムの市長/父・伯爵(貴族)」という家族関係は100%あり得ません。 次に時代背景から考証を加えてみましょう。「17世紀」、「ヨーロッパ中を巻き込んだ大戦」と言うと、三十年戦争(1618〜1648)以外に有り得ませんから、その2年後ということは、この話の舞台は1650年のドイツという事になりますね。 また、細かい話ですが、この頃の都市は、人口過剰の為に市街地が城壁の中に収まり切らない事が多々ありました。ですから当時の実態を厳密に採用すると、このお話自体が成立しなくなってしまいますね(苦笑)。 ──これらの事は、読者である受講生の皆さんは知らなくて良い事ばかりです。が、実在の歴史を扱った作品を描こうとする作者ならば、必ず勉強しておかなければならない事です。歴史の知識があるからこそ描けるディティールの描写が、作品のリアリティやストーリーを際立たせてくれるのです。付け焼刃の知識をバックボーンにお話を作っても、結局はそれ相応のクオリティにしかならないのです。現実にそうなっているでしょう? 評価は当然Cです。僭越ながらイワタさんには「マンガ家辞めるか、死ぬほど勉強するかどっちかにしろ」と言わせてもらいたいと思います。
先ほどのレビューで力尽きた感もありますが(苦笑)、今週は『ピューと吹く! ジャガー』が作者都合休載のため、代原が掲載されました。 絵については、画力そのものはギャグマンガなら十分合格点でしょう。ただ、コマ内に余白が多すぎる事が影響しているのか、画力の割には妙な違和感を感じる回数が多かったように思えます。ちょっと残念ですね。 ギャグの方は、有り体に言って「まだまだ」といったところでしょう。“オチのコマまで長いネタ振り→ネタ振りとのビジュアルの落差で笑わせようとするオチ”のオンパレードで、さすがに最後の方には飽きが来ます。また、ネタの構成を考えると、わざわざ1ページ1ネタにする必要は無かったように思えます。前フリを濃縮して4コマにまとめるか、または前フリを2〜3ページまで引っ張ってオチを強調した方が良かったでしょうね。あと、オチのバリエーションも増やすべきでしょう。 一応はギャグマンガの体を成しているので、評価はB−くらいが妥当だと思います。
◎『アイシールド21』(作:稲垣理一郎/画:村田雄介)【現時点での評価:A/雑感】 あちこちの「ジャンプ」評論サイトで評判の今回ですが、確かに原作、作画とも良い出来ですよね。パンサーの設定描写はほぼ完璧ですし(アニメの古典・空中走りは少々やり過ぎですがw)、アメリカ人キャラの描き分けもリアリティが感じられて好感が持てます。アメリカの青春スポーツ物映画って、こういうキャラ出てきますよね(笑)。 ここ最近ずっと思ってるんですが、久保さんの演出力は「ジャンプ」連載陣の中でも目立って来てますね。シナリオそのものが行き当たりバッタリ&単純&どこかで見たような話であるために、残念ながら傑作までには届かないんですが、そういう話をここまで面白く見せるというのは皮肉じゃなくて素晴らしいです。
で、もっと凄いのがこのお方ですよ(笑)。冨樫さんの凄いところは、上手く演出しているところを「こんなの当たり前に出来ますよ」という風にサラリとやってしまう事なんですよね。
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